- バイナンスコイン、最高値更新の理由とは
- Binanceの独自通貨バイナンスコイン(BNB)が2018年の最高値を更新。メインネットのローンチなど様々な良ファンダを踏まえこうした好成績を収めた理由を分析した。
BNB、最高値更新の理由とは
最大手仮想通貨取引所Binanceの独自通貨バイナンスコイン(BNB)が最高値(米ドル建)を更新した。時価総額7位のBNBは20日、前日比15%高で25.51ドル(約2860円)を記録した。これはBNBが2017年に誕生して以来、24.91ドル(2018年1月12日)当時のATHを新たな最高値に書き換えた。
その他の仮想通貨価格では、2017年の仮想通貨市場のピーク以降、ほぼ全て通貨価格は99%以上下落しており、上位の仮想通貨においても20%から50%ほど価格を下げている。
そうした状況においても、BNBが好成績を収めた背景には何があるのだろうか。その理由として、主に以下の3つが考えられるだろう。
・メインネットのローンチ
・複数の仮想通貨プロジェクトがBinance DEXへ移行
・サービスを拡大する新たな取引所
メインネットローンチ
Binanceは、独自のブロックチェーン「Binance Chain」のメインネットをローンチしたことを公式で発表している。
Binance Chainは、Binanceの独自ブロックチェーンであり、2月20日よりテストローンチされた。このメインチェーンの最大のアプリケーションである「Binance DEX」というBinanceの分散型取引所では、BNBを手数料などに利用される予定だ。これにより、本来イーサリアムベースのBNBはBinanceの規格である「BEP2」に変更されBinance Chainのネイティブトークンとなる。
つまり、新たなBinanceエコシステムのベースになることを意味する。なお、BNBのメインネットスワップは4月23日(火)に予定されている。
.@Binance Chain launches its mainnet and plans to execute Mainnet Swap on Apr 23, 2019.
— Binance DEX (@Binance_DEX) 2019年4月18日
Please see the below link for further details on the actions that will occur along with the planned timings for them to do so. 👇👇👇https://t.co/32hjBwkUcX pic.twitter.com/X9qAoXxYmc
複数プロジェクトがBinance DEXへ移行
BNBは当然のことながら、その他のプロジェクトもBinanceのメインネットへと移行している。
移行を発表したプロジェクトには、Mithril(MITH)やRed Pulse(PHX)の二つがある。この二つの通貨は最初にBinance DEXに上場する通貨となる。現在メインネットローンチが予定通りに実現したため、先日発表されたようにDEXの方も今月末までに正式にサービスが開始すると期待されている。
Mithril will be the first project to migrate to @Binance Chain!$MITH token holders on the new @Binance_DEX will be the first to experience increased speed, security, and user friendliness while maintaining full control over their funds.
— Mithril_Official (@MithioOfficial) April 18, 2019
Learn more: https://t.co/R2jEAlFCqr pic.twitter.com/5zScQGznn4
Red Pulse joins @Binance Chain!
— Red Pulse (@red_pulse_china) April 19, 2019
Red Pulse integrates tokenized knowledge ecosystem with the Binance Chain, adding our token to @Binance_DEX, and driving greater real-world applications of blockchain, specific to the knowledge and information space. https://t.co/nwhKrW7aQU pic.twitter.com/UFvXz39iHp
また、韓国の大手家電メーカーSamsungと戦略パートナーシップを結ぶプロジェクトEnjinのウォレットを始め、すでに10以上のウォレットサービスがBinance ChainとDEXの対応を表明している。実にユーザーベースが広いとのことだ。
Special #FF, wallets supporting @Binance_DEX from the beginning:
— CZ Binance (@cz_binance) 2019年4月19日
@MithioOfficial
@Enjin
@Ledger
@coolwallet
@CoinomiWallet
@atomicwallet
@Zel_Core
@InfinitoWallet
@Mathwallet
@cryptocom
@GuardaWallet
@SpendCard
@TrustWalletApp https://t.co/pgmQfXqdkO
サービスを拡大する新たな取引所
先日、BinanceのCZ氏はシンガポールにおける法定通貨建ての取引ペア提供を行うことを明かした。そして18日にパリで開催されたParis Blockchain Weekにて同社のCFOであるWei Zhou氏は「来週シンガポールでオンランプ(仮想通貨販売所)をローンチする予定だ」と、その具体的な日程について言及した。
シンガポールにおける新たな仮想通貨取引所ではビットコインとシンガポールドル建の取引のみが提供される。取り扱い銘柄に関しては、まずは一番知られている仮想通貨銘柄ではじめ、徐々に他の仮想通貨銘柄を追加していく方針の元で事業を進めているとCFOのZhao氏は語った。
またZhao氏は、詳細を明らかにしなかったものの、米国進出の可能性があることを示唆しており、期待感も高まっている。現在法定通貨ペアを提供しているBinanceの取引所は、アフリカの国ウガンダで運営するBinance Ugandaと、英領ジャージー管轄区のBinance Jerseyがサービスを提供している。
以上で取り上げている3つの要素が、BNBの価格を押し上げたファンダメンタルズと考えられるだろう。これからも様々なサービスがローンチ予定であり、その勢いはとどまることを知らない。BNBの快進撃は、どこまで続くのだろうか。