- 金融庁が複数の交換業者に業務改善命令か
- 1日、読売新聞は、金融庁が複数の交換業者に対して、マネロン対策不足の観点から、業務改善命令を6月中に行う方向で検討し始めた、と報じました。
- 仮想通貨交換業者とは
- 2017年4月より始まった金融庁の仮想通貨取引所の登録制で、仮想通貨交換業務を認可された業者。この登録がなければ、国内で仮想通貨の売買や交換業務を行うことは出来ない。
- みなし事業者とは
- 登録制が始まった2017年4月より以前から取引所を運営していた業者は、登録申請をすることで審査待ち状態ながらも「みなし事業者」として営業を継続出来た。
金融庁が複数の交換業者に業務改善命令か
1日、読売新聞は、金融庁が複数の交換業者に対して、マネロン対策不足の観点から、業務改善命令を6月中に行う方向で検討し始めた、と報じました。
これまでは、みなし事業者が優先的に調査され、16社中10社に対し業務改善もしくは停止命令を行なっていました。
登録業者に対しては16社中2社(GMO、Zaif)のみでしたが、今後はみなしではなく登録している業者の管理体制に本格的にメスを入れていく模様です。
登録業者16社の企業名は以下の通りです。
- 株式会社マネーパートナーズ
- QUOINE株式会社
- 株式会社bitFlyer
- ビットバンク株式会社
- SBIバーチャルカレンシーズ株式会社
- GMOコイン株式会社
- ビットトレード株式会社
- BTCボックス株式会社
- 株式会社ビットポイントジャパン
- 株式会社DMM Bitcoin
- 株式会社ビットアルゴ取引所
- エフ・ティ・ティ株式会社
- 株式会社BITOCEAN
- 株式会社フィスコ仮想通貨取引所
- テックビューロ株式会社
- 株式会社Xtheta
金融庁は登録審査基準を厳格化するか
また、5月はじめ、金融庁が仮想通貨交換業者に対して実施した立入検査の結果を、GW明けにも総括することを明らかにした、と日経新聞が報じていました。
その結果が6月に発表される、といった流れである可能性があります。
審査の厳格化による新基準について、日経新聞の取材によると以下のような基準が検討されている模様です。
- 顧客と業者それぞれの資産の分別管理徹底
- 確認についても、1日1回だけではなく、時間単位で残高をチェックする。役員達が顧客資産を横領など出来ないような対策も考案する。
- 内部管理体制の強化
- 株主と経営を分ける。システム開発と管理の担当者を分かることでシステム悪用などを防ぐ。
- オンライン状態のまま仮想通貨を保管させない
- コインチェック事件でネムがホットウォレット(オンラインのウォレット)管理だった事を問題視。マルチシグ(秘密鍵の複数分割)対応も求める。
- 匿名性通貨を原則認めない
- マネーロンダリングなどに使われやすい仮想通貨の取り扱いを認めない方針。
- 書面と会社訪問で審査
- 書面で確認後、実際に訪問しシステムの稼働状況、人員規模を確認する。立入検査による業者の問題発覚が相次いだ結果とみられる。
金融庁が仮想通貨交換業者の登録審査基準を厳格化すると日経新聞が報じています。一度業務改善命令を出されたZaifやGMOコイン、特に不穏な動きが目立つZaifへの対応が発表されるのかが焦点になるでしょう。