はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムPoWフォーク(ETHW)が誕生 FTXやOKXで現物取引開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETHW、始動

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の大型アップグレード「The Merge(マージ)」実装から数時間後、PoWフォークである「ETHW」が開始された。

ETHWはOKXやFTX、Bybitなどに新規上場し、執筆時は約13ドルで取引されている。

出典:OKX

一方、初期からETHWのIOU取引を提供していたPoloniexは「ETHW」ではなく、「EthereumFair(ETF)」という別のハードフォーク銘柄を「大多数のコミュニティがサポートするPoWチェーン」とした。ETFは執筆時、18.8ドルで取引されている。

EthereumPoWは15日11時ごろに、最終コード、設定ファイル、バイナリ、ノードデータ、RPC、エクスプローラ情報などETHWの重要リソースを公開。リプレイアタックを防ぐチェーン識別子「Chain ID」は、「10001」に切り替わっていることが確認されている。

ブロックにトランザクションが含まれるようになり、ユーザーはETHWを送信できるようになっている。

ChainIDとは

イーサリアムで分岐チェーンを見分けるための識別子。2016年にメインのETHチェーンと、分岐のETCチェーン間のリプレイアタックを防ぐためにEIP-155で導入された(ChainIDはETH:1、ETC:61)。トランザクション署名時に含めるChainIDを変更することで、ハッシュが代わり、取引のリプレイ(再生)を防ぐ。

▶️仮想通貨用語集

関連:イーサリアム大型アップグレード「マージ」実装完了

ETHWとは

ETHWは、マイナー主導の暫定ガバナンスグループ「EthereumPoW」によってマージ前のイーサリアムから分岐され、新ルール適用により延伸されたブロックチェーンの仮想通貨である。

15日のマージを経て、イーサリアム・ネットワークのコンセンサス(合意形成)アルゴリズムが従来のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)への移行が完了。イーサリアムのマイニング(PoW)が停止し、後続のブロックはバリデーター(PoS)に生成されている。

この影響で、これまでETHを採掘してきた約6,600億円(50億ドル)規模とも推測されるマイニングマシンが代替チェーンを探す必要が生じていた。

既に、F2Pool、Poolin、BTC.com、Nanopoolといった主要なマイニングプールがEthereumPoW(ETHW)のサポートを表明しているため、マイナーはスムーズに「ETHW」へと採掘対象を切り替えることができる。

一方、分散型取引所Uniswapを初め、「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」などNFTコレクションを複数手掛ける制作スタジオYuga Labs等は、ETHWをサポートしないことを表明している。

関連:Yuga LabsはPoS版ETHにのみ対応、イーサリアム分岐のリスクとは?

米コインベースやバイナンスなど海外取引所の一部は、ETHWの新規上場についてリスティング基準をもとに審査する意向を示してきた。国内取引所を含む個別のETHWの対応内容については別途チェックしておきたい。

関連:イーサリアムPoWフォーク:新トークン付与に関する「仮想通貨取引所」対応一覧表

また、マイナーにとって別の採掘候補として、イーサリアムクラシック (ETC) が浮上しており、ETCの時価総額は過去3か月間で2倍以上に増加している。

2016年にイーサリアムの分岐により出現したETCは、ETHと同じGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)で採掘でき、既に一定規模のエコシステムを形成している。

仮想通貨マイニングプール大手AntPoolは7月、イーサリアムクラシック(ETC)のエコシステムに13億円(1,000万ドル)を投資すると発表。

イーサリアムクラシック(ETC)に投資している、米最大手仮想通貨・ブロックチェーン持株会社のデジタル・カレンシー・グループ(DCG)社のバリー・シルバートCEOも、「ETHマイナーは、長期的な収益最大化のためにETCに移行すべき」と主張した。

関連:「ETHPoW」最新情報まとめ|イーサリアムのマージ後にチェーン分岐の可能性浮上

マイニングプールとは

ネットワーク上で複数のマイナーのハッシュレートを集めて、マイニングを行う組織のこと。採掘の結果、見つかった報酬は、参加したマイナーが貢献した度合いに応じて分配される。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧