中国豊水期開始
中国の四川省・雲南省・貴州省の地域は、電力コストが下がる豊水期が到来したが、想定以上に中国のマイニング業界に半減期の影響が波及していることが、中国の現地メディア「深潮DeepFlow」から報じられた。
これまで火力発電(0.05ドル/kWh)を利用していた一部の業者は、0.028ドル/kWhほどで推移する水力発電の地域にマシンを移転できたというが、水力発電で安い電気代を利用したとしても、採算の見通しが立たず撤退した業者も多くいたという。
また、マイニングが盛んに行われている内モンゴルの地域では、火力発電を利用していた業者は多くがマシンを停止させている状況。同地域の水力発電を利用する業者の20%〜35%ほどがマシン運用を停止している状態で、1つの300万kW規模の水力発電ファームは廃業に追い込まれているという。
深潮DeepFlowは、300万kWの水力発電ファームの建設コストを試算、およそ160億円(10.5亿元)の建設費用がかかったことで、採算が取れず倒産した可能性が高いと報じた。
半減期後、ビットコインの採掘報酬が半減したことによる影響は、価格が依然として1万ドルを明確に突破できず、電気代や土地の賃貸コストを差し引いて利益が出せない、一部のマイナーを撤退に追い込んでいる。
先端マシンの入手経路や、電力費の契約状況、設備の電力効率、採掘仮想通貨の資産運用法など、マイナーごとに状況は大きくことなることが予想されるため、状況を一括りに捉えることはできないが、半減期に伴う適者生存競争が実際に影響として出てきている。
先週、四川省の成都市で開催された「世界採掘フォーラム」で最大手プールF2Poolの創設者は、半減期による報酬減額が業者にとって過去最大の試練であり、臨機応変に対応できる業者のみが「サバイバルレースを生き残れる」と語っている。
参考:c.m.163.com