CoinPostで今最も読まれています

ロンドン証券取引所上場の投資企業、分散型金融(DeFi)に投資

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フィンテック投資ファンドがDeFiにも投資へ

ロンドン証券取引所に上場している、1億9,300万ポンド(約272億円)規模のフィンテック投資企業「Augmentum Fintech」が、仮想通貨の分散型金融(DeFi)プロトコルへの投資を始める計画が分かった。

サンフランシスコ拠点の、ブロックチェーンとDeFiを専門とする投資会社ParaFi Capitalに投資し、パートナーシップを結んだことを発表。

具体的な額は明かされていないが、AugmentumのCEO、Tim Levene氏は、仮想通貨メディアThe Blockに、この先の状況によって投資を拡大する可能性もあるとコメント。将来、共同投資する機会があることも期待していると語った。

Augmentumのポートフォリオは既に、身元確認会社OnFidoから、デジタル銀行のTide、ピアツーピアレンディングのZopaまで、様々な革新的フィンテック企業を含んでいる。

一方で、ParaFiは、大手DEX(分散型取引所)Uniswap、融資プラットフォームMakerDAO、レンディングプロトコルCompoundなど、多くの有名なDeFiプロトコルに投資を行ってきた。

「有望なDeFiプロジェクトを発見して初期投資」

Augmentumはプレスリリースで「ParaFiの持つDeFiに対する専門性は、Augmentumの幅広いフィンテックの専門知識を補完することになる。そこで我々は可能性を秘めた分散型金融アプリケーションを特定して支援できるようになる」と述べている。

つまり、一般公開前の有望なDeFiプロジェクトを見付けるとして次のように続けた。

(ParaFiと)協力して、ヨーロッパと米国の現場で開発チームを支援し、一般公開前にプロジェクトに共同投資を行う。我々の顧客である投資家達に、有望なDeFi資産を組み入れたポートフォリオへのアクセスを提供し、潜在的なリターンを最大化する。

Augmentumの投資アソシエイトEllen Logan氏は「ParaFiは、パブリックにトークンがリリースされる前の、プロジェクト開始のかなり初期段階で投資する。その段階で参加できれば、大きなチャンスがあると思う」と話した。

DeFiの成長に期待するAugmentum

Augmentumは、ParaFiとの提携を発表するにあたって、DeFiの魅力をブログで説明。金融サービス分野では、伝統的な企業が、依然として世界の収益機会11兆ドルの91%を保有しており、フィンテックはまだ9%のシェアで、これから拡大し続ける余地があるという。

特に、DeFi分野には2020年だけでも210億ドル(約2兆円)もの資本流入があったことを指摘し、スマートコントラクトが金融取引において仲介者として重要な役割を果たす可能性を確信しているとする。

また、中央集権型の金融サービス(貸し出し、借り入れ、取引、保険)を改良することができるDeFiの可能性や、第三者の仲介者を排除することで、一般的に手数料が低下することなどの利点に言及した。

2020年夏に急成長したDeFi市場については、仮想通貨に特化した情報開示プラットフォーム「Xangle」が、「DeFiが世界を変える11の方法」という題名のレポートを発表。DeFiの可能性について、「分散型融資」「分散型保険」など11のカテゴリーに分けて、それぞれの可能性を論じている。

関連:分散型金融(DeFi)が世界を変える11の方法──Xangleレポート

規制の明確化という課題も

台頭するDeFiは規制の面でも課題を提出しており、アメリカでは米商品先物取引委員会(CFTC)の技術諮問委員会が、DeFiに関するブリーフィングを行い、規制面についても語った。

DeFiは技術レベルでの開発やデザインに重きが置かれているものの、「必ずしも違法ではない」と解釈しつつ、ユーザーの個人情報を確認しない場合は、KYCやAML関連法の違反にあたる可能性もあるが、責任の所在がどうなるのかも課題の一つと指摘。

規制の明確化に向けた改善策の一つとして、イノベーション促進を目的とした規制猶予を与える「セーフハーバー」制度を挙げた。

関連:米CFTC技術諮問委員会「DeFi(分散型金融)は現行法に当てはまらず、必ずしも違法ではない」

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
18:00
TON、Telegramのユーザーに照準 トンコイン奨励金を提供
Telegramのウォレットがサポートするブロックチェーン「TON」の手数料削減と、1,100万TONのインセンティブプログラムを開始。特に500万単位の暗号資産(仮想通貨)TONがTelegramユーザーに報酬として付与される。
16:30
日銀、CBDC戦略の中間報告を公表 想定モデルと5つの課題
日本銀行が公表したCBDC中間整理報告書の主要論点や影響について解説。CBDCの導入方針やデジタル通貨の未来についての展望を探る。
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧