再び大量購入の準備
米MicroStrategy社が12日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの追加購入を行うために、転換社債(convertible notes)を販売し約680億円(6.5億ドル)を調達したことを発表した。
同社はすでに計40,824BTCを保有。ビットコインの準備資産を最も多く保有している米ナスダックの上場企業だ。
資金調達の計画を発表したのは8日で、当初416億円(4億ドル)の調達を予定していた。実際の調達額は+264億円と大幅に増えている。
関連:MicroStrategy社、ビットコイン追加購入で400億円の資金調達を計画
今回の調達において、同社は2025年期日の「シニア転換社債」をプライベートオファーリングで適格投資家向けに販売した。購入している投資家の情報に関して明かしていない。
調達した680億円のうちの正味手取額=660億円は同社の準備資産ポリシーに基づき、ビットコインの購入に充当する予定だ。どのタイミングで実施するかは現時点では明確ではないが、ビットコインの現在の価格では、約35,000BTCの数に相当する規模となる。仮にこの数のビットコインを購入すれば、MicroStrategyの所有するビットコイン数は、約76,000BTCに及ぶと試算される。
関連:企業のビットコイン巨額購入、どう行われた?──米Coinbaseが明かす取引手法
Citiの評価下げ
MicroStrategyによるビットコインの追加購入の動きはビットコインコミュニティで歓迎されているが、米大手銀行シティバンクのアナリストTyler Radke氏は同社の株式に対する評価を引き下げた。
9日に、当時の416億円の調達計画を受け、Radke氏はMSTR株に対して「中立」から「売り」に評価を下げていた。評価を下げた理由として2点を挙げている。
- MSTR株における「インサイダーセリング(関係者による売却)」の規模拡大
- 同社CEOによるビットコインに偏った株価戦略
関連:ビットコイン大量購入の米上場企業、Citiアナリストが評価引き下げ──2つの理由
参考:公式発表