- 中止になった仮想通貨プロジェクトの真相
- LongHashが仮想通貨プロジェクト終了の真相をCoinopsyのデータを元に分析。プロジェクトの終了理由は、開発の問題ではなく、投資家による無関心が原因であることがわかった。
中止になったプロジェクトの真相
まだ新しい仮想通貨業界では、新規に立ち上がったプロジェクトでも、開発が中止してしまったものも多い。データ分析サイト「Coinopsy」によると、705のプロジェクトが終了した。プロジェクトの終了理由は、開発の問題ではなく、投資家による無関心が原因であることがわかった。
このようなプロジェクトの数を正確に示すことは厳しいものではあり、「中止」の定義によって数も変わってくる。CoinMarketCapでは、1日の出来高が1000ドル(約11万円)未満の仮想通貨のプロジェクトを「中止」と定義しているため、1000超のプロジェクトが終了したとみなしている。
今回のデータは、Coinospyが8年間に渡って蓄積させたデータをブロックチェーンメディア「LongHash」が手作業でまとめた。仮想通貨プロジェクトが終了した原因についても言及している。
プロジェクト中止の原因
Coinospyは中止の原因を複数挙げている。最も多いのは、投資家が単純に投資をしなくなるパターンだという。取引がなくなるか、限りなくゼロに近いものが63.1%を占めている。
次に多いのは詐欺で29.9%。詐欺のプロジェクトは、仮想通貨バブル期の2017に始まったものが大半を占めているという。2016年に比べ、2017年にはプロジェクトの数が5倍以上増加した。
他にはICO(イニシャル・コイン・オファリング)での失敗が3.6%、「AnalCoin」のような最初から本気ではないプロジェクトも3.2%ある。
Coinopsyは、プロジェクトの継続期間のデータも提供している。上述した理由ごとに見ると、取引が行われなくなるプロジェクトは平均1.7年と最も長く続いている一方で、ICOで失敗したプロジェクトは1.6年、本気ではないプロジェクトは1.4年と終了までの期間が短い。詐欺のプロジェクトは約1年で、最も早くプロジェクトを終了させるという。
プロジェクト単位ではなく銘柄ごとに、開発の進捗が確認できない仮想通貨をリスト化しているデータもある。本内容については、昨日CoinPostで報じている。
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参考資料 : LongHash