米教授の論文に仮想通貨有識者らが反論
2017年に起きたBTCの記録的暴騰は、一匹のクジラが作り出した相場であると、米国の研究者らが指摘した論文内容について、業界の有識者らから多数の反論が相次いだ。
キサス大学のJohn Griffin教授とオハイオ州の大学に所属するAmin Shamsの両名は、2017年のBTC価格のバブル相場は、テザーに関連した偶然ではない相場であると指摘。Bitfinexに存在する一つの口座(大口投資家=クジラ)が操作していたとする内容で、論文を更新していた。
業界からの反論内容
Dovey Wan氏
The “Single Whale Manipulate Bitcoin” article is such a trash… 🚮done by who obviously know nothing abt
— Dovey 以德服人 Wan 🗝 🦖 (@DoveyWan) November 5, 2019
1. Bitcoin distribution
2. Heavy cross exchange arbitrage around that time
3. What BFX is used for
In late 2017, kimchi premium was 15% and China premium was 5% (cont
仮想通貨ファンドの創業者で、業界の重要情報配信を積極的に行うDovey Wan氏は、論文を描いた教授らは、「ビットコインの流通方式、当時活発に行われたアービトラージ、Bitfinexの役割に関して、何もわかっていない」と指摘、以下のように説明した。
「2017年末、韓国のビットコインプレミアムは15%、中国プレミアムでは5%あった。当時、国際トレーダーは、Bitfinexでビットコインを購入し、韓国や中国の取引所で売っていた」
なお、アービトラージのリスクを回避し、手持ちのビットコイン数を抑えるために、基本、Bitfinexがテザー(USDT)をプロセスする時にだけ、ビットコインを買っていた状況だったと指摘した。
Gurbacs氏
I continue to be disappointed by career academics that fail to understand Bitcoin/crypto market structure basics as well as the fundamentals of cause and effect. The rise of tether is a result of organic bitcoin and crypto demand in periods of hyper growth.https://t.co/fMyhwPC5oa
— Gabor Gurbacs (@gaborgurbacs) November 4, 2019
ビットコインETFを申請していたETF企業VanEckの責任者を務めるGurbacs氏も、「非常に失望した。学者は未だビットコイン/仮想通貨市場の構造と因果関係を理解していない。」と発言。
「テザーの台頭は、超成長期におけるオーガニックな仮想通貨需要増加によるものだった」と説明した。
同社は、ビットコインETFの申請に伴い、テザーなど市場関係の調査も自社で行なっていた。
Larry Cermak氏
米大手仮想通貨メディアTheBlockのリサーチ責任者Larry Cermak氏も、門外漢がステーブルコインの入金と還元システムに対する理解が乏しく、市場操縦を証明するものは未だないと指摘した。