はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

世界7大仮想通貨取引所、ビットコイン全流通量の13%を保有

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新しいBTC保有研究結果が公開される

ブロックチェーンデータ分析会社Glassnodeが、クラスタ化とデータサイエンスを用いてビットコイン保有の実情を分析し、その研究結果をまとめた。

これまで、ビットコイン保有者/ユーザー数は、ビットコインネットワーク内のアドレス数から類推するしかなかったが、この方法では一個人/企業が複数のアドレスを所有したり、複数のユーザー資金が一つのアドレスに集約される取引所のケースなど、正確さに欠け、あまり当てになるものではないというのが業界の認識だった。

Glassnodeは、経験則的手法や独自のクラスタリングアルゴリズム、そして高度なデータサイエンスを用いたアプローチでこの問題に取り組み、ビットコインを所有する「主体(entitiy)」の上限を示した。

このアプローチでは、これまでのアドレス数による保有者数の類推方法の問題点を、複数のアドレスを単一の主体にマッピングすることで解決することを主眼においており、複数のユーザーの資金を保持する単一のアドレス(取引所など)のケースは除外した。

そのため、Glassnodeは「ユーザー」や「個人」ではなく、ビットコインを保有する「主体」という表現を意図的に用い、同社のサイトでそのオンチェーンデータ解析結果(主体者数)をリアルタイムで公開している。

分析結果:ビットコイン保有主体数はこの10年間、着実に増加

Glassnodeは、ビットコインネットワークに新しく参加してきた日毎の「アドレス数」と「主体数」、主体の純増加数(新規参加主体数とビットコイン残高が0となった主体数との差)などをそれぞれ分析し、次のようなグラフを作成した。

出典:Glassnode

2020年1月現在、ビットコインを保有している主体数は約2310万となるが、これは、現在の残高がゼロでないアドレスの数(=アクティブなアドレス)の約2840万よりも18.5%少ないことが分かる。さらに、グラフは主体数がほぼ単調に増加していることを示しており、アドレス数では2018年初頭のような急激な増減は見られない。

さらに、日毎のアドレスと主体の純増加数を比較したグラフからは、アドレス数の増減は大きく変動しているのに対し、主体数は一貫してプラスであり、継続して増加していることが分かる。

2019年では一日平均1万1300の主体がビットコインネットワークに参加したという。

出典:Glassnode

Glassnodeによると、ビットコインの歴史の中で、これまで主体数の純増がマイナスになったのは21日しかないとのことだ。そのため、「過去10年間にわたる健全で一貫したビットコインの採用を明確に示している」と結論づけている。

「クジラ」の数の分析

また、この研究では、1000BTC以上を保有する主体をビットコインの大口保有者である「クジラ」と定義し、その数の推移も分析したが、「取引所」として分類された主体は、この数から除外されているため、クジラの数と1000BTC以上を保有するアドレス数とは一致していない。

特に、2018年半ば以降は、大口保有アドレス数がクジラの数を大幅に上回ってきているが、これは最近報告されたように、大手取引所が保管するビットコイン量が大幅に増加していることも、関係しているのかもしれない。

管理アドレス数とビットコイン保有量

最後にGlassnodeは、管理するアドレス数と保有するビットコイン量による主体の分布図をそれぞれ作成した。

一つのアドレスのみの主体(全体の約96%)から、米取引所大手コインベースのように2200万のアドレスを管理するものまで、管理するアドレス数でマッピングしたところ、明確な「冪乗則」を示した。さらに、ビットコイン保有量でマッピングすると、同様に冪乗則が観測された。

1月現在、大量のビットコインを保有する主体は次の通りだという。

1000BTC以上:1905

1万BTC以上:75

10万BTC以上:7

このうち、10万BTC以上を保有している7つの主体は全て取引所で、その内訳は次の通り:

コインベース:98万3800BTC

フォビ:36万9100BTC

バイナンス:24万700BTC

ビットフィネックス:21万4600BTC

ビットスタンプ:16万5400BTC

クラーケン:13万2100BTC

ビットトレックス:11万8100BTC

つまり7大取引所が、ビットコイン全流通量の約13%にあたる235万BTCを管理していることになると研究はまとめている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/07 火曜日
19:08
トレカ市場を変革?!TCGのNFT化(トークン化)とは?図解でわかりやすく
ポケモンカードをはじめとするトレーディングカードのNFT化(トークン化)とは何か。仕組み・メリット・注意点を図解でわかりやすく解説。CourtyardやCollector Cryptの事例も紹介。
17:18
「韓国個人投資家の9000億円がイーサリアム・トレジャリー企業に集中」 サムソン・モウが警鐘鳴らす
サムソン・モウ氏は、韓国の個人投資家による約9000億円がイーサリアムの価格を押し上げていると指摘し、イーサリアムおよびイーサリアム・トレジャリー企業に対する投資リスクを警告した。
15:29
なぜアフリカは仮想通貨普及で世界をリードし得るのか?金融イノベーションの最前線をレポート
アフリカの仮想通貨採用が急拡大している。ビットコインやステーブルコイン(USDT/USDC)がケニア、ナイジェリア、ガーナで浸透。M-Pesa連携、送金コスト削減、インフレ対策の実例と、EUのMiCA規制から学ぶアフリカの金融イノベーションの未来を探る。
13:50
ソラナ・カンパニー、775億円相当SOL超を蓄積
ナスダック上場のソラナ・カンパニーが6日、デジタル資産トレジャリー戦略の一環としてソラナの継続的な取得を発表した。220万SOL超と1500万ドル以上の現金を保有。
13:20
FIFAのトークン化チケット購入権RTB、スイス当局が賭博の疑いを調査
スイスの賭博規制当局が、国際サッカー連盟公式の2026年W杯チケット購入権トークンを調査している。賭博に該当する可能性を検討中だ。
11:35
シタデルのケン・グリフィンCEO、金とビットコインへの資金流入に懸念を表明
ブルームバーグが10月7日に報じたところによると、シタデルのケン・グリフィン氏が投資家がドルより金を安全資産と見なし始めている状況に懸念を示した。デベースメント・トレードと呼ばれる金、銀、ビットコインへの投資拡大に言及。
11:05
「年末にかけて金・仮想通貨・テック株を保有」チューダー・ジョーンズ氏
著名投資家ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、現在の株式市場における強気相場にはまだ大幅な上値余地があるとの見方を示した。年末にかけて金、仮想通貨、テック株を組み合わせて保有すると説明している。
10:30
Plume Network、SECにトランスファー・エージェント登録 価格20%以上高騰
RWA特化のPlume Networkが米証券取引委員会からトランスファー・エージェント資格を取得した。米国証券市場のオンチェーン化を進めるとしている。
09:40
イーサリアムのM2相関性ラグ解消で価格1万ドル到達の可能性=アナリスト分析
Cryptoquantのアナリストは米M2マネーサプライの拡大とイーサリアムの流動性ラグについて分析し取引所在庫の減少と機関投資家の買い需要増加を背景にETH価格がこのサイクルで1万ドルに到達する可能性があると大胆予測。
08:02
メタプラネット、ビットコイン含み益が810億円に到達
10月7日の報道によると、世界第4位のビットコイン保有企業メタプラネットの含み益が5億4000万ドル(約810億円)に達し過去最高を記録。PHASE II戦略による今後の展開が注目される。
07:35
仮想通貨投資商品、先週は過去最大の約9000億円が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、先週のデジタル資産の投資商品への資金流純入額は約8,940億円だったと発表。ビットコインの投資商品への流入が最も多かったとし、要因の分析もしている。
07:02
ストラテジー、週次のビットコイン購入を一時停止 含み益約5兆円に
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーが9月29日から10月5日の週にビットコインを購入しなかったことが最新のSEC提出書類で明らかになった。優先株の配当支払いで1億4000万ドルを支出。
06:15
グレースケール、米国初のステーキング機能付き現物仮想通貨ETFを開始
グレースケール・インベストメンツが6日、イーサリアムとソラナのステーキング機能を備えた米国初の現物仮想通貨ETFの提供を開始した。
05:55
モルガン・スタンレー、仮想通貨のポートフォリオ配分上限を最大4%と推奨
大手銀モルガン・スタンレーのグローバル・インベストメント・コミッティーが先週発表したレポートで、顧客ポートフォリオにおける仮想通貨の配分上限を最大4%とする保守的なアプローチを推奨している。
05:40
トム・リー率いるビットマイン、1234億円相当のイーサリアム追加購入
ビットマインが6日に発表した最新の保有状況によると、283万ETHを保有し供給量の2%を超えた。仮想通貨と現金を合わせた総資産は134億ドルに達し、世界最大のイーサリアム・トレジャリー企業としての地位を強化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧