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大手分散型取引所KyberSwapもEU外へ移転 新規制5AMLDを回避

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

EU新規制に伴い仮想通貨業者のEU外移転が相次ぐ

2019年12月時点で取引量シェア世界2位を誇る分散型取引所KyberSwapは、本拠をマルタから英領ヴァージン諸島に移す。

1月17日にKyberSwapの顧客に送られたメールによると、本社の移行は1月10日に施行されたFifth Anti-Money Laundering Directive(5AMLD)に伴うものである。

1月10日よりEUが新たに施行した5AMLDでは、それまで一般的な金融機関に適用されていたマネーロンダリング防止規制が仮想通貨業者にも適用されることになる。これに伴い、仮想通貨業者は顧客デューデリジェンスや疑わしい取引の届け出義務を負う。したがって金融情報機関(FIU)が仮想通貨取引所登録者の個人情報を入手できるようになることで、顧客の匿名性が失われると懸念されている。

KyberSwapは顧客へのメール内で「この新たな規制は、コスト面からみても規制面からみても、大半の投資家にとって大きな障壁となる。」と説明。運営会社をEU加盟のマルタ島を本拠とするKyber Network International LimitedからEU非加盟の英領ヴァージン諸島を本拠とするKYRD International Limitedに移行する。ただし、運営メンバーやリーダーに変更はないという。

5AMLDに対してEUから拠点を移した取引所はKyberSwapだけではない。先週には、大手仮想通貨デリバティブ取引所Deribitはオランダからパナマに拠点を移すと発表した。

しかしながら、仮想通貨決済企業のBottlePay、マイニングプールのSimplecoinやビットコインゲームプラットフォームのChopcoinなど、いくつかの仮想通貨業者は5AMLDの施行に伴って営業を終了した。

関連欧州新規制で仮想通貨取引所の運営コスト増を懸念 大手Deribitが国外移転

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記事提供:THE BLOCK
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