- ブロックチェーン技術を用いた世界初の「一口馬主システム」を発表
- Winning Horse Club (本部・中国)は9日、一口馬主クラブシステムを発表した。馬主や取引に関するあらゆる情報はブロックチェーン技術により管理・保護される仕組みとなっているという。
中国で競馬が解禁に
中国ではこれまで競馬は禁止されていたが、18年4月に習近平主席が海南省の経済特区建設、省昇格30周年大会に出席したことをきっかけに、海南省で競馬場を建設し、サラブレッド系レースを2019年からテスト開催すると同時に、地域限定で中国史上初の馬券システムを開発・テスト販売を行うことを発表した。
こうした動向を受けて、Winning House Club は、2019年12月の開始を目指した一口馬主クラブシステムを発表した。このプロジェクトでの馬主や取引に関するあらゆる情報はブロックチェーン技術により管理・保護される仕組みとなっているという。
中国の競馬事業に関して、解禁と禁止が繰り返し行われてきた歴史があり、現在の中国では欧米や日本のような定期開催の体制は整っていない。
海南島はリゾート地としての人気は高く、解禁される前は、海南島を訪れる富裕層の出資で世界中の名馬や騎手が招待され、競馬のプライベートレースが開催されるほど競馬への関心は高い。そのため今回のギャンブル特区での国内のみならず海外からの観光客の招致に向けた期待も高まっている。
ブロックチェーンを応用した「一口馬主クラブ」システム
今回に発表によると、競走馬所有権取引プラットフォームが開設されることで、中国に限らず、さまざまな国の人々も、馬主としてこのプロジェクトに参加することができる。
注目したいのはブロックチェーンを応用した「一口馬主クラブ」システムだ。 このプロジェクトではブックチェーン技術を応用することで、馬主資格を分割し、全世界の人が共有することが可能になるという。実際の具体的な運用がどうなるのかは注目されるところだが、日本の競馬ファンが海外馬の馬主になることも容易となるとされており、選択肢が広がりそうだ。
また、一口馬主権はプラットフォーム上で自由に売買することができるという。
同クラブでは「競馬ブロックチェーン協会」を設立することも計画している。競馬とブロックチェーンはそれぞれで国境を越えた世界共通のものとなり、中国をはじめ、東南アジア、欧米、豪州などの国々とブロックチェーンを使った一口馬主クラブシステムの普及促進を目的としていくという。
今後、詳細は明らかになっていく予定だが、新たなジャンルでの活用で、ブロックチェーンはより身近になっていくことになりそうだ。