- 仮想通貨市場
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●急落したビットコイン、意識され得るサポートは
●ナスダックで開始された「BTCデモトレード」の重要性
金融市場と仮想通貨
米NY市場では、好調な企業決算を背景に景気後退懸念が緩和したことで、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500と、ハイテク株比率が高いNASDAQが、終値ベースで過去最高値を更新した。
東京株式市場は、前日比59.74円安の22,200円。仮想通貨(ブロックチェーン)関連株は、ほぼ無風となった。
ビットコインテクニカル分析
ビットコインは23日、60万円前後のレジスタンスライン&チャネル上抜けから約3万円幅急騰した。
日足で見ると、以前のマーケットレポートでも考察した昨年11月に揉んだ価格帯である62〜63万円付近で押さえ付けられており、次の関門として意識されているように見受けられる。
なお、本日16:00過ぎより1.5万円幅の急落を見せたBTC(ビットコイン)。XRP(リップル)やETH(イーサリアム)などが前日比5〜8%安と、ビットコインのドミナンス上昇や、いずれも軟調に推移するアルトコインの値動きなどを背景に、売り圧力が強まった格好だ。
LS比率を確認すると、急落直後の62万円を割り込んだ辺りで「40万XRP(1300万円相当)」のショートが短時間に積み上がっていることが分かる。主要アルトの急落が、弱気に追い討ちをかけたように思われる。
18:00時点では、先日まで形成していたチャネル上限付近と、4時間足EMA25付近をサポートにリバウンドを見せている。中期トレンドは転換しつつあるものの、大相場に向けて調整し切って反転攻勢とするには、値幅も時間軸も時期尚早と見られることもあり、戻り売りが発生しやすい状況にあると言える。
仮にこのあと二段構えで続落した場合、4月以降に反発を見せている5,000ドル(55万円)やレジスタンスとして機能していた60万円に加え、時間足の雲下限となる61万円などが下値支持線として挙げられる。下目線強まる中で急反発の可能性もあり、アルトの値動きや板の厚さを注視しながら、臨機応変に立ち回りたい。
また、海外取引所BitfinexのBTC/USD(ビットコイン/ドル)の証拠金取引において、保有されているロング(買い)ポジションとショート(売り)ポジションの詳細を表示するlscheckerのデータによれば、4月26日18:00時点でLS比率が逆転しており、昨日の急騰でショートの新規建とロングの利確が入っていることが伺える。
ナスダックで開始された「BTCデモトレード」の重要性
世界No.2の証券取引所ナスダックで、仮想通貨BTCとLTCがペーパートレードされていたことが判明し、仮想通貨業界で反響を呼んでいる。
実際のビットコイン取引ではなく練習用のデモトレードではあるものの、ナスダックがビットコインおよびその他の仮想通貨に関連する取引商品の提供を目論んでおり、実験を行なっている可能性は極めて高い。
これまで米ウォール街において、機関投資家向けの仮想通貨現物取引のサービス実現をめぐる推測は数多くあった。例えば、JPモルガンやゴールドマン・サックスが取引デスクを開設する噂も流されていたが、不透明な規制環境や相場の不安定などの要因で事業計画は一向に進まなかった。
ナスダックにおいても、CEOは昨年ビットコインなどの現物取引の提供計画に関して、保留というスタンスを見せていた。しかし、昨年12月同社は正式にビットコインの先物取引の提供を発表し、今年の前半に予定している。
Bakkt同様、未だCFTCの審査を待っている状態であるが、デモトレードの開設は現物取引をする意欲の高さを如実に物語っていると言えよう。
さらに、デモトレード確認のきっかけとなったのは、ユーザーがTDAmeritradeを利用する際だった。
TDAmeritradeは、リテール向け証券などの金融商品取引を提供する米大手投資仲介企業であり、ビットコインなどの現物・先物の提供を予定しているErisXにすでに出資をしている。CFTCに承認され次第、TDAmeritradeのユーザーは既存の口座を通してErisXで現物などの売買が可能となるという。
このような背景から、様々な仲介企業と連携するナスダックが、ウォール街において初の「仮想通貨現物取引」実現となる日は、そう遠くはないと考えられる。
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