弁済の進展か
2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックスが18日、ビットコイン約1万608BTC(約1,470億円相当)を移動する動きが観測された。
ブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)のデータによると、18日午後(日本時間)、同社管財人が管理するとみられるコールドウォレットから約1万BTCが同社ホットウォレットに送金された。その後、約1万422BTCが未確認アドレス「1ANkD…ojwyt」へ、残りの約185.5BTCがホットウォレット内で移動された。
マウントゴックスによる大規模なビットコイン移動は、過去にも債権者への返済に先立って実施されてきた経緯がある。同社は2024年5月に約14万1,686BTCを新たなウォレットに統合し、7月から債権者への返済を開始。クラーケンやビットバンクなどの取引所を通じて段階的に配布してきた。今回の移動も、同様の返済準備の一環とみられている。

1万BTCを受け取ったホットウォレットの取引データ 出典:Arkham
アーカムのデータによると、マウントゴックスのホットウォレットには現在も約3.4万BTC(約6,000億円相当)が保管されている。一方、コールドウォレットの残高はほぼゼロ(0.00001254BTC)となっている。

MtGoxのコールドウォレット残高 出典:Arkham
残る3.4万BTCの返済動向は、ビットコイン市場における潜在的な売り圧として投資家に注視される。当初の返済期限は2023年10月末とされていたが、2024年10月末、2025年10月末と相次いで延期され、現在は2026年10月末に設定されている。
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マウントゴックスとは
マウントゴックスは2010年に設立され、2013年には世界のビットコイン取引の約70%を扱う最大級の取引所となった。しかし2014年初頭にハッキング被害に遭い、約85万BTCが流出。同年2月に取引と出金を停止し、破産保護を申請した。
その後、約20万BTCが回収され、2021年に東京地方裁判所が民事再生計画を承認。債権者への返済が可能となった。以降、マウントゴックス管財人は約14万2,000BTC、14万3,000BCH(ビットコインキャッシュ)を債権者に返済する計画を進めている。
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