国営企業にビットコインを要求
メキシコ国営の石油会社Pemexにサイバー攻撃を仕掛けたハッカーが、ビットコイン565BTC(執筆時のレートで約5億3000万円)を身代金として要求していることが分かった。
今回のサイバー攻撃は10日に発覚。Pemexのメキシコにあるコンピューターをダウンさせたと報じられた。Pemexへの要求から、ランサムウェアであるDoppelPaymerに関連したダークウェブの存在が浮かび上がっているという。
最近起きた南米チリの農業省への攻撃や、米テキサスの都市Edcouchで起きたハッキングにもDoppelPaymerが利用されていると、サイバーセキュリティ企業CrowdStrikeが説明している。
なお、PemexのRocio Nahle エネルギー担当責任者は、ハッカーが要求している支払いには応じないと対応を表明。首都メキシコシティの運営本部も攻撃を受けているが、工場や油井は稼働できていると説明した。
同社は、石油製造量の低下が原因で、多額の債務を抱えていると報じられており、攻撃や身代金要求も含めて厳しい状況にある。
ランサムウェアによる攻撃は、企業にとって大きな負担を強いる。3月にはノルウェーのアルミ製造大手Norsk Hydroが攻撃を受け、社内の一部で紙とペンでの業務を強いられた。Norsk Hydroも犯人が要求した支払いには応じなかったが、ランサムウェアの削除におよそ7100万ドル(約77億円)かかったとロイターが報じている。
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