仮想通貨の映画が興行収入1位に 背景にコロナ危機

モネロの映画が興行収入一位を獲得

新型コロナウイルスの影響で、ほぼ全ての映画館が閉鎖されていたことを受け、仮想通貨を題材としたドキュメンタリー映画が一時興行収入ランキングでトップ入りしたことがわかった。

ランクインしたのは、プライバシー仮想通貨(暗号資産)モネロの長編ドキュメンタリー「Monero Means Money」で、4月の第2週末にチャートで1位を獲得した。

興行収入はわずか3430ドル(約37万円)と少額であるが、思わぬ形でランキング1位を獲得したことが話題となった。コロナの自主期間前と比較すると、例えばアベンジャーズ・シリーズ最新作は、昨年4月に北米で封切りとなった週末に約3億5000万ドル(約377憶円)の収入を記録している。

映画の内容は、仮想通貨の専門家で、デジタル資産のコンサルタント会社を経営するダニエル・キム博士が行ったモネロについての講演全体に映像を追加したもの。映画の公式SNSアカウントも予告編を紹介している。

博士は、2008年から現在までの法定通貨、ビットコイン、そしてモネロの技術的、経済的、社会的側面を概説。 「プライバシーの尊重」をテーマにして、プライバシーに重きを置くユーザーにとって重要となる様々な仮想通貨の特徴や資産保護構造を説明する内容となっている。

キム博士は、プライバシーコインのメリットを称賛し、「あらゆる金融取引が追跡監視されている監視社会は、私たちが住みたいオープンな社会ではない」と映画で語っている。

仮想通貨が登場する映画やドラマ

監督・製作を行ったジャスティン・エーレンホーファー氏によると、今回上映を行った意図は、インディペンデントな映画館をサポートしつつプライバシー権についての意識を高めることだったという。

そして「アメリカでナンバーワンの興行映画を作る前例のない機会」だったことも明かした。上映には約2500ドルを費やしたが、その利益(約1000ドル)は宣伝費用に使われるか、劇場に寄付されるという。

モネロが人々の目にとまり、コミュニティに参加する動機付けになることを願っている

仮想通貨は、次第にハリウッドなどエンタメ業界で存在感を増してきている。 2019年には仮想通貨ビットコインがスリラー映画「Crypto」で物語の重要なポイントに登場した。

今年の例では、仮想通貨が直接映画に登場するわけではないものの、ハリウッドで4月10日に封切られた「We Summon the Darkness」というホラー映画の製作総指揮をライトコイン財団が務め、社会での知名度上昇を狙っている。

また、今後はイギリスBBCのポッドキャスト「The Missing Cryptoqueen」に基づく、仮想通貨詐欺を扱ったテレビドラマの公開が予定される。


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