米国司法省(DOJ)が15日、メキシコ麻薬組織のために資金洗浄をしていた6名を逮捕し告発したことを公表した。米ドルのほか、暗号資産(仮想通貨)テザー(USDT)も犯罪行為に関わったことがわかった。
文書によると、今回の捜査は4年間に渡って行われたもので、資金洗浄組織は米国や中国など複数の国で活動していた。逮捕された6名はすべて中国出身。これまで12年間で数百万ドルの資金を洗浄し、資金洗浄に利用されたのは、銀行口座やカジノなどだという。
利用された資金洗浄の手段では、米ドルだけでなく、テザーも関わっていた。具体的には、DOJは被告人の一人が偽造の米国パスポートを150,000ドルで買う目的で、麻薬取締局(DEA)のエージェントの一人を5,000ドル分のUSDTで買収することを試みた。
DOJ側は被告人らを資金洗浄および麻薬販売の共謀、賄賂、なりすまし詐欺などの疑いで告訴している。また、裁判所に少なくとも3,000万ドルの資金を押収するよう求めているという。
関連:約7億円の現金と仮想通貨を押収 米司法省、大規模な麻薬捜査で結果報告
関連:米国で新たに発覚、中国麻薬密売業者が仮想通貨でマネロン