はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米大手金融フィデリティ、ビットコイン採掘企業の株式を10%超保有へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フィデリティがマイニング企業の株式取得

米国では大手金融機関が仮想通貨の将来性を否定する中、さらなる成長を見据える大手企業の存在も確認された。

米発のグローバル大手資産運用企業フィデリティが、カナダのビットコインマイニング企業Hut8の株式保有率を10%以上に高めていたことがわかった。上場企業の10%以上の株式取得に対し課されているカナダ当局への報告書で明らかになった。

Hut8の公募増資

カナダのトロントに本社を置くHut8は、2017年10月に設立されたビットコインに特化したマイニング企業で、トロント証券取引所に2018年3月に上場を果たしている。そのため、同社はオンタリオ州証券取引委員会の規制下にあり、10%以上の株式保有者について報告義務があるため、適格機関投資家向けのより簡易な報告制度、代替月次報告(AMR)を提出。その中で、フィデリティが「発行済株式の約10.58%に相当する1045万1094株の普通株式を保有」していることが明らかになった。

フィデリティが10%を超える株式を取得することとなった背景には、先月Hut8が行った引受による公募増資がある。6月25日に終了が発表された、この公募増資では、普通株と新株予約権を1口として、1口あたり1.45ドルの発行価格で575万0456口が売り出された。最終的に、目標額を80万カナダドル分(約6300万円)上回る833.8万カナダドル(約6億5670万円)の資金調達に成功したとのことだ。

Hut8はビットコインのハッシュレートを拡大させるため、今回調達した資金をMicroBTのWhatsminer M30S、M31S、M31S+等の最新のマイニング機器購入に充てる予定だという。

フィデリティはこの公募増資において最大の投資家だったようだ。提出されたAMRによるとフィデリティが購入したのは410万9912口で、売り出された株式の71%を上回っている。同社は、新株予約権の同時取得により、2021年12月25日まで1株あたり1.8ドルで普通株式を取得する権利が与えられているという。

マイニング事業に参入するフィデリティ

フィデリティは積極的に仮想通貨関連事業に参入しており、2018年には「Fidelity Digital Asset Services」を設立、昨年11月にはニューヨーク州金融サービス当局(NYDFS)より、仮想通貨の取引や保管サービスを提供する信託有限会社として認可を受けた。

大口投資家・機関投資家向けにビットコインのカストディサービスおよびOTC取引の提供を開始。また、今年4月には取引の流動性を高めるため、機関投資家向けの仮想通貨取引所ErisXの現物市場を自社のプラットホームに統合している。

特に、マイニング事業に関しては、2014年にビットコインのマイニングに関する調査を開始後、2015年には既にマイニングを行っていたことが知られており、昨年8月には、子会社であるFidelity Labsが、ビットコインサイドチェーン開発企業Blockstream社が運営するビットコインマイニングプールにクライアントとして参加していたと報道されている。さらに、今年に入り、ビットコインマイニングエンジニアを雇用、マイニング事業の拡大を図っていることがうかがえる。

一方、ブロックチェーン技術企業大手BitFuryグループが投資するHut8は、ビットコインの購入や保管に関連した諸般の煩わしい手続きを経ることなく、同社への投資を通して、投資家に「安全でシンプルな」ビットコイン投資を提供すると謳っている。

Hut8は2020年の第1四半期に60万ドルの損失を計上し、株価は上場以来65%下落しているが、フィデリティが大量の株式を購入した先月の資金調達の成功は、同社並びにビットコインの今後の可能性に対する強気な姿勢の現れと捉えることができるかもしれない。

参考:The Block

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/27 水曜日
18:20
「Web3と日本のセキュリティトークンは融合するのか?」レポート|WebX 2025
WebX2025で行われたセキュリティトークンのパネルディスカッション。日本市場は累計2,230億円規模に成長する一方、グローバルではトークン化MMFが270億ドル市場に急拡大。DeFiとの融合など今後の展望を業界リーダーが議論した。
17:56
Bitwise責任者が語る「米国のビットコインETFと既存金融への影響」|WebX2025
WebX 2025でBitwise Asset ManagementとGalaxy Digitalの専門家が米国ビットコインETF承認後の市場変化、規制環境の転換、ステーキング等の次世代機能、日本市場の課題を議論。
16:38
「Tokyo Hash」が「HashKey Japan」に社名変更 日本市場での事業拡大を加速
HashKey Group傘下のTokyo Hashが「HashKey Japan」へ社名変更。日本市場を戦略拠点に、取引に加え資産運用やオンチェーン機関サービスへ事業拡大を加速。
13:40
Gemini、XRPクレカ発行でアプリ順位急上昇 コインベースを追い抜く
米取引所GeminiがXRP報酬付きクレジットカードを発表し、AppStoreランキングでコインベースを抜いて11位に浮上した。最大4%のXRPキャッシュバック、年会費無料などの特典で、ユーザーの大きな注目を集めている。
13:05
グーグル、金融向けL1ブロックチェーンGCULを開発中
グーグルが金融向け独自L1ブロックチェーンGCULを開発していることが判明した。パイソン基盤のスマートコントラクトを特徴とし、数十億ユーザーへの展開を計画している。
11:25
SBIとチェーンリンク、RWAとステーブルコインで戦略的パートナーシップ締結
SBIグループが仮想通貨チェーンリンクとの戦略的提携を発表。トークン化資産、規制対象ステーブルコイン事業などを日本・アジア市場に焦点を当てて展開していく計画だ。
10:55
「ETHは5400ドル台まで上昇の可能性」トム・リー引用の価格分析
ビットマインの会長のトム・リー氏は、仮想通貨イーサリアムの価格分析をXで引用。この分析によるとイーサリアムは4,300ドル付近で底を打ち、5,450ドル近くまで上昇する可能性がある。
10:35
カナリーキャピタル、初のトランプコイン(TRUMP)現物ETFを申請
カナリーキャピタルがトランプ大統領のミームコイン「TRUMP」の現物ETFを申請した。完全直接投資型は初となる。SEC承認のハードル、他社との違いを解説する。
10:06
トークン×金融: メガバンクと証券会社が牽引する金融の近未来|WebX2025
WebX2025でメガバンク・証券会社幹部がトークン化金融を議論。2000億円市場の実績、T+2決済の課題、ステーブルコイン活用戦略を詳報
09:55
クジラ売却後のビットコイン相場、再び強気転換の兆しか=Bitcoin Vector分析
ビットコイン大口投資家が先週日曜日に2万4000枚を売却し価格が4000ドル急落したが、ビットコイン・ベクターの分析では構造転換指標が再び強気転換を示している。アルトコイン・ベクターはイーサが5000ドル突破を目指すと分析した。
09:15
金融トークン化の現状、Bitwise・Visa・DigiFT責任者が討論|WebX2025
2025年のWebXで金融トークン化の専門家パネル実施。マネーマーケットファンドから始まる段階的普及戦略、規制課題、決済インフラ整備について議論。米SEC規制緩和の動向も解説。
08:40
AI駆動型ヘッジファンドNumerai、JPモルガンから5億ドル投資獲得 
AI駆動型ヘッジファンドのヌメライが、JPモルガン・アセット・マネジメントから5億ドルの投資を獲得。2024年に25.45%のリターンを記録し運用資産4億5000万ドルに拡大。
07:42
メタマスク、グーグルなどのソーシャルログイン機能を導入
メタマスクが8月26日、グーグルやアップルアカウントを使った新しいソーシャルログイン機能を発表。従来の12単語シードフレーズやログインパスワードの管理を簡素化しつつもセルフカストディアル性を維持。
07:10
シャープリンク、イーサリアム保有量約80万ETHに増加
シャープリンクが8月24日時点でイーサリアム保有量を79万7704枚まで拡大。週間5万6533枚購入し約37億ドル相当のETH資産を保有。
07:00
マネックスG、日本円建てステーブルコイン発行を検討
マネックスグループは、円に連動するステーブルコインの発行を国内で検討していることがわかった。また、欧州の仮想通貨関連企業の買収を検討していることも明らかになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧