仮想通貨市況
仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比5.19%安の95.8万円に。 9200-9300ドルのサポートラインと9,000ドルの心理的節目を割り込み、ロスカット連鎖で投げが加速した。
世界最大の仮想通貨デリバティブ取引所「BitMEX」では、約16,000BTC(165億円相当)のロングポジションがロスカット。
$150mln+ liquidations on BitMEX today – highest in 2020 pic.twitter.com/WO7aKyNhcI
— skew (@skewdotcom) February 26, 2020
関連:仮想通貨ビットコインで大規模ロスカット BitMEXで今年最大規模
急落局面で、溜まっていた未決済建玉(OI)も大幅減少、需給調整されたことが分かる。
BitMEX XBT先物&無期限 未決済建玉
— BTC情報アラート📊 (@btc_status) February 27, 2020
XBTUSD : $926.14M (-5.54% ↓)
XBTH20 : $198.89M (-14.9% ↓)
XBTM20 : $285.27M (-3.67% ↓)
ETHUSD : $120.83M (-4.11% ↓)
XRPUSD : $11.74M (-20.25% ↓)
TOTAL : $1.61B (-6.96% ↓) pic.twitter.com/K1lCUNH01x
現在は、下値支持線で反発している状況であるが、引き続き予断は許さない。その一方で、短期的には売りが過熱しており、4hRSIは年初来最低値の20%未満まで急落。これは昨年12月にBTC=6500ドルを付けた直近最安値のデータに匹敵、bitFlyerのスポット乖離も数日前まで5%台だったものが1%台まで急縮小するなど、年初の”上昇トレンド転換前水準”まで下げている。
国内に上場するメジャーアルトも全面安となった。
リスク、テゾス、チェインリンクが逆行高
ビットコイン(BTC)の暴落で、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)など、CMCの時価総額TOP20銘柄が軒並み5-10%下げるなど全面安となるなか、リスクに加え、テゾスとチェインリンクが逆行高に。
リスク(LSK)は、バイナンスでステーキングサービスが発表されたことが材料視された。1LSK保有でステーキングに参加できる。
#Binance Will Support @Lisk $LSK Stakinghttps://t.co/fBXspqE9aD pic.twitter.com/KThhiD7fsF
— Binance (@binance) February 26, 2020
Liskのステーキングサービスは、国内取引所コインチェックが世界で初めて導入に踏み切った(β版)ことで、年初からの高騰を招いた経緯がある。コインチェックでは、取引所の預り資産を利用してデリゲート投票を実施しており、獲得した報酬から手数料を差し引いたものをユーザーに分配している。
分散型のオラクルネットワークプロジェクトChainlink(LINK)は、Smart Oracleなどの技術を使用したシステム開発を行うSmartContract社が、コーネル大学やUCバークレーなどの教員が主導するブロックチェーン研究機関「IC3」と協力して開発。過去には、SmartContract社とSWIFTが、Chainlinkを使ったブロックチェーン実証実験で成功を収めている。
昨年10月には「trusted computing」のフレームワークを発表。IntelやHyperledgerが協賛企業に挙がったことで急騰するなど、注目度が高まった。
発表されたフレームワークは、ブロックチェーン上での一部計算をオフチェーン上で実行することでトランザクション軽量化を図るほか、計算結果をChainlink oracle経由でブロックチェーンに渡すことでパブリックブロックチェーンの課題であるプライバシー問題も解決するものだ。
これらの課題は、今まで企業がブロックチェーンを利用するのを踏み止まる要因として指摘されており、新たな解決策により企業の需要が促進されると見られる。
さらに昨日、異なるブロックチェーン(仮想通貨)間の相互運用性を図る大型プロジェクトPolkadotが、仮想通貨Chainlinkのデータベース管理システムである「オラクル」機能の統合を発表。分散型金融(DeFi)や分散型アプリ(dApps)のポテンシャルが広がることが期待されるなど、着実に歩を進めていることが市場に好感された。
バイナンスリサーチが先月末発表した「仮想通貨間のリターン相関率」によれば、最もビットコイン(BTC)との相関が強いのは、先行指標として意識されるイーサリアム(ETH)の相関係数0.86に対し、最も低いのはChainlink(LINK)の0.35、Tezos(XTZ)の0.36となっており、後者は独立した値動きが認められる。(下図)
アムステルダム証券トレーダーCrypto Michaëlは、LINKとXTZの逆行高について以下のような見立てを示している。
「LINKとXTZの値動きは、潜在的な市場の強さを示唆している。 2016〜2017年にも、いくつかのリトレースメント(綾戻し)が行われた後、強いバウンスが発生した。強気トレンドの過程には、ディップで押し目を作る機会が存在するが、これはその一つかも知れない。」$LINK and $XTZ providing an example of the strength of this market.
— Crypto Michaël (@CryptoMichNL) February 26, 2020
During 2016/2017 several retracements were done, after which a strong bounce occurred.
Even $ETH / $BTC is now showing strength.
There's some opportunities in bull markets to buy the dip, this might be one.
TD Sequential RED9再点灯
海外アナリストCryptoHamsterは、Another TD Sequentialで「RED9」が点灯したことに言及した。
Another TD Sequential red "9" on a 4h TF.
— CryptoHamster (@CryptoHamsterIO) February 27, 2020
👀👀👀#bitcoin $BTC $BTCUSD $XBT pic.twitter.com/a3R7AzcGSs
TD Sequentialは、米国の著名アナリスト「トム・デーマク」が開発したインジケーターの1つで、トレンドサイクルの転換点を掴むためのものとされている。
その信頼性はまだ確立し切れていないが、別の海外トレーダーCryptoISO (@crypto_iso)は、4時間足のインジケーターとしてはTD Sequentialにおけるシグナル『9』は信頼性が高いと評価する。