市民の信用スコアにブロックチェーン活用を提案 中国の討論会で

ブロックチェーンを社会信用システムに活用

中国の北京で1月14日に「ブロックチェーン技術が中国の新しい社会信用システムを支援する」と題する討論会が開催。大学、研究機関、企業などから20人を超えるテクノロジーの専門家が出席した。

狙いとしては、ブロックチェーン技術の信頼性と不変性を活用して、社会信用データ(信用スコア)を常にアクセス可能とし、また不正行為によってデータを改竄されないようにすることがあると考えらえる。

セミナーでは、人工知能とブロックチェーン技術が中国の社会信用システムの発展に大きな役割を果たすと結論付けられた。

セミナーの報告書は次のように声明を出している。

参加した専門家達は、世界経済の長期的な発展の原動力は究極的にはイノベーションであるというコンセンサスに達した。

歴史を振り返ると、諸制度のメカニズムを改革することにより解放された活力と創造性、そして技術の進歩によって生み出された新しい産業や製品が、世界経済が大きな危機から回復するために必要とされる必須事項であることが明らかになった。

AIや監視カメラのデータによりスコア測定

中国の社会信用システムは、中国政府が現在開発中の市民一人一人の信頼性(信用スコア)をデータ化する制度である。

2009年に地域的に限定した試験運用が開始され、2014年には全国試験が開始された。その後、このプロジェクトは中国の中央銀行である人民銀行の権限の下で集中化されている。

市民の信頼性を表すスコアは、人工知能や中国本土に設置された数百万台のCCTVカメラから算出されたデータに大きく影響される。

スコアにマイナスの影響を与えるものには、騒々しい音楽を演奏すること、公共交通機関内で食事をすること、交通ルールへの違反、レストランやホテルに予約したが実際に行かないこと、など様々な行動がある。

スコアが低くなった場合、一例としては高速鉄道や飛行機のチケットが拒否されることがある。一方、スコアが高い場合には公的機関や医療機関で優待されるなどの特典を受けることもできる仕組みだ。

識者の間では、仮想通貨への投資が社会信用スコアに悪影響を与える可能性もあるという推測も行われているの見解もあり、警戒感が生まれる要因としても注目事例となりそうだ。

中国はブロックチェーンと同時に人工知能開発にも力を注いでいる。2017年7月、中国の国務院は「新世代の人工知能開発計画」を発表、ブロックチェーン技術とAI技術の統合を促進し、対人コミュニケーションのコストとリスクを最小限に抑える新しい社会信用システムを確立することを視野に入れている。


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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します