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仮想通貨バブルからビットコインが成長した点は──米ブルームバーグが5つ指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの成長

2017年の暗号資産(仮想通貨)バブル期における史上最高値の更新へ期待が高まる中、今週価格が急落したビットコイン(BTC)について、米ブルームバーグが3年前との違いを5つ指摘した。

当時と比較するとBTCは成長しているとし、その根拠を示すために具体的なデータを提示している。

ブルームバーグは先週、BTCがバブル期に迫る水準まで価格が高騰しているにも関わらず、当時ほど話題になっていない理由も報道。識者の見解を紹介した。

関連:BTCが3年前の仮想通貨バブルほど話題にならない理由=ブルームバーグ

BTCの成長を示す5つの根拠

ネットワーク効果

今回ブルームバーグが指摘した5つのうち、まず1つ目はユーザー数の増加だ。現在残高を持つアドレスは3,000万超あるとし、残高が0ではないウォレットの数のグラフを掲載。この点が、他の銘柄に対する優位性にもなっていると指摘している。

また、Glassnodeの最新データによると、1BTC以下保有するアドレスの総金額はビットコイン時価総額のわずか5%にとどまる。一方、1BTC以上持つアドレスにあるビットコインは時価総額の95%を占めており、計800,000以上のアドレスに及ぶ。

GlassnodeのCTOは、1BTC以上を持つ「ホールコイナー」の数が毎年増えているとコメントした。

市場の厚み

次に2つ目として、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が提供するBTC先物の取引増加を例に挙げ、市場活動が厚くなってきていることを指摘。CMEのBTC先物の未決済建玉(OI)は今年3倍増えたと説明し、これによって投資家が取引しやすくなったとしている。

CMEのBTC先物は仮想通貨取引と金融のメインストリームが融合した1つの例であると主張した。

関連:CMEのBTC先物OI、過去最大規模の約1000億円に

CMEのビットコイン先物に関して、Arcane Researchの最新データによると、OI規模としてCMEはOKExを超えて世界最大のビットコイン先物市場になっている。三位はBinance、四位はHuobi、BitMEXが五位にいる。

OKExはこれまで一位を維持していたが、10月の仮想通貨出金停止騒動が原因で一部のトレーダーが別のプラットフォームに移った影響を受けているとみられる。

取引処理のスピード

3つ目は取引を処理するスピードの向上だ。2017年は取引の遅延が市場を悩ませていたが、この問題は大幅に改善してきていると説明。

新しいブロックチェーン取引が承認される前の記録場所「メモプール(mempool)」のサイズをグラフで示し、バブル期との違いを明示した。

仮想通貨の分析などを行うQuantum EconomicsのMati Greenspan創設者も、「以前はBTCの価格が最近のように高騰すると、ブロックチェーンが崩壊する寸前までいっていたが、今はネットワークの環境は改善してきている」と指摘している。

代替資産

4つ目は、従来の金融資産との相関性の低さ。米金融最大手フィデリティの仮想通貨関連子会社「Fidelity Digital Asset(FDA)」が、BTCはポートフォリオの多様化に役立つとの見解を示したレポートを引用している。

10月にレポートを公開したFDAは、ポートフォリオにBTCを加える比率を変えたシミュレーションをもとに、最終的にポートフォリオ全体の5%をBTCにすることを推奨した。

関連:金融資産の5%をBTCにした場合の優位性=金融大手フィデリティ関連レポート

ハッシュレート

最後の5つ目は、マイニングのハッシュレートの上昇だ。特にこの2年間における上昇は著しく、それ以前との差が大きいことが分かる。特に北米などの地域では大手マイニング企業が採掘速度を大幅に引き上げつつある。

なお、投資企業Kuros AssociatesのTancredi Cordero創業者は、BTCはグローバルな経済において、インターネットと同様の可能性を秘めていると主張。今後BTCに関する懸念を払拭し、さらなる成長へのターニングポイントとなるのは、「信頼構築」、「普及拡大」、「規制整備」だと述べた。

参考:ブルームバーグ

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