 
  
                  金融庁の見解は
金融庁は31日、海外で組成された暗号資産(仮想通貨)ETFを原資産とするデリバティブ商品の取扱いについて、投資者保護の観点から「望ましくない」との見解を示した。
この声明は、英国系オンライン証券のIG証券が9月30日に発表した、大手資産運用会社ブラックロックのビットコイン・イーサリアムETFを原資産とするCFD(差金決済)取引の提供開始が背景にあるとみられる。
金融庁が公表した問答集によると、ビットコインなど特定の暗号資産を組み入れたETFは、実質的に当該暗号資産の価格に連動するため、こうしたETFを用いた差金決済取引は金融商品取引法上の暗号資産デリバティブ取引に該当すると説明。現状、日本国内では暗号資産ETFの組成や販売が承認されていないことを理由に挙げた。
金融庁は、環境整備が十分でない中での商品提供は投資者保護上の懸念があると指摘し、仮に金融商品取引法に基づく登録が完了している事業者であっても、当該デリバティブ商品の取扱いは望ましくないとの立場を明確にした格好だ。
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制度整備と税制問題が複雑に絡む
日本市場では現物型ビットコインETF導入に向けた制度設計が金融庁や業界団体を中心に慎重に進められており、暗号資産の税制改正とともに2027年春の施行が想定されている。
このような制度整備の途上で、IG証券のCFD提供は市場ニーズに先行的に応えた形となったが、税務上の扱いが不透明な点も課題となっている。国税庁のFAQでは、暗号資産の証拠金取引は申告分離課税の対象外とされているが、原資産が上場ETFである場合は分離課税が適用可能との見解もあり、解釈が分かれていた。
仮に総合課税の雑所得として扱われた場合、最大約55%の税率が課され、他の金融商品との損益通算もできないため、投資家は慎重な確認が求められる。今回の金融庁の声明は、こうした税制面の不確実性も含め、環境整備が整わない段階での商品提供に警鐘を鳴らす意図があるとみられる。
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