ユーロのデジタル化を希望
ドイツ銀行協会(政治推進団体)が、プログラム可能なデジタル版ユーロの発行と、欧州全体共通の決済プラットフォームの開発を要求していることが分かった。
本協会は、1951年に設立。大手ドイツ銀行、クレディ・スイス、コメルツ銀行を含む200以上の民間銀行からなる組織だ。本協会は30日に発表した方針説明書で、プログラムが可能なデジタル通貨は、処理速度等の点で従来の決済方法よりも優れていると説明。即時決済が可能な単一ユーロ決済圏(SEPA)というスキームはあるが、それをデジタル化したプロセスやスマートコントラクトに統合することは不可能であると述べている。
また銀行業界は、確立された決済インフラの利点を継承しつつ、欧州全体で中央銀行と協力しながら、現在の課題を解決できる決済システムの構築に取り組むべきだとも説明。「米国や中国、そしてIT企業と競争していくにはこの方法しかない」と述べているが、これは米フェイスブック主導の仮想通貨リブラを示唆していると思われる。
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デジタルユーロの利用は、人間でも機械でも、マネーロンダリングやテロ資金供与を防止するために明確に追跡ができなくてはならないともしている。なお、世界の金融構造が米国側と中国側に二極化しないように、欧州は競争についていかなくてはいけないと決意を示した。
先月初め、ドイツのOlaf Scholz財務相は「我々は中国やロシア、アメリカ、または民間企業にデジタル通貨の発行で取り残されてはいけない」と語り、デジタル版ユーロへの支持を表明。米国にも、デジタル版ドルの開発を推奨する議員がいる。
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