WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

日米協調介入への警戒で円急騰、ビットコイン市場に与える二面性とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

円急騰の影響

日米当局による為替協調介入の観測が高まる中、円が対ドルで急騰している。この動きは、リスク資産を長期にわたり支えてきた「円キャリートレードの巻き戻し」につながるとの警戒感を呼び、ビットコイン(BTC)への売り圧力が高まっている。

日本の長期的な超低金利環境は、円キャリートレードを支えてきた。ほぼゼロに近い金利で円を大量に借り、それをドル建ての債券やビットコインなど、リターンが期待できる資産に換えて運用するのが、円キャリートレードの仕組みであり、世界中の機関投資家やヘッジファンドにとって絶好の「燃料」となってきた。

キャリートレードとは

低金利通貨で資金を借り、高金利通貨などに投資して利ざやを得る取引手法。例えば、低金利の日本円を借りて高金利通貨に投資する方法がある。為替レートや各国の金利政策の影響を受けるリスクがある。円によるキャリートレードは、円売り・円安につながるとの見方もある。

しかし、日米当局による協調介入などで急激な円高が進むと、状況は一変する。

円で借入をしている投資家にとって円高は借金の膨張を意味し、返済のために運用先の資産(株やビットコインなど)を売却して円を買い戻す必要に迫られる。その結果、これらの資産に対する売り圧力が高まる。

ビットコインは24時間365日取引できる流動性の高さから、パニック時には「最も売りやすい」資産として真っ先に売却される傾向がある。また、レバレッジ取引が多いため、為替市場の混乱がビットコイン市場内の強制ロスカットを誘発し、価格の急落を起こしやすいという特徴がある。

HashKey Groupのシニアリサーチャー、ティム・サン氏は、「介入への警戒の高まりによって、ボラティリティ・プレミアムが上昇し、レバレッジポジションの維持コストを急激に高めた結果、資金がビットコインから流出した」と指摘している。

2024年8月には、日銀の利上げと米国の景気後退懸念が重なり、急激な円高が進行。円キャリートレードの巻き戻しが主な要因となり、ビットコイン価格が数日間で20%近く急落した例がある。ビットコインは6日間で64,000ドルから49,000ドルに暴落。仮想通貨市場は6,000億ドルの価値を失った。

関連:金高騰・ビットコイン低迷の理由、中国政策と流動性を分析

関連:著名投資家、ビットコインサポートライン分析 「下落すれば追加購入を検討」

急落が大逆転のサインとなるか

一方で、こうしたビットコイン価格の急落は、中長期的な視点に立てば、むしろ新たな上昇トレンドへの呼び水になると指摘する専門家も少なくない。

FRBによるドル売り・円買い介入は、市場へのドル供給を促し、実質的なドル流動性の拡大を意味する。その結果、ドル安が進行し、世界的な流動性が高まる局面では、通貨インフレのリスクヘッジとして、発行上限のあるビットコインや、貴金属のような「希少資産」に資金が還流するシナリオも指摘されている。

サン氏は、ビットコイン価格が本格的な上昇トレンドに転じるには、円相場のボラティリティ低下と米ドル安の進行が不可欠だと指摘する。円が安定し、為替介入のリスクが市場に完全に織り込まれるまでは、投資家のリスク回避姿勢が続くと予想。それまではビットコインへの売り圧力が継続するとの見解を示した。

著名仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、FRBによる介入は実質的なドルの増刷と同義であり、「ビットコインにとって極めて強気な状況」であると指摘。以前から米ドルの流動性とビットコイン価格の強い相関性を強調してきた同氏は、今回の局面も上昇のトリガーになると分析している。

関連:ヘイズ氏、2026年ビットコイン反発予測 米ドル流動性拡大が追い風と指摘

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/13 土曜日
14:15
米控訴裁判所、FTX前CEOサム・バンクマン=フリード氏の有罪判決を支持
米国の控訴裁判所は、破綻した仮想通貨取引所FTXの前CEOであるサム・バンクマン=フリード氏の有罪判決と25年の懲役、財産没収を支持する判決を下した。
13:25
「仮想通貨の冬は終息」と宣言、スタンダードチャータード
スタンダードチャータード銀行のアナリストは13日付ノートで、ビットコインのサイクル安値を5万9,000ドルと主張し「仮想通貨の冬は終わった」と表明。スペースX上場と米・イラン和平交渉進展が回復の契機になるとみている。
10:20
ビットコインの底打ち価格、基本シナリオは? ギャラクシーデジタル予想
ギャラクシーデジタルが仮想通貨ビットコインの今サイクルにおける底値シナリオを3つ提示した。4年周期は有効だが価格の振れ幅が小さくなっているとも指摘する。
09:45
セキュリタイズの債券ファンド、ソラナへ拡張 エセナが400億円出資計画
現実資産トークン化プラットフォーム、セキュリタイズがAAA格CLOファンド「STAC」をソラナへ拡張。エセナラボは2億5,000万ドルの出資計画を発表し、ソラナ上で最大規模のトークン化ストラクチャードクレジット案件となる。
07:50
エクソダス、ソラナ上でトークン化RWA市場をローンチ
仮想通貨ウォレットのエクソダスは、トークン化した株やETF、RWAを売買できるエクソダス・マーケッツをソラナ上でローンチ。取り扱う銘柄や商品の数は計200超である。
07:30
ゲンスラー前委員長が予測市場カルシ提訴でオハイオ州支持、スポーツ賭博はCFTC管轄外と主張
ゲンスラー前SEC・CFTC委員長が6月11日、予測市場プラットフォームのカルシを相手取ったオハイオ州側の主張を支持する法廷意見書を控訴裁判所に提出した。ドッド・フランク法はスポーツ賭博を米CFTC管轄とする根拠を与えておらず、各州の規制が有効と訴えている。
06:55
米クラリティー法案のボトルネックである『倫理条項』、暫定合意が白紙に 再協議へ
米クラリティー法案の本会議採決に向けた倫理条項交渉が11日の超党派会合で暗礁に乗り上げた。共和党が暫定合意の主要条件を撤回し民主党が反発。ホワイトハウスは7月4日成立の目標を依然として維持。
06:25
需要殺到でスペースXのIPO申込金を返金、バイナンス等仮想通貨取引所3社
バイナンス、バイビット、ビットゲットウォレットの3社が、スペースXのトークン化IPO申込金を全額返金。xStocksが裏付け株式を確保できず、割当がゼロとなった。SPCX現物株は上場後に176ドルまで上昇した。
05:00
米SEC、株式取引保護規定の廃止を提案 DeFiでのトークン化株売買に道筋
米SECが2005年以来の米株式市場構造を規定するルールの廃止を提案した。ギャラクシー・デジタルのリサーチ責任者は、自動マーケットメーカーを用いたトークン化米国株のDeFi取引における最大の構造的障壁が取り除かれる可能性があると考察。
06/12 金曜日
17:58
メタプラネット、Siiibo証券を21億円で買収 証券子会社化へ
メタプラネットが社債プラットフォームのSiiibo証券を21億円で完全子会社化。BTC連動型金融商品の組成・販売を一体運営する「Project Nova」の第一弾M&A。クロージングは7月13日予定。
16:27
ハンガリー、仮想通貨取引の非犯罪化へ EU圧力を受け規制を撤回
この記事のポイント 無認可取引に最大8年の禁固刑を科した2025年規制を全面撤回へ EUがMiCAとの抵触を問題視、違反手続きが政策転換の直接の契機に 規制撤回の発表と背景 ブ…
15:17
仮想通貨の金商法移管、衆院で可決 参院審議へ
仮想通貨の規制を資金決済法から金融商品取引法へ移管する改正法案が6月11日、衆議院本会議で可決。インサイダー取引規制の新設や発行者への情報開示義務、分離課税20%の導入を盛り込む。参院審議を経て成立すれば2027年度の施行を見込む。
14:30
利用禁止の米国ユーザー、国際版ポリマーケット取引高の約3割占める可能性=レポート
予測市場分析会社Crane&Zengは最新レポートで、規制をかいくぐる米国ユーザーのオフショア予測市場利用を初めて定量化した。中でもポリマーケットでは全体の約30%が米国からの利用だった可能性がある。
13:47
セイラー氏「ビットコインを売らないことは個人向け」、会社は必要時に売却と説明
ストラテジー共同創業者マイケル・セイラー氏がBTCプラハで声明。「BTCを売るな」は個人投資家向けのメッセージで、同社が必要時にBTCを売却することは5年間の開示文書で明示済みだと説明。5月の32BTC売却をめぐる議論の背景を読む。
13:45
イーサリアム開発者、プライバシー送金機能の次期アップグレード「ヘゴタ」搭載を提案
仮想通貨イーサリアム開発者レーマン氏がプライバシー送金機能の次期アップグレード「ヘゴタ」組み込みを提案した。利便性の高い匿名送金を実現し、プライバシー強化を目指す。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧