はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

トランプ関税と中国の報復関税で金融市場激震、ビットコイン相場にも波及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末の米NY株式市場は、ダウ平均株価が前日比−2,231.07 (5.50%)の38,314ドル、ナスダック株価指数は−962.82 (5.82%)の15,587ポイントと記録的な株安に見舞われた。

これを受け、週明けの東京株式市場ではパニック売りの様相を呈し、日経平均株価先物では値幅制限一杯まで売られサーキットブレーカーが発動。日経平均株価は一時2900円超安を記録した。

ドナルド・トランプ米大統領による大規模関税政策と中国の報復関税発表を受け、世界の金融市場に激震が走っている。

トランプ大統領の主要貿易相手国に対する大規模な新関税は全輸入品への10%の基本関税と、多くの国への追加分の「相互関税」が含まれる。中国には34%、EUには20%の関税が課される見込みだ。

中国政府は4日、米国からのすべての輸入品に34%の追加関税を課す「報復関税」を発表するとともに、世界貿易機関(WTO)への提訴も公表した。また、EU(欧州連合)も最大280億ドル相当の米国からの輸入品に対する報復関税第1弾を数日以内に発表する見通しであり、貿易戦争の長期化と世界経済減速への懸念が再び高まっている。

米国株式市場では、週間で市場価値8.2兆ドルが消失。2008年の金融危機であるリーマン・ショックをも上回る規模となった。この影響に伴い市場心理が急悪化。リスク性資産全般が投げ売られるなど、暗号資産(仮想通貨)市場にも波及している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-5.27%の1BTC=78,943ドルに。

BTC/USD週足

関連:世界同時株安のなかでのビットコイン市場分析|仮想NISHI

前週末時点では、株式市場と比較して相対的に持ち堪えていたが、1BTC=81,000ドルを割り込むと急落。時価総額上位のアルトコインも軒並み10%ほど急落した。

関連:トランプ関税リスクオフの流れ一巡、この先の米金融政策の手掛かりに注目|bitbankアナリスト寄稿

トレンド転換が明確に

データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju CEOは、オンチェーンデータから、ビットコインの強気相場の終了を指摘した。

「実現時価総額はビットコインが実際にブロックチェーンウォレットに出入りする際の価格をもとに算出される。これは市場に実際に流入した資本を表す」と説明。一方、通常の時価総額は最終取引価格のみに基づいており、「10ドル分の購入で時価総額が10ドルしか増えないわけではない。価格は注文板の買い圧力と売り圧力のバランスで決まる」と誤解を指摘した。

「資本が市場に流入しているが、市場価格が反応していない。これは典型的な弱気相場の特徴だ」という。

具体例として「ビットコインが10万ドル近くで取引されていた時、大量の取引があったにもかかわらず価格はほとんど動かなかった。単に売り手が多すぎる状態だ」と分析した。

今後の見通しについては、「売り圧力はいつでも緩和する可能性があるが、歴史的に本格的な反転には少なくとも6ヶ月かかる。短期的な反発は考えにくい」と主張。オンチェーンデータの分析は、取引所の入出金やETF関連取引など主要な資金フローを捉えており、現状は明らかに弱気市場を示しているという見解を示した。

関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/09 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルの770億円調達やジーキャッシュ高騰の背景分析など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
週明けから急落のビットコイン、相場復調の前提条件は?|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は続落の見通し。AIバブル崩壊や景気後退懸念から1560万円周辺まで下落。ただし短期筋の97%が含み損となっており、下値余地は限定的との指摘も。bitbankアナリストが今後の展望を解説。
11:00
週刊ニュース|金融庁の仮想通貨ETF関連デリバティブ国内提供への見解に高い関心
今週は、暗号資産ETF関連デリバティブの国内提供に対する金融庁の見解、ビットコインの10万ドル割れ、仮想通貨の最新市場分析に関する記事が関心を集めた。
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧