過去最多のイーサリアムウォレット
ETH2.0のステーキング基準となる32ETHを保持するウォレット数がおよそ12万となり、ウォレット数が過去最多となった。2019年より13%増えたことになる。
ブロックチェーン技術に関するリサーチを行うArcane ResearchとNansen AIによるデータで明らかになった。
PoSへの移行が進むイーサリアム
ETH2.0への移行後、32ETH以上を保有してネットワークに参加すると、見返りとしてステーキング報酬を受けとれるようになる。
イーサリアム保有者がステーキング実装に期待を寄せていると、ConsenSysが5月に実施したステーキング・カストディ機能に関する調査レポートで明らかになった。この調査では、イーサリアム保有者287人のうち、65.9%が「ステーキングを予定している」と回答していた。32.6%は自身でノードを建てる、33.1%がサードパーティを利用する予定だという。
4月にリリースされたステーキング報酬を算出する計算ツールでは、イーサリアムのステーキング報酬の利回りは1年後に14.26%、10年間で279.34%の利回りに達する計算だという。
イーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク移行に伴うアップグレードは、数段階に分けて実施される見込み。最初のリリースは今年1月に予定されていたが、マルチクライアントシステムの導入に向けたネットワークの設計変更に伴い延期された。
プルーフ・オブ・ステーク移行プロセスは遅延しているにもかかわらず、イーサリアムファンの多くが、ステーキング開始に向けて準備を進めていることがわかる。
ETH2.0クライアントオペレーターのBen Edgington氏によると、ETH2.0へのアップグレードは7月に入り次第すぐに実施されるだろう、とのことだ。
取引所も寄せるステーキングへの関心
ステーキングに関しては取引所も関心を寄せている。ステーキングをユーザーに提供できれば、取引所経由でのイーサリアム購入が増え、かつそのデポジットから利益を得ることも可能と期待されるためだ。その一方で、イーサリアムを大量保有しているノードによりネットワークの中央集権化が進むのではとの懸念もあるが、ビットコインほどではない、と述べるイーサリアムホルダーもいる。
Nansen の共同創業者Alex Svanevik氏によると、32ETH以上を保有する新規ウォレットの多くは取引所以外のウォレットで「取引所ウォレットは1000にも満たないだろう」とのこと。
流通しているイーサリアムのうち、大半のイーサリアムが取引所ウォレットに保管されている、と同氏は語る。少なくとも3200万ETHは取引所ウォレットに保管されており、これはETH全体の30%にものぼるという。
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