はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

中国人民銀行、金融分野ブロックチェーンの審査基準を初発表へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーン金融アプリに詳細な評価基準

中国人民銀行(中央銀行)が、「ブロックチェーン技術による金融アプリケーション」の詳細で、包括的な評価基準を初めて定めたことが分かった。

ブロックチェーンと金融アプリケーションを、技術要素、パフォーマンス、セキュリティという3つの側面から評価するものとなる。

技術要素の評価では、台帳テクノロジー、コンセンサス合意、スマートコントラクト、ノードコミュニケーションなど10の側面に分類し、プロジェクトの実装のすべての側面を詳細に規定する。

パフォーマンスに関しては、スループット(単位時間当たりの処理能力)と同期に関して明確な要件が提示された。セキュリティは特に重要視されており、 評価基準は、基本的なソフトウェアとハ​​ードウェア、プライバシー保護、運用と保守など、情報システムに付随する問題をカバーするだけではなく、コンセンサスプロトコル、スマートコントラクト、および元帳データに関する特定の要件も提示する。

評価結果は「適合」「不適合」「該当なし」の3つのレベルに分類。その中でも、ユーザーに直接または間接的に損害を与えるもの、当局の管理基準から外れるものは「不適合」と判断される。

中国コンピュータ協会のブロックチェーン委員、夏平は現地メディアに対して次のように話した。

これは、金融システムにおけるブロックチェーンシステムとアプリケーションのトップレベルの設計であり、その影響は金融業界自体をはるかに超えている。

今回の基準は、金融分野のブロックチェーンの開発に高水準、厳格な基準をもたらすものであるが、そのことは長期的にブロックチェーン業界全体の健全な開発に繋がるという。評価基準は、銀行、証券会社、資産管理会社、保険、支払い業界など、フィンテックに関連するあらゆる金融サービスドメインに適用される。

現在、ブロックチェーンベースの金融アプリケーションを展開している国営銀行やハイテク大手など、中国には70以上の金融サービス企業が存在しており、基準はそれらすべてに適用される見込みだ。

中国人民銀行は、今回ブロックチェーンを「複数の当事者によって共同で維持され、暗号化を使用して送信を確保するもので、データの一貫性、改ざん防止耐性、文書有効性の否認防止を実現できるもの」と規定した。

国際的な展開も狙う中国発のブロックチェーン基盤

中国は国際的な展開も目指しながら、ブロックチェーン構想を着々と実現させている。

今月、国家ブロックチェーンインフラプロジェクト「BSN(Blockchain-Based Services Network)」が、6種類のパブリックブロックチェーンを統合することが判明。

イーサリアム、イオス、テゾス、Nervos、ネオ、IRISnetが8月10日より始動するBSNの海外版「BSN International Portal」に組み込まれる。

これらの開発者は、BSNが海外に設置するデータセンターなどのリソースを活用して、dApps(分散型アプリケーション)の開発が可能となる。BSN自体はブロックチェーン・プロトコルではなく、様々なブロックチェーンを組み合わせて使用するインフラプラットフォームだ。

関連:中国国家ブロックチェーン構想、6種類のパブリックチェーンを統合へ イーサリアムやテゾスなどが対象

様々な業界で業務効率化を図る

また国内においてもブロックチェーンによる社会システム効率化が進められている。

北京政府は、今後二年間の「ブロックチェーン都市構想」を発表。支援しているブロックチェーンのユースケースとして、金融サービスのサプライチェーン、企業のオンラインID認証システム、不動産の登録、企業登録、医療に関する記録や医療保険の払い戻しなどがある。

企業における事務手続きをブロックチェーンに移すことで、年間10万以上のオフィスワークを省くことを目指すという。この大規模な試みが中国の経済をどのように促進することになるのか注目される。

関連:中国・北京政府が2年間の「ブロックチェーン都市構想」発表、中華銘柄ドラゴン指数に思惑も

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧