- 仮想通貨市場
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BTC価格はペナント下抜けで急落、200MAの防衛ライン
ビットコインは歴代最長の「弱気相場」を継続
バイナンスやフィネックスなど世界有数の取引所における国別比率
金融市場と仮想通貨
本日の国際金融市場の値動きは、以下の通り。
日付 | NYダウ | 日経平均株価 | ドル円 |
---|---|---|---|
1/30(水) | 24,579ドル(+51) | 20,556円(-108) | 109.02円(-0.41) |
1/31(木) | 25,014ドル(+434) | 20,773円(+216) | 108.87円(-0.15) |
2/1(金) | 24,999ドル(-15) | 20,788円(+14) | 109.48円(+0.61) |
2/4(月) | 25,063ドル(+64) | 20,883円(+45) | 109.74円(+0.26) |
2/5(火) | 25,239ドル(+175) | 20,844円(-39) | 109.94円(+0.2) |
2/6(水) | 25,441ドル(+202) | 20,874円(+30) | 109.69円(-2.5) |
6日の東京株式市場は、ダウ平均など米株高を好感して、前日比29円(0.14%)高の20,874円と小幅高となった。この水準は、昨年末高値から大幅下落分の半値戻しに相当する。
日経平均株価は、先日までの大暴落を伴う下落トレンドとは打って変わり、25日移動平均線も上向き緩やかな上昇が続いている。短期的には強気シグナルが点灯するなど、投資家心理の改善も見られるため、仮想通貨市場にとっても良い傾向だ。
年末年始の大暴落によりダメージを負った個人投資家の多さや、英国のEU離脱(ハードブレグジット)問題など、欧米政情不安も重しとなる中、まずは売買代金など出来高回復が求められる。
ビットコインテクニカル分析
BTC価格は、昨日の仮想通貨市況でも掲載した1時間足の上昇チャネルでは、センターラインかつトレンドラインの上値抵抗線に阻まれ、急落を見せた。
別の目線で確認すると、上下のダマシが発生しつつも、ペナント下抜けで滑落するようなパターンを約1週間スパンで2度ほど繰り返している。現時点では、3450ドル付近で止まっているものの、昨年末の高値を起点とした「レジスタンライン」に押さえ付けられるようにして上値を切り下げている。
各種指標では売り過熱感もあるものの、投資家の関心度低下に伴うボラティリティ減少も顕著で、よほどマーケットサプライズとなるような”好ファンダ”の後押しでもない限り、上抜けのためのエネルギーが不足しているように見受けられる。
200MAで支えきれるかの瀬戸際
なお、ビットコイン価格は、2013年11月末〜2015年1月にかけて410日(59週)間続いた「歴代最長の弱気相場」を2月1日に更新している。
下図は、過去の下落トレンド期間(オレンジ部分)を示した図だ。
直近の下落トレンドは、2017年12月17日に記録した約20,000ドル(220万円)の最高値を天井にして、中・長期的に大幅下落。直近底値である3,100ドル(34万円)までの下落率は、約84%に達している。
さらに、俯瞰して週足ベースで確認してみると、200日移動平均線の下値支持線でサポートされて推移しており、これとほぼ重なる直近安値の3,100ドル(34万円)付近を明確に下抜けた場合、さらなる急落を伴う恐れが強い位置にあるなど、現在のビットコイン相場はまさに瀬戸際にあると言える。
移動平均線は、株価との関係を利用してエントリーポイントを探る「グランビルの法則」で使用される重要ラインだ。
株価の場合、株式市場が開いている1年分に相当する「200日移動平均線(200MA)」は、特に重要な意味を持ち、200日移動平均線より価格が上にあれば、押し目買いが基本、下にあれば戻り売りが基本とされるほか、200MAの向きや短期・中期線との位置関係も「トレンド」を見極めるために必要なシグナルの一つとなる。
米国トレーダーの比率が判明
仮想通貨調査プラットフォームのDataLightが公開した最新の調査結果によると、世界有数の仮想通貨取引所5社の内、4社において取引量の多数が米国トレーダーによって占められていることが判明した。
Crypto traders from the US are the most active across the majority of the exchanges except for @bitfinex, which also has the most even geographical distribution of traders. pic.twitter.com/haxoUP6N57
— DataLight (@DataLightMe) 2019年2月4日
ビットフィネックスを除く大半の仮想通貨取引所において、米国出身の仮想通貨トレーダーが最も多く見られた。ビットフィネックスでは逆に、最も均等したトレーダーの地理的な分布が見られている。
5つの主要な仮想通貨取引所における、米国トレーダーの比率は、以下の通りだ。(掲載は米トレーダーが多い順)
- コインベース: 69.1%
- ポロニエックス: 28.6%
- ビットトレックス: 27.6%
- バイナンス: 24.2%
- ビットフィネックス: 10.7%
上述した通り、Bitfinexの1社においてのみ、米トレーダーは10.7%になっており多数派ではなかった。
ビットフィネックス以外の4社に占める米トレーダーはだいたい25%程度であるが、その中でもコインベースは69.1%と頭一つ抜き出ている。
このような結果となった要因の一つとして、今回の統計の対象となった5つの仮想通貨取引所の半分以上が米国に拠点を置いている点ということが予想できる。
参考として、それぞれの取引所が拠点を置く国と設立年をまとめた。
- バイナンス:2017年、香港(現在はマルタ)
- コインベース:2012年、アメリカ
- ビットフィネックス:2012年、香港
- ビットトレックス:2014年、アメリカ
- ポロニエックス:2014年、アメリカ
バイナンスは、2017年当初は香港で設立された仮想通貨取引所だったが、2018年3月に「ブロックチェーン・アイランド」と称される欧州の地中海に位置するマルタ島に拠点を移している。
また、約7割近くを米国出身のトレーダーが占めていたコインベースは、米国西海岸のサンフランシスコを拠点に2012年から取引所を提供しているため、定評のある仮想通貨取引所に米国投資家が殺到していると見ることもできそうだ。
中国「旧正月」の影響
なお、DataLight社の統計データの「Other」(その他)には、仮想通貨に対する需要の高い日本やオーストラリア、中国、香港など、重要な国がそれぞれ単一カテゴリーとして含まれていない。
その中でも、政府も仮想通貨に対して厳しい規制を設けながら注視している中国では、先月末から今月中旬まで中国や東南アジア諸国では「旧正月」や春節が祝われている。
仮想通貨市場の過去データから見ても、旅費のために仮想通貨を法定通貨に換金する動きや、取引量の減少が予想されており、今回の統計で中国がカテゴリーとして含まれていないのは、旧正月の影響かもしれない。
旧正月の影響として考えられるポイントは、以下の通りである。
- 中国などの仮想通貨投資家が、旧正月にかけてトレードを控える影響で取引量が減少
- 旅費などの出費捻出のため、仮想通貨を売却する動き
- 取引量減からボラティリティの落ち着きも考えられる
中国などでは19日頃まで休日が続くものの、旧正月を祝う諸国においても休日の期間がそれぞれ異なる。
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