はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

XRP価格に影響を与えている要因は? リップル社の卓越したメディア戦略と韓国情勢が大きく影響か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XRP価格に影響を与えている要因
時価総額3位のXRP価格に対し、米リップル社の卓越したメディア戦略が好影響を及ぼしている可能性がある。また、直近1ヶ月のXRP取引量で見ると、法定通貨の中で占める割合が最も大きいのは、韓国ウォンだった。
XRPとは
米Ripple社が開発する仮想通貨で、ネットワーク上の仮想通貨やフィアット間をつなぐブリッジ通貨の役割を持つ。銀行間における国際送金システムでの利用で将来性を期待されている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

評価が二分しやすいXRP

仮想通貨コミュニティの中でも、他の仮想通貨に比べて、支持派、否定派と大きく意見の別れる時価総額3位のXRP。

その価格推移は今までのところ、他の仮想通貨と同様、大筋においてビットコイン価格と連動している動きを見せています。 

しかし、仮想通貨の「基軸通貨」とも言われ、社会的に認知度が最も高いビットコインと、XRPとは本質的に異なる部分が複数あり、価格に影響を与える要素にも、違いが見られます。

XRPとBTCの一番顕著な違いとしてよく挙げられるのは、BTCには中央管理者は存在せず、「非中央集権的」である一方、XRPはリップル社がその発行上限とされる1000億XRPの6割を所有し、「中央集権的」にXRPを開発・管理しているとされる点があります。

また技術面では基盤も異なり、XRPはブロックチェーン技術ではなく、同技術に類似した分散台帳技術であるXRPレジャーを基盤としており、不特定多数によるPoW (Proof of Work) ではなく、PoC (Proof of Consensus)というコンセンサスアルゴリズムを使用。Validater(承認者)と呼ばれる、限られた人数の代表者が取引の承認を多く行っています。

パートナーシップ締結のために

このような点が、初期からBTCを支持してきたグループからの反発を受けやすい要因になっていると指摘されますが、実際に企業や銀行での利用を促進していくためには、必ずしも不利ではありません。 

現に、今までリップル社が提携を結んできた政府中央銀行をはじめ、銀行などの金融機関や主要企業などには、世界でそれぞれの分野をリードする組織が名を連ねています。 

呼び名が同じため、仮想通貨XRPと混同されやすいリップル社ですが、必ずしもXRPの使用を求めるばかりではなく、銀行間の即時国際送金のためのxCurrentなどのプロダクトを展開しており、国際送金のためのプラットフォームのスタンダードとなるべく事業展開を行っています。

現在の「情報」のインターネットから「価値のインターネット」の基盤となることを同社の理念として、提唱しています。

そのためリップル社は、新しい技術のスタートアップ企業が、社会に根付いていくために欠かせないパートナーシップの形成と顧客ベースの確保に、多くの財政的および人的資源を割いています。 

巧みなメディア戦略

特に、マーケティングを含む市場戦略責任者として、メディア向けに顔の効くCory Johnson氏を起用するなど、企業戦略として、メディアでの存在感をいかに大きくするかに注力していることが伺えます。 

実際に大成功を収めているのが、メディアを巧みに使ったイメージ戦略です。

一例を挙げると:

  • ・アメリカのテレビの人気番組であるThe Ellen DeGeneres Showで、ホストのEllen DeGeneresが力を入れている野生動物保護の基金のために、俳優のAshton Kutcherが、400万ドル(4億4千万円)相当のXRPを寄付
  • ・アメリカの公立高校の歴史教師が始めたクラウドファンディングサイト、DonorsChoose.orgに、28,000を超える現場の公立学校教師から寄せられていた寄付嘆願プロジェクトの全てを2900万ドル(31億9000万円)相当のXRPで、一夜にして叶える
  • ・大学ブロックチェーンリサーチ 構想:世界の名門大学から17校を選び、共同でブロックチェーン関連の研究を進めるのに、5,000万ドル(55億円)を寄付

などがあります。このように、人々の感情に直接訴える手法で、リップル社に対する好感度は上昇します。

そして、感動した人々はそれをシェアせずにはいられず、口コミやSNSで、良い評判は広がっていきます。

中央集権的な通貨だからこそできる方法です。

投資の判断には、合理性が必要だと思っていても、市場を動かす大きな要因の一つは、人間の感情です。 

無情なはずのWebBotも情報を集める際に注目するのは、多くの人々がどのような「感情」を体験しているかです。最終的には、その分析結果も、市場に影響を与えることにもなります。

また、XRPの本質とは直接関係はないものの、価格に影響を与える注目すべき要因として、韓国のXRP取引量に占める存在の大きさも挙げられるでしょう。

直近の取引量

直近1ヶ月のXRP取引量で見ると、韓国ウォンは、BTC(33.52%)、USDT(24.62%)に次いで第3位で、総取引量の20.18%を占め、米ドルでの取引量を上回り、法定通貨での取引では最高位となっています。(CryptoCompareより参照)

実際、4月に起こったXRPの高騰(4月20日時点)では、韓国大手取引所BithumbとUpbitが、当日の取引量の43.2%を占め、ランキング10位以内に入った二つの取引所(Coinone と Korbit)を含めると、世界のXRP取引量の50%を韓国勢が占めていました。

この事実が意味することは、XRPの価格に対する韓国情勢の影響の大きさです。つまり、韓国規制当局の動向や、社会情勢が、過度にXRP価格へ影響を及ぼすことが考えられます。

韓国に対しては、リップル社は 韓国の大学、高麗大学校と提携して研究を進める世界17大学の一つとして選んでいます。

中央集権的だからこそ、ピンポイントで影響力を行使できます。

XRPのこれからの価格を予想する上で、メディアが何を報じているかに注目してみると、大変興味深いのではないでしょうか。

CoinPostの関連記事

XRP開発当初の目的はビットコインの欠点を補う『仮想通貨2.0』|Ripple社市場戦略責任者
Rippleの市場戦略責任者(Chief Market Strategist)であるCory Johnson氏は14日、XRPは”ある意味”で仮想通貨2.0であると発言しました。XRPは開発当初、ビットコインの抱える様々な問題を解決しうる新たな仮想通貨として考案されたことから、上記の発言がなされたものと思われます。
リップル チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
リップル(Ripple/XRP)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、リップルとは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/17 月曜日
20:08
暗号資産の金商法移行が本格化、分離課税実現へ最終局面=ブロックチェーン議連
金融庁が暗号資産を金商法に位置づけ、インサイダー取引規制を整備する方向を明示。業界団体は20%申告分離課税を要望。来年の通常国会での法整備を目指す。第31回ブロックチェーン推進議員連盟で議論。
17:41
IG証券、仮想通貨ETF CFD取引を終了へ 金融庁の新指針受け
IG証券が仮想通貨ETF CFD取引の終了を発表。金融庁が「望ましくない」との見解を示したことを受け、12月1日から新規建て停止、2026年1月末までに既存ポジションの決済が必要に。
16:43
ステーブルコイン取り付け発生ならECB金利再考も、オランダ中銀総裁が警告=FT報道
欧州中央銀行の政策委員がステーブルコインの取り付け騒ぎ発生時にはECBが金融政策見直しを迫られる可能性があると警告。米ドル建てステーブルコインの急拡大が欧州の金融主権に及ぼすリスクについて、ECB当局者や専門家の懸念が高まっている。
14:32
ハーバード大のビットコイン投資が急増 IBIT保有を前期比257%拡大
ハーバード大学がブラックロックのビットコイン現物ETF(IBIT)保有を257%増加し、685億円相当を保有していることが明らかになった。これによりIBITがポートフォリオ最大の銘柄となった。
12:15
金融庁、資金調達目的の暗号資産発行者への情報開示義務化へ=報道
金融庁は資金調達型暗号資産発行者に年1回の情報開示を義務化する方針。金融審議会では継続開示の必要性や頻度をめぐり議論が展開。ICO・IEOの構造的課題も指摘され、2026年の金商法改正案に盛り込まれる見通し。
11:40
デッドクロス形成のビットコイン、市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」水準で推移
ビットコイン急落に伴いテクニカル指標は弱気のデッドクロスを形成している。FRB利下げ期待の後退を受け、投資家がリスク資産から安全資産へシフト。市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」を示す水準まで悪化した。デリバティブ清算が連鎖しETF大規模償還につながったが、専門家は感謝祭後の回復を予測している。
11:30
「ビットコインは底値圏に達した」金融大手JPモルガンのアナリストらが見解
JPモルガンが、仮想通貨ビットコインの価格を生産コストの観点から分析。底値に到達したとの見解を示している。同社はビットコインの目標価格を17万ドルとしている。
10:45
カードン・キャピタル、888BTC取得完了 不動産とビットコインの融合プロジェクト
不動産投資大手カードン・キャピタルが「101 Mizner Boca Bitcoinプロジェクト」向けに888BTCの取得を完了。年内で3,000BTC超を購入し、不動産収益でビットコインを継続購入する独自の融合モデルを展開。マイクロストラテジー戦略を不動産に応用した新たな投資手法として注目を集める。
09:49
アーサー・ヘイズ、保有していたアルトコイン大量売却か 実際の価値提供が必要との意見も
著名仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がイーサリアムやエセナなどのアルトコインを大量売却している。専門家は4年サイクル論の終焉と実需の重要性を指摘している。
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧