はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン大量購入の米上場企業、Citiアナリストが評価引き下げ──2つの理由

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Citiアナリストの低い評価

米大手銀行シティバンクのアナリストTyler Radke氏が、MicroStrategy社の株式に対する評価を引き下げた。MicroStrategy社は、直近で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン購入の動きを強めていたが、それが主な理由としている。

金融情報プラットフォーム「Seeking Alpha」によると、Radke氏はMicroStrategy社の株価続伸は、限度を超えて拡大している。同社のMSTR株は過去6ヶ月で165%以上もの上昇を記録していた。

Radke氏のMSTR株に対する評価は、12月7日までは「中立」であったが、8日にMicroStrategy社がビットコインを追加購入するために、転換社債(convertible notes)を通して416億円を調達する計画を発表したことなどを受け、「中立」から「売り」に評価を下げた。

関連ビットコイン21年末までに3000万円超え予測=Citiレポート

なぜ評価を下げたか

Radke氏は評価を下げた理由について、2点を挙げている。

一つ目は、MicroStrategy社の「インサイダーセリング(関係者による売却)」の規模が拡大した点だ。ここでいう「インサイダー」は違法の「インサイダー取引」ではなく、あくまでSECのルールに沿った形で報告された取引を指す。MSTR市場についても、過去6ヶ月の継続的な株価上昇で、利益確定売りが出るとみている。

二つ目の理由は、MicroStrategy社のアグレッシブなビットコイン購入戦略にあるという。MicroStrategy社は、8月より3回の購入を合わせて、計4.75億ドル(494億円)を使って、総額40,824BTCを買い入れた。

ビットコインの購入する規模を拡大するあまり、企業のバリュエーションに問題がきたしつつあるのではないかと指摘した。

その上で、ビットコイン上昇による利益と株価の上昇率に乖離が生まれている点を懸念視した。

同社のビットコイン投資は8日付けで計2.5億ドル(260億円)の含み益をもたらしている。これを、MSTRの株数で計算すると、一株あたり26ドルのリターンをもたらしたことになるが、株価の上昇率に比較すると、株価の過熱感は否めないため、「株価はビットコインと同社コアビジネスのバリュエーションから大幅に乖離している」と指摘している。

これらの理由を元にRadke氏は、「Michael Saylor CEOのビットコインへのフォーカスが不均衡になっている」と指摘し、あまりにも偏った株価戦略を問題視した上で、株価の見通しを引き下げを行なったとした。

転換社債(convertible notes)の販売で調達した資金をビットコインに充てる戦略に関しては、一部の仮想通貨有識者はレバレッジ取引に類似すると指摘が出ていた。

MicroStrategyの株価はRadke氏の評価などの材料やビットコイン市場の上昇一服を受け、8日に-13.91%安で289.45ドルで取引を終えた。

参考:Seeking Alpha

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/25 火曜日
17:47
ギャラクシー・デジタル、ポリマーケットとカルシで流動性提供を検討=ブルームバーグ
仮想通貨投資大手ギャラクシー・デジタルが予測市場プラットフォームのポリマーケットとカルシでマーケットメイカーとして流動性提供を検討。既に小規模実験を開始しており、機関投資家の参入で市場の成熟が加速する可能性。
17:39
ビットコイン急落の背景は ETF・DAT・ステーブルコインの3大需要が逆転=NYDIGレポート
NYDIGは最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにした。ETF資金流出、DAT企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響している。
17:34
ソラナとXRPのETFが好調 資金フローの明暗が鮮明に
ビットコイン・イーサリアムETFが週次で大幅流出する一方、ソラナとXRPの現物ETFは資金流入を維持。20日連続流入のSOLや週次トップのXRPなど、資金フローの明暗を比較する。
17:05
CMEグループ、仮想通貨先物・オプション取引高が過去最高を更新
CMEグループが11月21日に暗号資産先物・オプション取引で過去最高の79万4,903件を記録。年初来の平均取引高は前年比132%増となり、機関投資家の参入拡大と市場成熟を示す。
15:38
SEC、Fuseエナジートークンを証券非該当と判断 実用型トークンに新たな道筋
SECが英Fuse Energyの実用型トークンを証券非該当と判断し、ノーアクションレターを発行。DePIN分野の規制明確化が進む中、市場規模は190億ドル(約2.9兆円)に達し、前年比270%の急成長を記録。
13:54
「プレミアムで取引されるデジタル資産トレジャリー企業は少数に」ビットワイズ見解
ビットワイズCIOがビットコインなどを保有するDAT企業の今後を分析した。プレミアムを維持できるのは一部のみで、多くはディスカウント価格で取引されると予想している。
12:13
中国、ビットコインマイニング世界3位に復活か シェアの14%を占める=ロイター
ロイター通信によると、中国のビットコインマイニングシェアが2021年の全面禁止後に約14%まで回復し、世界第3位に返り咲いた。新疆や四川で余剰電力を活用した地下採掘活動が活発化。
12:01
JPモルガン、仮想通貨企業CEOの口座閉鎖か 「チョークポイント2.0」と波紋を呼ぶ
ビットコイン決済アプリStrikeのCEOがJPモルガンの口座を閉鎖されたと訴えている。仮想通貨業界への銀行サービス拒否が続いている可能性が浮上し波紋を呼んでいる。
11:44
グレイスケール、XRP・ドージコインETFを上場開始 管理手数料は初期免除
グレイスケールがXRP・ドージコイン現物ETFを11月24日にNYSE Arcaで上場開始。管理手数料0.35%、初回3カ月間または10億ドル到達まで無料。米国初の純粋なドージコイン現物ETFとして、キャナリー・キャピタル、ビットワイズに続く市場参入。アルトコインETF市場が急拡大中。
11:35
米ビットコイン現物ETF、4週連続で資金が純流出
米上場の仮想通貨ビットコインの現物ETFは、先週の資金フローが約1,914億円の純流出だった。これで週次としては4週間連続で純流出となったが、ポジティブな見方も上がっている。
06:50
金融庁、仮想通貨交換業者の責任準備金積立を義務化へ
金融庁は仮想通貨交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることがわかった。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化する。
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧