はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨ビットコイン、「二大アップグレード」の準備完了間近

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの二大アップグレード

長期に渡って期待されてきたビットコイン(BTC)のアップグレード「タップルート(Taproot)」とシュノア署名の準備完了が、間近に迫っていることが分かった。

ビットコインコア開発者Pieter Wuille氏が提案したタップルートとシュノア署名のアップグレードは現在、エコシステム上でフィードバックを受ける段階まで移行。開発者が変更を提案・検証しているという。

シュノア署名:単独の受信者の場合、全てのトランザクションの署名を一つにまとめることが可能で、署名データサイズを削減できる技術。特許の失効を受け、ビットコイン導入検討が提案されている。

タップルート:ブロックチェーン上における全トランザクションの見え方を均一にし、区別できないようにしてプライバシーを強化する技術。2018年1月にビットコインコア開発者Greg Maxwell氏が提唱した。

関連ビットコイン、大変革の2020年なるか 二大アップデートと半減期

タップルートの実装は、シュノア署名へのアップグレードが前提となっている。BTCの取引では現在、トランザクションごとに署名が必要だが、シュノア署名の技術が導入されると、単独の受信者の場合、全てのトランザクションの署名を1つにまとめることが可能になる。それによってブロック内の署名データサイズを縮小でき、スケーラビリティの改善につながる技術だ

Wuille氏は19年12月に、タップルートの最後のレビューミーティングで1つのアップデートを発表。そのアップデートに対する開発者のレビューが終了に近づいており、実装の準備完了が迫っていることを明かしている。

ビットコイン決済企業「Square Crypto」のプロダクトマネージャーは、本アップグレードは、取引手数料を30%から75%削減し、ブロックの認証速度を最大2.5倍向上するように設計されていると説明した。

アップグレードに対する期待

今回のアップグレードには、仮想通貨のエコシステムの様々な方面から注目が集まっている。TheBlockの最近の調査でも、技術開発として注目が高いことが分かっているという。

TheBlockは100を超える投資家、アナリスト、企業幹部らに調査を実施。詳しい結果は今後発表される。その調査でタップルートとシュノア署名へのアップグレードは、2020年に注目するトピックの3位にランクインした

ビットコインコア開発者のJimmy Song氏は、タップルートは手数料やブロックスペースの節約だけでなく、新機能の開発を可能にするため、さらに関心が高まると予想している。

本アップグレードは次の段階として、ネットワークでの稼働をどのように開始するかを議論する予定。Wuille氏は「準備が順調に進めば、どのエコシステムがアップグレードを行うかが明確になる。どのようにアクティベートするかを話し合って、条件等がまとまれば実装に移る」と語っている。

BTCの今後のアップグレード

BTCは2年以上、合意形成に基づいたソフトフォークやハードフォークが行われていない。最後のアップグレードは2017年8月に行われたSegWitの実装だ。SegWitは、スケーラビリティ問題とトランザクション展性というBTCの重大な課題の改善につながる技術。今年に入り、SegWit対応のトランザクションの割合が遂に66%に達したことが明らかになった。

関連ビットコインネットワーク SegWit利用率が66%を達成

一方で、2020年に入り、BTCのコミュニティはアップグレードに対し、多くの提案を行っている。具体的には、タップルートに似た機能でBTCのスマートコントラクトの効率性と柔軟性を向上させる「Graftroot」。また、ネットワークのピーク時の混雑緩和や手数料の安定を目指し、トランザクションを2つに分割する「OP_CHECKTEMPLATEVERIFY」などがある。

CoinPost App DL
記事提供:THE BLOCK
THE BLOCKとは

Cryptoにおける”最初で最後の言葉”であること。
The BlockはCryptoにおける最高クオリティで最重要のシグナルをお届けします。日々、Website、Newsletter、Podcast、イベントを通じて、業界で最も影響力のある人々にリーチしています。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧