
審議が難航する見込み
米マサチューセッツ州議会の歳入合同委員会は10月7日に、ビットコイン戦略準備金法案の公聴会を開催する予定だ。共和党のピーター・J・デュラント州上院議員が1月に提出した上院法案S.1967が審議される。
同法案は州政府がビットコイン(BTC)を取得し準備金として保有することを認める内容となっている。インフレヘッジと資産分散の手段として仮想通貨を位置付け、州が押収したビットコインやデジタル資産を準備金に組み入れることや、州安定化基金の最大10%を仮想通貨投資に充てることを可能にするものだ。
マサチューセッツ州は民主党が下院で132議席、上院で35議席を占め、共和党はそれぞれ25議席と5議席にとどまっている。仮想通貨懐疑派の多い民主党が州議会と知事職を支配しているため、共和党主導の法案が可決される可能性は不透明と指摘されている。
一方、共和党支配のテキサス州とユタ州ではすでにビットコイン準備金を認める法律が成立している。ワイオミング州も今年初めにジェイコブ・ワッサーバーガー州下院議員が特定州基金の最大3%をビットコインに投資できる法案を提出したが、現時点ではまだ可決されていない。
連邦レベルではルミス上院議員らが支援する「ビットコイン法2025」が国家ビットコイン準備金の設立を求めている。米政府はすでに約19万8000BTCを保有しており、現在の市場価格で数兆円規模となっている。
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