グレースケールのプレ値
米大手暗号資産(仮想通貨)投資企業グレースケールが提供するビットコインキャッシュおよびライトコインの投資信託にて、一時1,000%以上のプレミアムで取引されていることがわかった。
グレースケールのプレミアムとは、原資産に対する価格乖離のこと。*ビットコインキャッシュは、先日ハードフォークした後のBitcoin Cash Node(BCHN)を指し、BitcoinCashABCではない。
関連:ハードフォーク後のビットコインキャッシュABC、バイナンスが付与・取引開始を発表
ビットキャッシュ投信のプレミアム
グレースケールのデータ(24日)によると、ビットコインキャッシュ投信は一株37.9ドルで取引されているが、一株の裏付け資産となる現物ビットキャッシュは3.19ドルで取引されているため、そのプレミアムは約1,200%に及ぶ。
ライトコイン投信のプレミアム
また、ライトコイン投信では、一株500ドルで取引されているが、一株の原資産となるライトコインは8.37ドルで取引されており、プレミアムは約6,000%に達している。
このような乖離率はビットコインキャッシュとライトコンにおいて過去最大だという。正的乖離率は、グレースケールの投資信託に投資する投資家が原資産との価格差を得る機会を与える。
一方、ビットコイン投資信託(GBTC)のプレミアムは約23%で、イーサリアム投資信託(ETHE)は約60%に留まる。
プレミアム発生の理由
乖離の大幅上昇は、機関投資家や大口投資家による高い取引需要が起因している。
グレースケールの投資信託は適格投資家に特化したもので、主に機関投資家や大口投資家が利用している。
銘柄別の投資信託株を発行させるためには、該当する銘柄の原資産を入金するか米ドルを入金しグレースケール側に原資産を購入する必要がある。なお、株を直接発行させない投資家は店頭取引でそれぞれの投資信託の株を売買することになる。
グレースケールの投資信託は、投資家が仮想通貨の現物を持たずに原資産を代表する株を取引することができるため、機関投資家の中で人気と需要が高まっていた。グレースケールのビットコインキャッシュ運用資産額は6,300万ドル、ライトコインの運用資産額は7,200万ドルと報告されている。