はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米8月CPIが予想外に上昇もハイテク株値上がり 来週FOMCに注目シフト|14日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

9/14(木)朝の相場動向(前日比)

伝統金融

  • NYダウ:34,575 -0.2%
  • ナスダック:13,813 +0.3%
  • 日経平均:32,706 -0.2%
  • 米ドル/円:147.3 +0.2%
  • 原油先物:88.8ドル +0.01%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:26,222ドル +0.5%
  • イーサリアム:1,604ドル +0.3%
  • 本日のNYダウ・ナスダック

    「期待外れ」の米CPIを受け、米NYダウは小幅に下落したが、ナスダックとS&P500は持ち直した。市場は、来週のFOMCに注目をシフトしつつある。CME金利先物市場では21日の会合で金利据え置きへの観測が圧倒的で97%に達したが、11月会合の追加利上げ懸念は一時上昇した。

    出典:CME

    8月の米CPI結果(消費者物価指数)

    • CPI(前月比):結果+0.6% 前回+0.2% 予想+0.4%
    • CPI(前年比):結果+3.7% 前回+3.2% 予想+3.6%
    • コア(前月比):結果+0.3% 前回+0.2% 予想+0.1%
    • コア(前年比):結果+4.3% 前回+4.7% 予想+4.3%

    昨夜発表の米8月CPI(消費者物価指数)は総合CPIで前月比で14ヵ月ぶりの大幅な伸びとなり、年率も6月と7月に比して急上昇した格好だ。今回の統計は米経済の勢いが再び増してインフレ圧力が再燃しているとの懸念を強めると示唆する内容だったが、主にはガソリン価格(先月+10%)および夏季における航空券価格の変動(+4.9%)が影響したため、変動しやすい点からFRBが重要視する問題点ではないとの見方がある。

    出典:BLS/FRED

    一方、自動車保険料は数カ月にわたって続伸したものの、浮き沈みの激しい食品とエネルギー価格を除いたコア財価格(前月比-0.1%)の伸びは明らかに減速しており、年間のコアインフレ率の継続的低下につながったようだ。

    なお、先日報じたように消費者からのインフレ期待は全体的に安定。1年先のインフレ期待は3.6%と前月の3.5%から微上昇した一方、3年先のインフレ期待は2.8%と前月の2.9%からやや低下。一方、米消費者は経済に対して悲観的な見方を強めている状況でもあるようだ。家賃や食料品、医療費などの物価上昇の加速を見込んでいるため、多くの米国人がクレジットカードや貯蓄に頼らざるを得ない状況になっている。

    また、米学生ローンの返済再開が間近に迫ってきており多数の借り手にとって新たな負担となると見られる。背景には、米野党協議により2020年3月から3年以上延長してきた学生ローンの支払い猶予措置が8月末で打ち切られたなどの動きがあった。

    関連ドル指数年18年ぶりの連騰記録、サウジ減産などで国内ガソリン代高騰

    有識者の見解

    ブルームバーグによると、ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ルビーラ・ファルキ氏は今回のCPIデータについて「9月の利上げ休止を支持するものだ」と指摘し、「しかし、2%の目標に向けた改善のさらなる証拠を確認するまで、FRBが勝利宣言する可能性は低い。必要に応じて追加利上げの可能性を維持するだろう」と述べたという。

    また、アライアンス・バーンスタインで先進国市場経済調査のディレクターを務めるエリック・ウィノグラッドは「今日のアップサイド・サプライズが来週の利上げの引き金になるとは考えておらず、FRBは引き続き据え置くと予想している。しかし、インフレは粘り強く、成長も底堅いことから、FRBは明確な引き締めバイアスを維持する可能性が高い」と意見したという。

    米FRBパウエル議長は8月末のジャクソンホール会議で、「適切だと判断すればさらに利上げする用意がある」と述べ改めてインフレ2%への抑制を優先するタカ派的な姿勢を示した背景がある。

    関連「ジャクソンホール」米パウエル議長発言

    インフレ率が2%に戻せる時期について、JPモルガン・アセット・マネジメントのチーフ・グローバル・ストラテジスト、デビッド・ケリー氏によれば、来年後半には年率2%を下回る可能性が高まる。「実際、ガソリン価格の上昇が他の個人消費を冷え込ませる程度であれば、最近のエネルギー価格の高騰は2024年に向けて成長率の鈍化とインフレ率の低下をもたらす可能性もあるだろう」、「さらなるショックがない限り、2024年第4四半期までに、前年比のヘッドライン消費デフレーター・インフレ率(PCEデフレーター)はFRBの目標である2%を下回ると考えている」との見方を示した。

    米ドル/円

    13日の米為替市場でドル/円は147.3円。CPIの結果を受けてドル買いは一時的に進行したが、9月FOMCの金利据え置きへの期待が依然として高く売り戻しに転じた。

    また、今回のCPIがFRBの政策金利見通しに大きく影響するような内容ではないとの見方が強いため、2年債利回りや10年債利回りも低下した。

    出典:ブルームバーグ

    重要経済指標(注目度:★★★★☆)

    米国株 IT株反発

    IT・ハイテク個別銘柄の前日比:エヌビディア+1.4%、AMD+2.2%、テスラ+1.4%、マイクロソフト+1.3%、アルファベット+1%、アマゾン+2.5%、アップル-2%、メタ+1.1%。

    関連株式投資初心者でもわかるPER(株価収益率)とは|株価の割安・割高指標を解説

    AI関連では、エヌビディアなど大型ハイテク株の大半は値上がりした。米国の上位10社のうち、アルファベットやマイクロソフト、テスラ、IBMなどトップらが人工知能(AI)規制に関する非公開の上院会合に出席した。イーロン・マスク氏は会合後に「審判がいることは重要だ。AI関連の規制者がいれば、企業が安全で一般市民の利益になる行動をとることを保証してくれるだろう」とコメントした。

    また、エヌビディアやIBM、AdobeなどのAI関連大手数社は12日に、AIの能力が有害な目的に悪用されることを防ぐ目的として、米ホワイトハウスが7月に発表したイニシアチブに参加したことが発表された。参加企業は15社に上る。

    アップル 中国側の主張

    中国外務省は13日、アップルの「iPhone」に関するセキュリティー上の問題を認識していると主張。先週、政府機関内での使用禁止令が報じられて以来初の公式コメントだ。

    また、同省の報道官は今回、「アップルや外国ブランドのスマートフォン購入を禁止する法律や規則は発効してはいない」と明確にしつつ、中国政府はセキュリティーを重要視しており、中国で事業を行う全ての企業は中国の法規則を順守する必要があると改めて指摘したという。

    関連アップルiPhone15発表で事実売り、2011年からのビットコイン建てiPhone価格推移も

    仮想通貨関連銘柄反落

    • コインベース|79.8ドル(-1.8%)
    • マイクロストラテジー|341.8ドル(-1.7%)
    • マラソン・デジタル|9.8ドル(-2.6%)
    • ストロングホールド・デジタル・マイニング|4.5ドル(-2.3%)

    関連CPI発表控え金融相場は様子見基調 Glassnodeは流動性枯渇要因に「無関心」を指摘

    国内仮想通貨・ブロックチェーン関連銘柄

    • SBIホールディングス|3,233円(+0.9%)
    • メルカリ|3,018円(-2.2%)
    • ドリコム|548円(+2.2%)
    • コロプラ|645円(-0.1%)

    関連9月株式市場見通し

    CoinPost App DL
    厳選・注目記事
    注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
    11/21 金曜日
    17:25
    米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
    11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
    16:38
    予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
    予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
    16:33
    暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
    仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
    16:10
    CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
    CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
    16:03
    ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
    HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
    15:44
    金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
    金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
    13:55
    Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
    ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
    13:30
    金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
    金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
    13:05
    仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
    ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
    13:00
    Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
    Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
    11:25
    米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
    米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
    11:02
    アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
    仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
    10:30
    バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
    Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
    10:20
    ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
    仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
    10:05
    コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
    大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
    通貨データ
    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア
    重要指標
    一覧
    新着指標
    一覧