はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

中期的な「上昇トレンド」継続のビットコイン、長期トレンドの転換に挑む|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中期的な上昇トレンド継続のビットコイン、長期トレンドの転換に挑む|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
中期的な上昇トレンドを貫いてきたビットコインは、4月2日に9万円強幅の暴騰を記録し、約130日ぶりの50万円台を推移している。4時間足レベルのMACDダイバージェンスが観測される中、長期的な下降トレンドに終止符を打てるのか?

4時間足単純移動平均線(以下SMAと記述)200と300上で推移したビットコインは4月2日にヒゲを含めて9万5000円幅の大陽線をつけて急騰、およそ130日ぶりに50万円台に返り咲いた。現在は日足のSMA200〜300内で推移している。

今回の記事では4時間足(スイングレベルの時間感覚)に固定せず、8時間足や日足といったより長い時間軸を想定したマルチタイムフレーム(MTF)分析を行う。

MTF分析において読者の皆さんに気をつけて欲しいのは、ポジションを持つ際に参考にした時間足はそのトレードポジションにおいては絶対的であるということだ。

つまり、IN/OUTの時間軸を固定しないと、時間軸の変更によるボラティリティの影響によって、実質的に持っているポジション枚数の対資金レバレッジを変更しているということと同義ということである。

従って、自身のトレードスパンに対する時間軸固定は、読者の皆さん自身の感覚で調整されたい。

BitfinexのBTCUSD4時間足チャートでの値動き

4時間足レベルでは、前回記事で焦点と言っていたSMA200より上で値動きが推移しており、4280ドル付近でもMACDも順行している状態での暴騰であったため、健全な上昇トレンドという文脈内での大陽線であったと結論づけられる。OBVに関しては前回までのサポート水準からかなり乖離している。そのため今回に限ってはOBVの解説は省略とする。

現在の値動きと水準

RSI観測

4時間足ではオーバー50ラインで、RSI基準でも現在上昇トレンドが継続していると言えるだろう。下位足である2時間足や、上位足の8時間足等についても同様である。

RSI(相対力指数)

投資家の心理状況を表す為に考案されたテクニカル指標。このRSIの数字が高いと「買われ過ぎ」、低いと「売られ過ぎ」となり、相場の強弱を教えてくれるテクニカル指標で、株式の世界では一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎであると一般的には言われている。

しかし、実践的には30%・70%ライン自体はあまり重要ではない。RSIとは、「値動きに対する上昇幅の比率」である。従って、50%ラインを基準に上下の推移でトレンド判断が可能である。

読者の皆さんも一度計算式を見て、インジケータが実際何を表しているのか、ということを自分なりに解釈してみて欲しい。

MACD観測

4時間足、8時間足でMACDダイバージェンス、日足で順行している。

従って、日足MACDを引きずらず4時間・8時間ベースで一度調整を挟んだ後、再び上昇するパターン。ないしは調整によって日足MACDが下に引きずられて日足レベルの深い調整が入るパターンが想定できるだろう。

このまま上値を試さず、4時間足レベルのMACDダイバージェンスを消費する場合は、少なくともSMA50の価格帯に相当する53万円付近くらいまでの調整は加味すべきであろう。

MACDダイバージェンス

ダイバージェンス(Divergence)とは、「相違、乖離、逸脱」の意味で、値動きとMACDラインの推移が逆行している現象のことを指す。

ただし、4時間足、8時間足レベルのMACDが逆行してはいるものの、ダイバージェンスが確定がしたとはまだ言えない状態であるため、日足のSMA300である60万3000円(5370ドル)付近までは試してくる可能性もある。

大きく下げた場合は、最大48万円付近(4700ドル)までの下落が想定される。ただし、あくまで日足レベルの時間軸での話であるので、1週間以上かかる調整になってもおかしくはない。

今後のシナリオ

上昇トレンド継続の場合

上昇トレンド継続の場合は、日足のSMA300の価格水準である60万3000円(5370ドル)が争点になる

ただし、上述したように、4時間足〜8時間足レベルのMACDはダイバージェンスを示唆しているため、ここを抜けたからと言って安易に買いで入るのはやはり危険である。あくまで日足ではダイバージェンスが起きていないというだけであるので、下位足のダイバージェンスに合わせて日足MACDもゼロラインへ収束する可能性を孕んでいる。

場合によっては、意識される60万円よりもかなり上値を伸ばし、ヒゲを形成する場合も想定される。BitFlyerで取引されている方は、サーキットブレイクの可能性も考え、ストップ(逆指値)の設定には細心の注意をはらいたい。

日足レベルでの最下限はお伝えしているように、48万円付近(4700ドル)である。ここを押し目に日足が再び上昇に転じた場合、上昇トレンドの継続と考えて現状は問題なさそうである。日足MACDを引きずらない形での4時間足レベルでの押し目調整の場合は、53万円付近が意識されるであろう。

初期の下降トレンド発生示唆の場合

週足レベルではまだ上昇トレンドに転じたとは言いがたいため、上昇トレンド継続の焦点である48万円付近(4700ドル)を戻りに再度下落が続くようであれば、超スイングレベルでの下降トレンドは継続することになりうる。ただし、日足以下での足並みが揃っていない状態で大陰線をつけた場合はレンジ相場に発展する可能性もあるため、安易な追従は危険である。

さらに、今回は取り上げてはいないが、この大きな下落において前回記事までに引いていたOBVのサポートラインが破られるか否かも確認しておくべきであろう。詳しくは、前回以前の記事を参考にされたい。

総括

4月2日の大陽線を含めた中期的な上昇トレンドが続いており、相場の出来高もかなり戻ってきている。4時間足レベルのMACDダイバージェンスが発生していることから、背にできるものがない状態での安易なロングが危険になっているのも事実である。

上昇トレンドの継続シナリオであれ、下降トレンドの初期発生シナリオ、ないしはレンジ開始どれにおいても、今週注目すべき価格帯は60万3000円〜60万5000円(5370ドル)になるであろう。

また、日足上限レベルである60万を超えた場合は、週足SMA50の下限に相当する64万円にも注意を払って欲しい。

読者の皆さんには、適切な資金管理下でのストップ設定のもと、今後の値動きに注目していただきたい。

Twitter:(@crypto_kitsune

CoinPostの関連記事

弱い上昇トレンド継続のビットコイン、トレンドの方向性を探る|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
OBVサポートライン内回帰、反発確認をした仮想通貨ビットコインは、ロング玉とショート玉双方を焼くような激しい動きを見せた後上昇に向かい、現在は今後のトレンドの方向性を探るような値動きとなっている。
ビットコイン有名トレーダーが解説、大衆が意識する重要ポイント|青ハチミツダルマ対談【後編】
インタビュー後編では、「大口の動向を監視するために整えた」というトレーディング環境を特別に公開。初心者が上達するために必要なことについて、重要な点を語って頂いた。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12:30
ビットコイン10万ドル台で再注目、投資魅力が金に接近か=アナリスト
ビットコイン価格が10万ドルを突破し、金価格が調整する中、投資資金の流れに変化が。フィデリティやゴールドマン・サックスなど大手金融機関の分析から、金とビットコインの関係性と今後の見通しを解説。
11:35
「NFTの多くは有価証券ではない」米SECパース委員が見解
米SEC委員のパース氏がNFTの証券性を否定する見解を示した。クリエイターロイヤリティを伴うNFTも証券に該当せず、ミームコインや多くの仮想通貨も除外対象と意見している。
11:00
アバランチ、140億円規模の新ブロックチェーン環境「Fusion」リリース
仮想通貨アバランチが1億ドル規模の新エコシステム「Fusion」を発表した。モジュール型の2層アーキテクチャで、成果主導型の実用的ブロックチェーンネットワーク構築を可能にする。
10:35
元大統領候補のStrive社、75000BTC取得計画 Mt.Gox債権から
元大統領候補のラマスワミ氏の資産運用会社Striveが、破産した仮想通貨取引所Mt.Goxの7万5000ビットコイン債権を割引価格で取得する計画を発表。10月までの債権者返済に先立ち株主承認を目指す。
10:25
ジャスティン・サン、トランプ米大統領との晩餐会参加へ
仮想通貨トロンの創設者ジャスティン・サン氏は、トランプ米大統領との晩餐会に参加することを公表。晩餐会参加希望者の中で、トランプコインの最大保有者だと説明した。
09:30
株価50%急騰、米上場DigiAsia 純利益の半分をビットコイン購入へ
ナスダック上場フィンテック企業DigiAsia Corpが純利益の最大50%をビットコイン購入に充当する戦略を発表。最大1億ドルを調達しBTC準備金を確立、長期保有と収益創出を目指す。
08:35
ビットコイン、過熱なき上昇か オンチェーン分析が裏付ける=アナリスト
Avocado_onchainとSwissblockの最新分析によれば、ビットコインの現在の反発上昇は過去と異なり過熱することなく進行中。ビットコインファンダメンタルインデックスも弱気ダイバージェンスの兆候なく、オンチェーン指標が市場の健全性を示しているようだ。
08:00
イーサリアム過熱状態、2500ドルで調整局面入りか アナリスト分析
Cryptoquantの登録アナリストがイーサリアムが2500ドル付近で過熱状態と指摘。一方でバイナンスからのアルトコイン流出は蓄積の兆候に。
07:25
ロビンフッド、米SECにRWAトークン化の規制案提出
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、RWAトークン化の規制に関する提案書を米SECに提出。将来的に、トークン化したRWAの取引所を運営する計画があるようだ。
07:10
XRP・ドージコインETFの判断延期継続 米SEC、承認は早くても夏ごろか
米証券取引委員会がXRPとドージコインのETF申請について判断を延期し、パブリックコメントを募集。BitwiseのイーサリアムETFステーキング機能審査も先送りに。
06:55
トランプ退任前にビットコイン価格5倍上昇を予測=大手銀アナリスト
大手銀アナリストは政府機関がマイクロストラテジー株を通じてビットコイン保有を増加させていると指摘。この傾向がトランプ大統領退任前のビットコイン50万ドル予測を裏付けると主張。
06:05
ビットコイン保有量でサトシに迫る世界2位 ブラックロックETF
ブラックロックがビットコイン保有量でサトシ・ナカモトに次ぐ世界第2位に浮上。米国ビットコインETFの急速な資産集積でバイナンスを上回り、テキサス州でもビットコイン準備金法案が進展中。
05:40
CMEのXRP先物、27億円の初日取引高でソラナ超え 
米CMEグループが仮想通貨XRPの先物取引を開始し、初日に1900万ドルの取引高を記録。ビットコイン、イーサリアム、ソラナに続く4番目の仮想通貨先物として注目される。
05/20 火曜日
18:39
イーサリアム将来価格2025展望 | ETF・機関投資家・開発動向の注目点
【2025年5月最新】イーサリアム(ETH)の将来価格と成長可能性を徹底分析。ペクトラ後の価格回復、ブラックロックのステーキングETF申請、機関投資家の700億円購入など最新動向を解説。
14:45
「サトシ」か「ビット」か? ビットコイン価格高騰で基本単位論争が再燃
ビットコインの価格高騰に伴い、コミュニティではその基本単位「サトシ」変更の議論が白熱している。サトシを廃止すべきというビットコイン改善提案177にジャック・ドーシー氏が支持を表明する一方で、反対意見も多く論じられている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧