WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインが今年の上昇分を帳消しに、新規投資家が14.8万BTC損切り 流動性悪化と日本債券ショックも影響か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

過去一週間で13.4%下落

ビットコインは18日に9万3,000ドルを下回り、約7カ月ぶりの安値を記録した。コインゲッコーによると、ビットコインは過去1日で2.8%、過去1週間で13.4%下落。これにより2025年の上昇分をすべて失った形となり、-3.37%となった。

シンガポールの仮想通貨取引会社QCPキャピタルのアナリストは「50週移動平均を下回り、5月4日以来初めて週足終値が10万ドルを下回ったことで、仮想通貨市場全体でより慎重なトーンが固まった」と指摘し、ビットコインの4年サイクルが終わりに近づいているという議論が弱気センチメントを助長していると分析した。ビットコインは誕生以来約4年ごとに半減期を経験し、その後12カ月から18カ月で大幅な価格調整が発生してきた。2024年4月の半減期後、BTCは10月にその期間の終わりに近づいた。

関連:アーサー・ヘイズが「ビットコイン相場の4年サイクル」終焉を主張 米中通貨供給に注目

QCPのアナリストは9万2,000ドルをBTCの重要なサポートレベルと位置づけ、昨年末から今年初めの下限として機能した価格だと説明。この水準はCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)ギャップとも一致しており、短期的なテクニカル反発の可能性が高まるという。ただし「過去数週間で見られたように、密集した供給が反発の強さを制限する可能性がある」と警告し、「マクロ的不確実性の高まりと仮想通貨市場への流動性の緩やかな回復を考慮すると、米国政府が正式に再開された今でも状況は脆弱なままだ」と述べた。

関連:トランプ大統領、米史上最長43日間の政府閉鎖を終了させる予算案に署名 仮想通貨市場への影響は

一方で、クリプトクアントの登録アナリスト、クレイジーブロックは16日、新規投資家による大規模なパニック売りを報告した。100万BTC未満を保有する投資家が14万8,241BTCを約9万6,853ドルで売却していた。これは平均購入価格10万2,000ドルから10万7,000ドルをはるかに下回る水準で、大規模な損切りとなった。同氏は、これらの投資家が初めての大きな下落に直面し、さらなる下落リスクを回避するため損失を確定させることを選択したと分析した。

関連:ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金

また、流動性逼迫も下落の主要因となっている。The Blockによると、カラダンのリサーチ責任者デレク・リム氏は「主要な市場ドライバーは流動性のままだ」と述べ、米国政府機関閉鎖により財務省一般勘定(TGA)が高水準に保たれ、流動性が一時的に逼迫したと指摘した。MHCデジタル・グループのマーケット責任者エドワード・キャロル氏は「財務省短期証券スプレッド、レポ市場、その他の資金調達指標が2018年末から2019年を彷彿とさせる兆候を示している」と指摘。「仮想通貨はより反応的であるため、伝統的市場よりも早く調整した」と述べた。この流動性逼迫は12月の追加利下げの可能性低下をめぐる弱気センチメントを増幅させ、先週、米国のビットコイン現物ETFから11億ドルが流出し、価格下落を悪化させたという。

BTCマーケッツの仮想通貨アナリスト、レイチェル・ルーカス氏は、BTCの重要な下限は8万8,000ドルから9万1,000ドルだと述べた。「テクニカル的にはベア市場に入っているが、文脈が重要だ。前回のサイクルでは2021年11月のサイクル高値への上昇前に55%の下落もあった」と指摘。「このベアフェーズの終わりに近づいている可能性が高いが、マクロ背景は大きく異なる。米国政府は再開し、金利引き下げが控えており、FRBは12月に量的引き締めを終了する予定だ」と分析した。

一方で、複数のアナリストは中期的には建設的な見通しを維持している。ザ・コベイシ・レターは、米国が2,000ドルの給付金を準備し、日本が1,100億ドルの景気刺激策を準備、中国が1兆4,000億ドルの景気刺激策を承認、FRBが12月1日に量的引き締めを正式に終了、カナダが量的緩和プログラムを再開するなど、グローバルな流動性環境の改善を指摘した。世界のM2マネーサプライは過去最高の137兆ドルに達し、過去24カ月で320回以上の世界的利下げが実施されている。キャロル氏は「今回の下落は厳しい資金調達環境と金利見通しの変化を反映しており、仮想通貨のファンダメンタルズの崩壊ではない」と述べ、流動性サイクルが転換すれば、仮想通貨が過去10年の主要な介入後と同様に最初に反発する可能性があると予測した。

ただし新たなリスク要因も浮上している。ブルームバーグの報道によると、17日の日本債券市場で20年物国債利回りが1999年以来の高水準となる2.75%に急上昇した。高市早苗政権の経済対策に伴う国債増発への懸念が背景にある。

アナリストのシャナカ・アンセルム・ペレラ氏は、日本がGDP比263%の債務を抱える中、金利が2.75%に上昇すれば10年間で債務返済額が1,620億ドルから2,800億ドルに膨らみ、政府収入の38%が利払いのみに費やされると警告した。日本は3兆2,000億ドルの海外資産を保有しており、うち1兆1,300億ドルが米国債だが、日本国債が2.75%を支払う状況下では米国債保有は損失を生む。ヘッジコストを考慮すると、日本の投資家による資金還流は数学的必然性となり、今後18カ月で5,000億ドルが世界市場から流出する可能性がある。ペレラ氏によると、円キャリートレードは借り入れた円で世界の資産に資金供給する1兆2,000億ドルの取引だが、日本の金利上昇と円高により強制清算が始まっている。核心的な問題は、安価な円を使った流動性が枯渇し、世界的に強制清算と借入コストの上昇を引き起こしていることで、この動きは仮想通貨を含むグローバル資産市場にさらなる下落圧力をかけると懸念されている。

関連:「ビットコインは底値圏に達した」金融大手JPモルガンのアナリストらが見解

関連:仮想通貨ビットコインの長期投資【初心者向け】ドルコスト平均法でかんたん積立

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 日曜日
11:30
ビットコイン雇用統計下振れで持ち直し、FOMC議事録と中東情勢が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)は950万円割れを試す場面もあったが、米雇用統計の下振れを受けたドル安・金利低下を追い風に1000万円近辺まで持ち直した。FOMC議事録の公表と米・イラン協議の動向が相場の方向感を左右する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(7/3)|ストラテジーの財務・メタプラネットのBTC購入・BTCとETHの相場分析まとめ
今週は、ストラテジーの優先株の財務安定策、メタプラネットの仮想通貨ビットコイン買い増し、シティグループによるビットコインとイーサリアムの相場分析に関する記事が関心を集めた。
07/04 土曜日
14:00
欧州フィンテック大手レボリュート、MiCA遵守でUSDT取扱いを8月末終了予定
欧州最大のフィンテック企業レボリュートが8月31日にUSDT(テザー)のサポートを終了すると発表した。EUのMiCA規制に対応するため7月30日から新規入金を停止し、期日後の残高は法定通貨に自動換算される。
13:35
ウクライナ当局、詐欺の仮想通貨両替ネットワークを摘発 7000万円以上押収
ウクライナ当局は、仮想通貨の両替を装った詐欺網を摘発したと発表。40件超の家宅捜索で現金7,000万円相当を押収した。同国における仮想通貨規制の議論動向も併せて紹介する。
12:00
「ビットコイン保有企業」の先へ リミックスポイントのディープテック戦略
WebX 2026のプラチナスポンサーとして参画するリミックスポイント。ビットコイン保有のイメージを超え、ディープテック特化メディア「DEEP POINT.」を軸とした新たな成長戦略を、代表の原田浩志氏が語る。
10:30
トロン、量子コンピュータ耐性署名をテストネットで試験導入
仮想通貨トロンのDAOが、テストネットで耐量子(PQ)署名の試験運用を開始したと発表。将来の量子コンピュータによる暗号解読リスクに備える取り組みだ。
09:50
ジーキャッシュ『Ironwood』アップグレード、延期含む3案をシールデッドラボが提示
ジーキャッシュ開発組織シールデッドラボの事務局長が、IronwoodアップグレードとZ3スタック移行の同時完了は困難との見解を示し、延期を含む3つのリスク低減策を検討する価値があると提言。
07:30
ストライプ傘下のブリッジ、EUでMiCAとEMIの認可取得
ストライプ傘下のブリッジは、仮想通貨のEU規制MiCAと電子マネー機関のライセンスを取得したと発表。ステーブルコインサービスを拡大すると説明している。
07:05
全米郡保安官協会、クラリティー法への立場を懸念から中立に転換
米国の主要郡保安官団体であるMCSAが仮想通貨市場構造法「クラリティー法」への立場を懸念表明から中立へ転換した。問題の第604条を巡る政権との協議進展が背景にある。
06:20
ビットコイン現物ETFに10日ぶり純流入、米雇用統計下振れ受け利上げ観測後退
6月の米非農業部門雇用者数が予想の約半分となる5.7万人増にとどまり、FRB議長が利上げリスクの低下を示唆。リスク資産への圧力が和らぎ、米ビットコイン現物ETFは10日ぶりに純流入へ転じて2億ドル以上を記録した。
05:45
米上院議員、大統領含む公職者のミームコイン発行禁止法案を改めて推進
米民主党のキルステン・ジリブランド上院議員は3日、トランプ大統領の2025年最大収入源がミームコインと判明したことを受け、公職者とその配偶者による仮想通貨発行禁止法案の成立を改めて議会に求めた。
05:00
サムスン電子など韓国複数社、OUSDのパートナー無断掲載に異議
ドルステーブルコインOUSDのコンソーシアムにパートナーとして名前が掲載されたサムスン電子や新韓フィナンシャルグループなど韓国企業の多くが、正式な合意なしに掲載されたと表明し困惑していると報じられた。
07/03 金曜日
18:07
カルシ予測市場に絡む楽曲操作、スポティファイが50万配信削除
スポティファイは、予測市場カルシでの賭けに絡み楽曲チャートが不正操作された疑いを確認し、約50万回の配信を削除。カルシとポリマーケットにロゴ削除を要求した経緯と、業界で相次ぐ予測市場操作リスクの背景を解説する。
17:10
ビットコイン、長期支持線に接近 フィデリティ幹部が底打ち慎重視
フィデリティでグローバルマクロを統括するジュリアン・ティマー氏は、ビットコインが長期パワーロー支持線(5万8237ドル)に接近していると指摘。反発の材料が乏しく、目先の底打ち判断には慎重な姿勢を示した。
14:47
ビットコイン現物ETF、純流入2.22億ドル 10日連続流出から転換
ビットコイン現物ETFの資金フローが2026年7月2日、10営業日ぶりに純流入へ転換した。SoSoValueのデータによると、フィデリティのFBTCが主導し、ETF資産残高は743億ドル、累計純流入額は510億ドルに達している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧