コインベースとバイナンスUSの不仲か
米最大手仮想通貨取引所コインベースがブロックチェーンの推進団体である「Blockchain Association(ブロックチェーン協会)」を退会したことがわかった。理由は、ライバル企業の新規参入のようだ。
ブロックチェーン協会宛ての手紙(8月11日)で、コインベースは即時の退会を伝えた。ブロックチェーン協会は連邦議会の元職員Kristin Smithが主導する団体で、大手仮想通貨投資企業DCG、分散型金融プラットフォームCompound、グレースケール、Ripple、Maker、ステラ開発財団など著名業界関連企業・団体が加盟している。
ブロックチェーン協会の役員会から降りる決定とは非常に失望することだ。
また、コインベースとして役員会だけでなく、ブロックチェーン協会のすべてのプロジェクトやイニシアチブからも撤退すると決定した。
ーHermine Wong(コインベースの担当責任者)
明言こそしていないが、Wongは、「不運なことに、ブロックチェーン協会の直近の動きからすると、これまで私たちが築き上げてきたにも関わらず、加盟企業に設けられる会員資格を協会はないがしろにしているようだ」と指摘し、「協会はもちろん方針を転換することはできるが、すでにコインベースの方針と目標とは一致しなくなっている」と説明した。直近の動きとは、バイナンスの米国パートナー取引所「バイナンスUS」の新規加盟があり、それに対する反発と推測されている。
また、コインベースは別の声明で、ブロックチェーン協会の意思決定が協会自身の信用を損ない、コインベースは会員として共同目標を目指すことが困難になったと語った。
一方、ブロックチェーン協会はコインベースの声明を受け、「今という大事な時期に、協会の創設メンバーだったコインベースが退会したことは非常に残念な結果だ」とコメントした。
The crypto industry is still young. To amplify + protect the good work being done to increase financial inclusion, spur tech innovation & build open crypto networks, we formed @BlockchainAssn to pursue pro-growth, pro-consumer policies.
— Blockchain Association (@BlockchainAssn) August 11, 2020
今後は
コインベースは声明の中で、協会は退会したが今後も業界に貢献し、別の協会団体に参加することを視野に入れているとした。
一方、バイナンスUSはFinCENの登録企業で、複数の州で送金業者のライセンスを持ちそれぞれの州の規制に準じて運営している。
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