- クレディスイスのレポート
- ビットコイン採掘産業の成長は”環境に対するアルマゲドン”をもたらすかもしれないという人々の恐れをクレディスイスは否定しました。
- 年間50億ドル(5500億円)の収入機会
- 採掘産業によるエネルギー消費量は毎年の世界的エネルギー消費量である6兆ドル(660兆円)とは程遠く、むしろ5億ドル(550億円)の”国際的収入機会”が生まれるでしょう。
- 余剰電力
- 余剰電力のある地域への仮想通貨の採掘作業の集中は、急増する仮想通貨産業が環境に及ぼすであろう潜在的な影響をさらに緩和させるでしょう。
ビットコイン採掘は”環境に対するアルマゲドン”ではない
ビットコイン採掘産業の成長は”環境に対するアルマゲドン”をもたらすかもしれないという人々の恐れをクレディスイスのレポートは否定しました。
新たな金融資産としてのビットコインの台頭は採掘産業という新規産業に相互に影響しており、価格上昇による収益性の上昇はより多くの採掘者を惹きつけました。
このハッシュパワーの上昇によって電力消費量の価格が上昇しました。それにより環境活動家の間で議論が生まれ、ビットコインは国際的なエネルギー危機を引き起こすのではないかという批評が広がりました。
しかしクレディスイスによる新しいレポートはこれらの悲観的な考えを否定しました。
米金融機関であるモーガンスタンレーが、2018年は仮想通貨の採掘によって1時間あたり140テラワットほどの電力が消費され、この値は世界的電力需要量の約0.6%程に過ぎないと予測しています。
クレディスイスはこの報告を引き合いに出し、ビットコインは少なくとも今すぐには”環境に対するアルマゲドン”を引き起こしそうにないと主張しました。
「仮想通貨採掘による電力消費は世に危惧されている環境破壊のアルマゲドンとは程遠いものです。」
とクレディスイスのアナリストであるMichael Weinstein氏(以下ウェインスタイン氏)は報告書に記しています。
さらに、採掘産業も競争産業と化し、より省エネ型であるハードウェアが業務を拡張していくことから、採掘者の電力消費が直線的に増加していくだろうと予測することが間違いであると付け加えました。
この現象は高度成長期における、マリファナ栽培者とデータセンターオペレーターの間でも起こったことに類似しているとそのレポートは強調しました。
年間50億ドル(5500億円)の収入機会
ビットコイン採掘は、ウルトラハイエンドの水準である年間350テラワット時の電力消費量には到底達しそうにないとそのレポートは予測しました。
むしろ、採掘産業は毎年の世界的エネルギー消費量である6兆ドル(660兆円)とは程遠い、5億ドル(550億円)の”国際的収入機会”を生むことができるとそのアナリストは予期しました。
これは世界的電力使用のごく一部であり、仮想通貨発掘産業は環境破壊にほとんど影響しないとそのレポートは結論づけました。
余剰電力の追求
さらに、採掘の電力消費に対する悲観的予測では、電力利用率が低く、電力の過剰供給が発生している地域で採掘産業が多く行われているという事実を考慮していません。
例えば、カナダの電力会社、イドロケベックは中国の採掘者が利用する自国の電力を減らしたいという中国の願望をきっかけに、積極的にビットコイン採掘者を求めています。
余剰電力のある地域での仮想通貨の採掘作業の集中は、仮想通貨産業が環境に及ぼす潜在的な影響をさらに緩和することでしょう。
Bitcoin Mining Isn’t an ‘Environmental Armageddon’ : Credit Suisse Report
Jun 19, 2018 by CCN
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