はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

フロリダ州の都市がビットコインの身代金要求に応じる ランサムウェアの感染受け

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

サイバー犯罪者、フロリダ州都市にビットコインで身代金を要求
米フロリダ州にあるリビエラ・ビーチ市がランサムウェアに感染。ハッカーが身代金として要求していたビットコインの支払いに応じた。行政機関が仮想通貨の要求に応じるのは極めて珍しい事例で、犯罪手段の広範化も懸念される。

サイバー犯罪者、フロリダ州都市にビットコインで身代金を要求

ハッカーが米フロリダ州のリビエラ・ビーチ市のITインフラにランサムウェアを感染したうえで、身代金として65BTC(執筆時点で約6800万円)を要求。リビエラ・ビーチ市は、この要求に応じた。現地メディアThe Palm Beach Postが報道した。

このランサムウェアの感染によって同市は、公共サービスへの支払いを受け付けるための支払いに、手動手続きが強いられる状況に陥っていた。このランサムウェア攻撃は、先月末から続いており、同市の警察署職員が感染した電子メールを開いたことが、その感染原因にあがっている。

身代金としてビットコインでの支払いを要求する事例は、過去にも発生しているが、行政機関が仮想通貨で支払いに応じた事例は今回は極めて珍しい。仮想通貨はボーダーレスに、かつ匿名通貨を利用すればトラッキングを逃れることが可能となるため、支払いに応じた事例がでてくると、今後同様の攻撃が続く可能性も考えられる。

米メリーランド州ボルティモア市でも市のサイバーシステムが数週間に及びランサムウェア攻撃でダウンする同様な事件が発生したが、ボルティモア市当局は犯人側のビットコインを求める要求に応じていない。

個人や企業単位では、2017年12月にウクライナの仮想通貨取引所EXMOでCEOが誘拐され、約1億円相当のビットコイン身代金に応じた事例が確認されている。

サイバー犯罪と仮想通貨

ブロックチェーン・仮想通貨専門のセキュリティ企業「CipherTrace」が以前に公表したレポートによれば、金融機関による資金洗浄対策やテロ資金供与対策の厳格化、および規制当局による監視の強化が進んでいるため、取引所へのハッキングなどのサイバー犯罪の減少が期待されるとしている。

その一方で、ノルウェー国内で多発していたように身代金を仮想通貨で要求した事例なども引き合いに、仮想通貨を利用した犯罪手段の広範化も予測されると指摘している。

身代金の要求に関しては、法定通貨でも起こり得る事例であるがゆえに、法整備の厳格化による犯罪利用率の低下は一定にとどまる可能性は高いとみる見方である。

なお、21日には、FATF(金融活動作業部会)は暗号資産の監督法を明確化するための「ガイドライン」を発表を控えており、AMLやCFTなどへのガイドラインが策定され、取引所の運営にも銀行業並みの高い水準が求められるようになる予定だ。これにより、仮想通貨市場が未成熟なために発生していたインシデントの減少が予測されるものの、身代金に応じた事例から、今後このような犯罪利用が広がる可能性は懸念されるだろう。

CoinPostの関連記事

FATF、仮想通貨の規制ガイドラインを6月21日に発表予定|従来銀行の電信送金水準に
FATF(金融活動作業部会)が暗号資産の監督法を明確化するための「ガイドライン」を、6月21日に公表する予定であることがわかった。仮想通貨取引所などを銀行のように規制するなど、ビットコイン相場への影響も注目される最重要ファンダとなる。
仮想通貨市場、犯罪手法の広範化や規制厳重化の見込み|大手セキュリティ企業の調査
仮想通貨関連セキュリティ企業CipherTraceが19年第一四半期における仮想通貨市場のAMLに関するレポートを公表。今後仮想通貨市場においてさらなる規制強化や犯罪手段の広範化を予想した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/22 火曜日
08:40
40万ETH保有計画のThe Ether Machine、ナスダックのSPAC上場目指す
仮想通貨イーサリアムに特化した事業を計画するThe Ether Machineという新しい企業が自社の誕生を発表。SPACとの合併によってナスダックに上場する計画である。
07/21 月曜日
14:00
IMF、エルサルバドルのビットコイン購入停止を指摘 政府は継続主張
国際通貨基金がエルサルバドルによる仮想通貨ビットコイン購入が停止していると報告した。同国政府の継続購入発表と食い違い、実際の保有状況に疑問符が浮上している。
13:41
英国政府、押収仮想通貨の売却に向け準備か 資金調達の可能性も
英国政府が押収した仮想通貨の売却を検討している。押収したビットコインなどは合計で1兆円規模と推定される。財政難の中、新たな資金調達手段となる可能性が指摘されている。
07/20 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、投資会社創設者によるETH1万ドル到達予測やXRPの最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1800万円目前で揉み合い、米規制緩和進展が下値支え|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1800万円を窺う展開。史上最高値更新後の高値揉み合いが続く中、米下院でのジーニアス法案可決など規制緩和の進展が相場を支援。トランプ政権の仮想通貨政策レポート公表を22日に控え、戦略的ビットコイン備蓄の具体策にも注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法署名に高い関心
今週は、ビットコインの価格予想、古参ビットコイン大口保有者の動向、トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法への署名に関する記事が最も関心を集めた。
07/19 土曜日
13:50
トランプ一族関連のWLFI、4.5億円分のイーサリアムを追加購入 総額370億円超に
ワールド・リバティ・フィナンシャルが861ETHを新規購入し、総保有量は70,143ETHに到達。仮想通貨法案可決が追い風に。
13:20
ジャック・ドーシーのブロック社、S&P500指数に追加へ
ジャック・ドーシー率いるブロック社がS&P 500指数に追加される。株価は時間外取引で10%以上上昇した。同社は米国製の新ビットコインマイニングチップを年内発売予定だ。
11:30
ピーター・ティール支援の仮想通貨取引所ブリッシュがIPO申請=CNBC
元NYSE社長トム・ファーレイ率いるブリッシュが証券取引委員会にIPOを申請。コインデスク買収実績を持つ同社の上場計画と業界動向を報告。
11:02
著名アナリストが分析、「ビットコインからイーサリアムへ資金移動、アルトシーズンの兆し」
ウィリー・ウー氏らがアルトシーズン開始を予測。仮想通貨ビットコインからイーサリアムへの資金ローテーションが本格化し、アルトコイン市場の上昇環境が形成。
10:05
JBA、暗号資産アンケート 分離課税20%導入の場合84%が投資増額意向
日本ブロックチェーン協会が暗号資産税制アンケート結果を公表した。保有者の84%が分離課税20%で投資増額すると回答した。また、10人に1人以上が暗号資産を保有などの結果も出た。
08:50
仮想通貨全面高の一週間、米下院クリプトウィーク振り返りと今後の見通し|仮想NISHI
今週の仮想通貨市場は、米下院で開催された「仮想通貨週間」において、ビットコインが史上最高値となる12万ドルを超える展開となった。アルトコイン市場においても大幅な上昇が見られた。
08:30
リップル発行のRLUSD、ブルーチップから最高評価獲得
独立の格付け機関ブルーチップがリップルのRLUSDステーブルコインにA評価を付与。BNYメロンでの準備金管理と堅牢なコンプライアンス体制などが評価された。
07:30
「米SECはトークン化の規制例外措置を検討中」アトキンス委員長
米SECのアトキンス委員長が、SECは証券のトークン化における規制の例外措置を検討していると明かした。RWAのトークン化は仮想通貨・ブロックチェーン領域で大きなトレンドになっている。
07:00
「保有していれば国家債務削減できたか」ブルガリア政府が2018年に手放した21万ビットコインの現在価値
ブルガリア政府が2018年に売却した21万3500BTCの仮想通貨ビットコインの現在価値は250億ドル超。同国債務の約8割に相当する巨額損失として話題に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧