はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨モネロ、“IPアドレス”が流出する問題は匿名性に影響しないのか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今回モネロにてIPアドレスがリークしたという報道があったようですが、これはそれほど大きな問題ではありません。
開発チームやコミュニティはIPアドレスが漏れることを以前から把握していました。開発チームは現在この問題改善策を開発中であり、漏れたIPアドレスから取引や残高アドレスにアクセスすることは不可能です。

市場に出回る多数の仮想通貨は修復が必要な問題や欠点がたくさんあります。ビットコインはプライバシーや匿名性に欠けています。他の通貨は高度な集中型を必要としたプライバシー中心の機能を持ちます。今回、匿名性が高いことを特徴とするモネロでIPアドレスの“リーク”がありました。現時点で匿名に害はありませんが、解決措置は今から数か月後に開発される予定です。

モネロの IPアドレス “流出”は問題でない理由とは

ある情報が公共にシェアされる度に、必ずその情報を誤って理解する人たちがいます。Redditの投稿者は彼らの議題に話を合わせるために言葉をひねるため、Redditの読者が情報を誤って理解することは特に多いです。しかしこれは人々に困惑、不安、疑惑、誤りを促すため、最善な行動ではありません。モネロの場合、IPアドレスが漏洩したという新事実は間違った情報の対象になります。

このモネロのノードリークは時折話題になっています。その問題はかなり以前にみつかったので、脆弱性には全く問題ありません。これは現在開発チームの最優先課題の一つであるため、問題を解決するKovriソリューションを開発中です。IPアドレスが暴露することに大きな問題はない上、モネロのエコシステムが提供する匿名性を脅かすわけでもありません。

さらに詳しく言えば、漏れたIPアドレスはランダムなのです。それらのアドレスはモネロネットワーク上の特定の取引とは関係がないため、“この漏れたIPアドレスを探す人”はそのアドレスを悪用することができません。IPアドレスはPCの一部の情報や、モネロユーザーの位置情報を表示しますが、ネットワーク上の取引や他の情報は表示されないので、匿名性に問題はありません。

その上、Kovriプロトコルが完成すればこの問題は直ちに解決されます。かなり以前に、このプロジェクトを支援するためにXMRコミュニティは総計7,000XMRを集めました。新しいKovriプロトコルはデフォルトでIPアドレスを隠すカスタムC++が入っています。

IPアドレスを隠す方法は他にもありますが、デフォルトで組み込まれていることに越したことはないです。このKovriがいつリリースされるのか公式タイムラインはありませんが、毎週開発は進歩しています。

このリークを“脆弱性”だと主張する情報ソースが存在するようですが、全コミュニティ及び開発チームはかなり前からこの問題気付いていました。さらにこれはTor(匿名ネットワーク)ユーザーの情報を漏らす事と比較できません、なぜなら一部の出力ノードはIPアドレスを漏らすからです。 問題のIPアドレスをモネロの活動または他のものにリンクすることは不可能なのです。つまりいつものように取引は非公開で匿名が維持されます。

仮想通貨の世界でどのようにプライバシーの保護が働くのか誤解される方が多数いるようです。IPアドレスを隠すことはいかなる手段によっても通貨を非公開にすることはありません。なぜなら取引及び残高アドレスを隠す事とは全く異なるからです。

今回のリークはこれらの状況とは一切関係がないため、大きな結果に繋がると考えないほうがよいでしょう。そもそもプライバシーを真剣に守っている人々は、VPNなどを用い、本物のIPを公開することはありませんので。

Monero’s “IP Address Leak” Isn’t an Exploit and Doesn’t Affect Anonymity

October 23, 2017 by JP Buntinx

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

このモネロはこの匿名性を買われて、ダークネットサイトではビットコインの代わりにモネロが決済通貨として使用されるようになっています。今回のIPアドレスの情報が漏れることは大きな問題がないとされていますし、以前から取り組んでいるKovriという技術が実装されればこの問題は解決されるようです。

Kovriの公式文

Kovriの公式

How will Kovri help Monero?

Monero is a secure, private, untraceable, and fungible cryptocurrency that has privacy on by default, and utilizes such technologies as stealth addresses, RingCT, and ring signatures to hide the receiver, amounts, and sender respectively. Some potential weaknesses in Monero are leaking the IP address that broadcasts a transaction and correlation attacks.

Enter Kovri. Kovri will be implemented into the official Monero wallet, so all transactions will be routed through the Kovri anonymous network, hiding the IP address from which the transaction originated. In the future, all transactions will be routed through Kovri by default, although downloading the blockchain will still be through the clearnet for efficiency.

日本語訳

モネロは、デフォルトでプライバシーを持ち、ステルスアドレス、RingCT、リングシグネチャなどの技術を利用して、受信者、金額、送信者をそれぞれ隠し、安全、プライベート、追跡不可能に、置き換え可能な暗号侵害です。 モネロの潜在的な弱点には、トランザクションと相関攻撃をばらまくIPアドレスが漏洩していることがあります。

そこでKovriの登場です。 Kovriは公式のモネロウォレットに実装されるので、すべてのトランザクションはKovriの匿名ネットワークを経由し、トランザクションの起点となったIPアドレスは隠されます。 将来的には、すべてのトランザクションはデフォルトでKovriを経由されますが、ブロックチェーンのダウンロードは依然として効率のためにクリアネットを通じて行われます。

と情報がありますので、この問題を解決するにはKovriの実装待ちとなりますが、大きな問題ということではないと発表もありますので、開発チームの状況に関心が集まります。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。
05:45
米CME、ソラナとXRPの先物オプション取引を10月に提供予定
世界最大のデリバティブ取引所CMEグループが10月13日にソラナとXRPの先物オプション取引を開始すると発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧