堅調な仮想通貨デリバティブ市場
仮想通貨デリバティブ市場の2020年取引高は、今週火曜日(1/14)のBTC急騰時に最高値を記録した。Skewが提供する当時のデータによれば、BTCは前日比9%、ETHは同16%の価格上昇を見せている。
ビットコイン先物取引では1月14日に、1日にしておよそ250億ドル分程度の取引が行われ、中国・習近平国家主席発のファンダで暴騰した昨年10月26日以来の取引高記録更新と相なった。ビットコイン先物の建玉は、35億ドルと16%増となり、仮想通貨取引所OKExとBitfinexで最高取引高を観測している。
ビットコインのオプション市場においても、昨年6月26日以来となる取引高記録を更新し、DeribitがLedgerXやCMEをさし置き、取引高のシェアを牽引している。
特筆すべき急騰は、先物取引の取引高が30億ドルに達し、前日比で3倍の急上昇となっていた点だ。一方で、ETHのオプション取引は、前日比の約5倍となっている。
一部の市場関係者によれば、仮想通貨デリバティブへの関心の高まりは、CMEによるBTCオプション取引による影響に加え、機関投資家による市場参加者の増加が要因になっていると指摘する。
SkewのCEOであるEmmanuel Goh氏はThe Blockに対し、「CMEは好調な立ち上がりを月曜日に見せ、機関投資家側からの興味を大いに惹きつけた。」と語った。
DeribitのCOOを務めるMarius Jansen氏も「私的見解としては、市場がより成熟し洗練されてきたサインであると考えている。」と述べ、以下のように続けている。
市場参加者が増加すれば、価格が上昇することは必然的だ。新たにビットコインに関心を示す者は増え続け、最終的には、それが価格でも見て取れるようになるだろう。
2020年は仮想通貨デリバティブの年になるとし、米国による承認を受けた仮想通貨デリバティブを提供するCMEやBakkt、オフショア取引所であるBitMEXやDerbit、OKExなど、これらプラットフォーム間の競争はさらに激化するとの予想もみられる。
Goh氏は、以下のように述べた。
今のところ米国市場とオフショア市場は共存しているが、オプション市場に限っては、規制された商品を提供する者が牽引する市場だ。オフショアサイドの取引所が提供するオプション取引は、先物取引ほど発展しておらず成長も見られていない。
現在、BTC価格は堅調で、過去7日間で7%の価格上昇を見せている。