- Q. 開発ロードマップをみると、既にLisk Core1.0の発表が遅れている状態ですが、その他のプロジェクトは予定通り始動・発表するのでしょうか?
- A. Lisk Core1.0の遅れはアーキテクチャの変更があり、セキュリティを徹底するための犠牲でした。ユーザー様に理解してほしいのは、我々は『スピードよりもクオリティを重視』しているという点です。Core1.0がリリースされれば、その流れに沿ってその他のプロジェクトがリリースされます。現段階ではその他のプロジェクトはロードマップ通りにリリースされる予定です。
- Q. リブランディング・リローンチの詳細を教えてください
- A. 多くの方がLisk Coreの発表とリブランディング.リローンチ発表日が重なると思っていますが、これは誤りです。Liskはどのようにしたらより多くの方にブロックチェーンを有効活用して頂けるかということを考えています。そのため、ユーザー、トレーダー、デベロッパーを含むすべての方のための快適なUIを提供することをスタート地点として考えました。
Liskのリブランディング.リローンチ直前にCoinPost編集部がLisk社に対し独占インタビューを行いました。
今回のインタビュー記事は第二編まで予定しています。
Vol.1ではリローンチとロードマップについての情報をお届け致します。
内容公開の許可をして頂いたLisk社に御礼申し上げます。
LiskCEOマックス氏 CTOオリバー氏のプレゼンテーションは日本時間2月21日4:30AMから始まる予定です。
※追記
Vol.2を公開しました。
リローンチイベント詳細
当日語られる内容の予定はこちら↓です。
インタビューそして、Lisk公式ブログにて語られた内容を参照しました。
- CEO マックス氏が語る「Lisk vision in 2018 and more future」
- NEW Liskデスクトップ、ウェブアプリ
- NEW LOGO発表 (ブランドコンサルティング会社Revanceより)
- ウェブサイトデザイン変更発表(UIとUX戦略)
- 各チーム、今後のプラン発表
- Lisk アカデミー (ブロックチェーン教育)
- -Lisk Core 1.0についてCTOオリバー氏が言及
リブランディング.リローンチイベントに関して
- ―リブランディング・リローンチの詳細を教えてください。
-
多くの方がLisk Coreの発表とリブランディング発表日が重なると思っていますが、これは誤りです。
2017年にリブランディングの発表をし、時間が経つにつれその企画は大きくなっていきました。
初めはウェブサイトのアップデートから始まり、Lisk NanoウォレットのUIの改善、そして最終的には、どのようにしたらより多くの方にブロックチェーンを有効活用して頂けるか、という点にたどり着きました。
これはLiskの根本的な原動力でもあります。
一般の方に限らず、投資家、開発者に対し、ブロックチェーンの利便性をあげることがLiskの目的です。
一例を挙げると、ICO参加の難しさです。
イーサリアムプラットフォームを利用してICOをする場合、一定水準の知識が必要になります。
そのため、ユーザー、トレーダー、デベロッパーを含むすべての方のための快適なUIを提供することをスタート地点として考えました。
Lisk Coreについてはリローンチ発表日に、パネルディスカッション形式で我々のCTOが詳細を発表する予定です。
- ―リブランディングはコミュニティのフィードバックを基に進めていくとありましたが、具体的にどのような意見があったのでしょうか。
-
まずホームページを新しくしてほしいという要望が多かったです。
ロゴに関しても気に入らない・時代遅れに見えるという声がありました。
現在、Liskコミュニティにも認められる新しいロゴをデザイン中です。
しかし我々の優先順位は第一にセキュリティであり、次に利便性です。
近日のcoincheckのハッキング事件を受けて、取引所に限らず仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトのセキュリティ面の重要度を再認識しました。
Liskは2016年に始動して以来、過去のプロジェクトの失敗からヒントを得て、セキュリティ面などを完璧にすることを心がけています。
我々のCTOは必ずテストを怠らず、開発チームの一人が毎朝必ずセキュリティテストを行います。
我々のプロジェクトを信頼するユーザーが多くいる分、彼らの資金を厳重に管理しなければならないとCTOは心掛けています。
- ―今後コインチェックとのやり取りはどのように行いますか。
-
Coincheckは未だに多くのLSKコインを保有しています。
Coincheckは実のところ世界最大のLSKコイン保有社であり、その保有率は12%を占めます。
この数字からみて、Liskがどれだけ日本で人気かがわかるでしょう。
また、今回のコインチェック事件でハッキングを受けたLSKコインはありませんでした。
同じような事件が二度と起きないよう、ビットフライヤーに限らずLSKコインを新たに上場した取引所と協議しています。
- ―今回のリブランディングを経た後の、中期的な目標についてお聞かせください。
-
Liskチームでは毎日新しいコードを発表しており、ユーザーにも開発が盛んであることをもっとアピールすべきだと考えております。
Liskが仮想通貨トップ10に入るのはまだ早いかもしれませんが、今後そのポテンシャルは十分にあります。
リブランディングを経た新ホームページを通じて、ユーザーとのエンゲージメントを増やし、Liskプロジェクトの真摯な姿勢をお伝えしたいです。
リブランディングによって、開発者が我々のコードにより深い興味を持つようになり、多くの方がLiskプロジェクトを見直す機会になればと考えております。
開発ロードマップについて
- ―Votingシステムの手数料は今後どのように改善されるのでしょうか。
-
これは我々が抱えている最優先の改善点です。
毎日、Votingシステムに関する多くの問い合わせを受けています。
我々がDPoSのDelegateをユーザーの投票から選ぶ際に、投票のための手数料を設定した当時はLSKコインの価値が今ほど高くない時でした(1LSK=1円以下)。
LSKコインの高騰により、
投票手数料送金手数料の0.1LSKはユーザーにとって大きな負担となりました。(※投票手数料が0.1 LSKとなっていましたが、正しくは投票手数料は1 LSKで、送金手数料が0.1 LSK、と確認が取れました)
新しくリリース予定のLisk Core 1.0では、新システムである『Dynamic Fee System』を活用します。(リリース日は異なる)
この手数料システムはまだ計画段階ですが、担当のIker Alustiza(クリプトグラファー)がMax、Oliverなどと話し合い、有能かつ、ユーザー満足のいく手数料システムを考案中です。
- ―開発ロードマップをみると、既にLisk Core1.0の発表が遅れている状態ですが、その他のプロジェクトは予定通り始動・発表するのでしょうか?
-
Lisk Core1.0が当初の予定とはより遅れていることは確かですが、これはアーキテクチャの変更があり、セキュリティを徹底するための犠牲でした。
ユーザー様に理解してほしいのは、我々は『スピードよりもクオリティを重視』しているという点です。
Liskはオープンソースプロジェクトなので、我々の開発チームがデベロップメントにどれほど熱心かはGithubを見れば一目瞭然です。
Liskプロジェクトは最も活発な仮想通貨開発チームの世界トップ3に入ると思います。
Core1.0がリリースされれば、その流れに沿ってその他のプロジェクトがリリースされます。
先のリリース日を予測することはとても難しいことですが、現段階で言えることは他のプロジェクトに関して話すと、ロードマップの予定通りリリースされる予定だということです。
-
有益なLiskエコシステムの構築やサイドチェーンのトークンの流動性を向上するために取引所が必要だと考えています。
LSKは世界中で人気のあるトークンですが、各国に飛んでそれぞれの取引所と商談する人材と時間がないので、LSKユーザーがトレードできる我々の取引所を開発することにしたのです。
この分散型取引所ではサイドチェーンのトークンはLSKトークンと連携します。
これによりサイドチェーントークンは流動性・供給向上、LSKトークンは需要が上がると言ったウィンウィンを生みます。
近年、中央集権型取引所の欠点や弱点が目立ち、分散型取引所の需要が増えています。
特に今年はDEXの年になると予想します。
もちろん両者ともに利点、欠点がありますが、Maxは分散型を選択しました。
- ―どのプロジェクトに最も注力しているのでしょうか。
-
開発チームが最も力を注いでいるのは、やはりCore1.0のリリースです。
同時に新しい手数料システムも開発中であり、Coreの次にリリースされるのは新しいFeeシステムです。
その他のプロジェクトも同時に開発中です。
各プロジェクトは孤立している訳ではなく、Liskエコシステムを完成させるための重要なピースであり、全部がそろって連携するのです。
- ―モジュール化について詳しく教えてください。
-
マーケティング部の観点から説明いたします。
現在、Coreシステムのコードは非常に複雑な状態です。
開発チームはこの状態でも開発中のコードを把握していますが、一般的なJavaJavaScriptの開発者にとってはおそらく難解なものとなるでしょう。
しかし、例えば一般の開発者がサイドチェーンのコンセンサスのコードだけを欲しい場合、そのコードを容易にコピーできなければなりません。
そのためにCoreシステム内のコードを読解しやすくするための作業がモジュール化なのです。
Vol.2では「日本・アジア市場での展開について」をお届けいたします。
※追記
Vol.2を公開しました。