- 仮想通貨市場
- ビットコイン相場は、レンジ内で折り返す動きを継続するも、ラインの集束点が近く、注目が集まる。現在下落相場にある仮想通貨マーケットだが、来年以降に予定する巨大金融機関の動きを背景に、大手取引所Binanceなどが機関投資家向け口座サービスを発表した。
仮想通貨市場
ビットコイン相場は6日、昨日の仮想通貨市況でもお伝えしたレンジ内で折り返す動きを継続、下降ウェッジが意識された動きが続いている。
2つのラインの集束点も近づいており、数日以内に相場が動く可能性は十分に考えられるだろう。
状況的にどちらの方向へ向かうかは定かではないものの、相場操縦に関する論文の発表や、日本の警察庁が仮想通貨取引所のマネロン疑惑件数を公表するなど、ファンダメンタルズ的な側面からも相場の市況感は依然悪い状況にあることは懸念材料となりそうだ。
Bakktやフィデリティ、ナスダック関連の動きなど、2019年年初から特大材料が複数控える仮想通貨市場だが、税金確定時期も控えた年末を乗り越えることが、19年の相場においても重要となりそうだ。
大手取引所が続々と機関投資家向けアカウントを発表
現在仮想通貨市場に参入を予定している金融機関を含め、ビットコインETF、先物、カストディサービスなど、機関投資家向けサービス提供の動きは多数あり、その期待感も高まっている。
そのような状況下で、ついに動き出したのが、既存大手仮想通貨取引所だ。
これまで大口投資家向けのOTC取引窓口の設置こそあったものの、機関投資家の利便性に特化した口座の開設はあまり見られていなかった。
直近で動き出したのはPoloniexとBinance(最新)で、2019年以降の巨大金融機関参入の波に乗るべく動き出したと思われる。
Poloniexが機関投資家向けサービス展開
ゴールドマンサックスも投資しているサークル社が運営していることで、金融機関とも関係性が深いポロニエックスは12月4日、機関投資家向けサービス展開を発表した。
Institutional accounts are now available on Poloniex! Learn more about Poloniex for institutions and open an account today https://t.co/04VObkLPrf
— Poloniex Exchange (@Poloniex) 2018年12月4日
ポロニエックスの機関投資家向けサービスでは、最低受注額が25万ドル(2800万円)が利用開始の条件に設定されており、専門のサポートやセキュアなAPIサービスなどを受けることができる。
世界取引高No.1バイナンスも機関投資家向けサブアカウント提供
仮想通貨取引高世界No.1のBinanceは本日公式ブログにて、企業や機関投資家向けの『サブアカウント』の開設を発表した。
We are thrilled to launch our long-anticipated Sub-Account Feature, bringing improved managerial control to institutional account holders.https://t.co/C82JSaCfw5
— Binance (@binance) 2018年12月6日
『サブアカウント』とは、企業などの法人組織・VIP3の個人ユーザーが、マスターアカウントと複数のサブアカウントの作成が可能となり、メイン口座から全てのサブアカウントを管理することができる仕組みだ。
これにより、多くのトレーダーを管理するプラットフォームを提供し、機関投資家の需要に応える。
また、以下に重要な新しい機能をピックアップする。
- 最大200のサブ口座開設が可能
- サブ口座にはAPIの制限ある
- 口座のVIPレベルに応じて、手数料の割引を提供
- メイン口座のみ口座内送金が可能
現状個人投資家メインで動く仮想通貨市場は、下落と共に出来高が細ってきている状況にあるが、金融機関の動きを見て、業界全体が来年以降の機関投資家参入に向けて動き出している。
これらの動きをポジティブに捉える見方も強く、期待感は高まっていると言えるだろう。
韓国大手取引所への上場発表で価格上昇
韓国大手取引所であるbithumbへ、新たにIOST(IOST)とPolymath(POLY)が新規に上場することが発表された。
[New Coin Listing] IOST (#IOST) and Polymath (#POLY) will be listed on #Bithumb!
— Bithumb (@BithumbOfficial) 2018年12月6日
■Timeline: Timeline: December 6 (Thu), 2018 in the afternoon (KST)
■ Access: PCweb, mobile, API
Visit Bithumb website and trade newly listed cryptocurrencies ☺️
▶ https://t.co/VkKnc2uT0y pic.twitter.com/9aGOO3rHOI
韓国市場の盛り上がりこそ昨年と比較すると低い水準まで落ち込んではいるものの、他国とは違う通貨の出来高が急上昇し、プレミア価格を伴う形で上昇する韓国取引所への上場インパクト(上場による価格上昇)は依然高い期待感を保っているようだ。
今回上場が告知された2通貨も大きく高騰し、市場全体が下落相場にある中で、POLYが最高31%高、IOSTが16%高を記録した。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
6日の東京株式市場も日経平均株価が-417.71円と大幅下落。新興のマザーズ指数も-3.07%と崩壊した。
中国通信機器大手ファーウェイの孟晩舟・最高財務責任者が、米国の対イラン制裁に違反した疑いでカナダ当局に逮捕されたことも、米中貿易摩擦の悪化懸念をもたらし、投資家心理を悪化させた。
大引け後にもさらに下落し、恐怖指数(VIX)が、前日比+53%と急上昇。警戒感が台頭している。
VIX指数が高ければ高いほど、市場の先行きに対する不透明感から、リスク資産の株が暴落する可能性も高まるため、リスクオフに傾きやすい。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株では、SBIグループ(8498)が-4.93%と下げ幅を拡大。好業績を叩き出したことで上昇を続けていたが、年初来高値の3500円台から大幅下落し、上昇分を打ち消すなど厳しい情勢だ。
マイニング事業でビットコインキャッシュを採掘していることもあり、ハッシュ戦争の影響によるBCH価格の急落も、投資家心理の重しとなっている可能性がある。
そのほか、増資を発表したマネーフォワード(3994)が暴落したほか、フィスコ(3807)やGMO(9449)なども投げが目立っている。
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