はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

売り圧強まるビットコイン(BTC)、ハッシュレート急落の背景と今後の影響は?|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン(BTC)市況
25日の暴騰後、次第に売り圧力を強めるBTCは際どいラインにあり、再び下落トレンドを鮮明にするか注目を集めている。そんな中、直近の「マイニングハッシュレート」急落の背景と今後の影響を考察した。

仮想通貨市況

米連邦準備制度理事会(FRB)は、30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、政策金利を0.25%引き下げを決定した。

米国企業に置ける先行き不安など景気減速リスクを念頭に、7月、9月に続く3連続の追加利下げに踏み切った格好だが、FRBのパウエル議長は、「金融政策は良好な状態にあると考えている」と手応えを示したほか、米中貿易摩擦やEU離脱問題も改善の兆しがあるとして「適切に見極める」と言及、金融緩和休止を示唆した。

7-9月の米国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.9%増となり、市場予想を上回っている。

ハッシュレート急落について

ハッシュレートデータを掲載するBlockchain.comのデータによれば、仮想通貨ビットコイン(BTC)の「採掘速度」を示すハッシュレートは27日、78,269,824TH/sまで急落した。

出典:blockchain.com

マイニングにおけるハッシュレート推移は、ビットコインネットワークの採掘状況や、関連企業の動向を知る貴重なデータとして、ビットコイン価格と比例した推移を見せてきた。2018年9月には、市場急落とともに中小マイナーの撤退が影響し大きく下落、相場と相互作用する形で、BTC相場の下落要因に挙がっていた。

23日に記録したピーク時の114,342,004TH/sから、4日間で32%減となる。30日時点では91,201,360TH/sまで回復しているが、2週間ごとに計算される次の難易度調整では、Difficultyの大幅下方修正が見込まれる。前回のDifficulty調整では難易度が上昇したが、同タイミングにBTC価格が下落したこともあり、マイナーの競争激化の影響で、採算ラインが厳しくなったマイナーが出た可能性も指摘される。

なお、CoinShareの調査報告「The Bitcoin Mining Network」で、BTCマイニングでは水力発電などの再生可能エネルギーが大半とされ、マイニングファームが集中し、Global Mining Shareの50%を占めるとされる中国・四川省では水力発電が盛んとなる。雨季の6月より始まる中国豊水期が10月に終わったことも、電力コストが最大1/2に下がるシーズンのみ活性化していたマイナーの撤退が影響している可能性も否めない。

ただし、BitmainなどOEM(委託者ブランド名製造)に対してチップの新規発行を行なっているため、より高性能な新マシンの投下が今後も継続されることが予想され、今後もハッシュレートの上昇余地はある。したがって、現時点で市場におけるBTC価格と反比例することで乖離が広がり、大暴落する危険水域に達しているとは言い難い。マーケットの警戒要因になるため、ハッシュレート推移などマイニング動向は引き続き注視する必要があるだろう。

今後危険水準になり得る注目パターンは、以下の2つとなる。

1. このままハッシュレートの急落が、デフィカルティの調整関係なく継続した場合

2. ハッシュレート上昇が続き、ビットコイン価格が下落する反比例現象(乖離)が続いた場合

ビットコイン(BTC)市況

25日の暴騰後、様子見基調の強まっていたビットコイン(BTC)だったが、徐々に高値を切り下げるなど「弱気派」が勢力を強めている。26日以降に再びディセンディングトライアングルを形成しており、今後9000ドル付近にある日足200MAを明確に割り込むかどうかが注目される。

先日の急騰でトレンド転換を期待する声もあったが、大規模なショートカバーとの見方も強く、近年の市況悪化の影響もあり買いが続かなかった。9500ドルにある上値抵抗線、あるいは108〜110万円(10000〜10100ドル)を明確に抜けない限りトレ転を見込むのは困難であり、現時点では突破口が見出せずにいる。

その反面、何度か反発している9,000ドル付近で耐え抜き、材料の後押しで上記ラインを上抜けることができれば、半減期2020に向けた中・長期的な上昇も視野に入るかも知れない。

直近の市況における今後の展望については、コインポスト所属ライターの著名トレーダー「やがみ」氏が、チャート考察を詳しく解説している。

高難易度のビットコイン相場、目線が変わる価格帯は?|仮想通貨市況(寄稿:やがみ)

CoinPostの関連記事

リップル最重要カンファレンス『SWELL 2019』、注目ポイントと仮想通貨XRPへの影響
米リップル社主催の最重要カンファレンス「SWELL 2019」が迫るなか、仮想通貨相場に影響を与え得るポイントを特集した。前回、前々回のSWELL時のXRP価格推移も掲載。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/10 水曜日
17:11
シルクロード関連ウォレット、10年ぶりに突如活動 4.7億円相当のビットコイン送金
10年以上休眠していたシルクロード関連の仮想通貨ウォレット約312個が突如活動を再開し、約4.7億円相当のビットコインを送金。今年は5月にも大規模な移動が確認されている。米政府は押収資産を戦略準備金として保有する方針を示すも、売却疑惑も浮上。
14:59
SEC委員長、2026年に仮想通貨規制の大幅進展を予告 トークン分類制度など導入加速
SEC委員長が2026年の仮想通貨規制大幅進展を予告。トークン分類制度で3カテゴリーを非証券化、1月にイノベーション免除導入へ。前政権の法執行重視から明確なルール制定へ転換。
14:10
著名投資家レイ・ダリオ「中東は資本家のシリコンバレー」:国家によるAI・デジタル資産戦略を絶賛
著名投資家レイ・ダリオ氏がAIのハブとして急速に成長する中東を高く評価し、「資本家のためのシリコンバレーになりつつある」と述べた。一方、マイケル・セイラー氏は中東がビットコイン担保型デジタル銀行システムによって「21世紀のスイス」になる可能性を指摘した。
11:05
「ビットコイン・アフターダークETF」申請 夜間取引時間の高パフォーマンスに着目
ニコラス・ウェルスが米国夜間取引時間のみ仮想通貨ビットコインを保有する新たなETFを申請した。夜間の高リターン傾向に注目したものだ。ヘッジ型ETFも同時申請した。
09:50
プライバシー重視のステーブルコイン「USDCx」、Aleoのテストネットでローンチ
仮想通貨のステーブルコインUSDCを発行するサークルは、プライバシー機能を持つL1ブロックチェーンAleoのテストネットでUSDCxがローンチされたことを発表。ユースケースなどを説明した。
09:48
仮想通貨市場は政策待ち姿勢 ビットコインとイーサリアムに資金集中=Wintermute分析
Wintermuteの最新市場分析によると、仮想通貨市場は米FRBや日銀の政策決定を前に様子見姿勢を強めている。資金はビットコインとイーサリアムに集中し、レバレッジ水平は低位。先週金曜の急落後も市場は底堅さを保ち、質への選別が進む。レンジ相場継続の見通し。
09:05
プライバシー重視ブロックチェーン「Octra」、30億円規模のICO実施へ
完全準同型暗号技術を採用する仮想通貨プロジェクト「Octra」が2000万ドル規模のトークンセールを実施する。これまでも分散化重視で資金調達を行ってきた。
08:40
コインチェック、NACの新規取扱いを検討 NOT A HOTELとRWA領域で協業強化へ
コインチェックがNOT A HOTEL DAOの暗号資産NACの取扱い検討とRWA領域の協業強化を発表。NACの活用や共同サービスの開発方針について解説します。
08:20
「仮想通貨市場は次の10年間で最大20倍成長する可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、仮想通貨市場は次の10年間で10倍から20倍まで容易に成長する可能性があるとの見方を示した。ビットコインなどを例に挙げ、根拠を説明している。
06:00
仮想通貨トランプ(TRUMP)は「どこで買える?」買い方を初心者向けに解説
ソラナで発行されたトランプ大統領公式ミームコイン『TRUMP』について初心者向けに詳しく解説。Phantomウォレットやソラナ系DEXでの買い方、投資リスク、今後の見通しまで説明しています。
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧