米OCC、次期長官に元リップル社役員を起用か
米時間20日(本日)、第46代アメリカ合衆国大統領に就任したバイデン氏が、通貨監督庁(OCC)の長官として、元財務省でリップル社の役員などを歴任したMichael Barr氏の起用を検討していることが関係者筋で判明した。大手メディアウォール・ストリートジャーナルが報道した。
報道によるとバイデン氏がいつOCCのトップの後任人事を発表するかは未定で、ホワイトハウスと米財務省もコメントを控えている。
米通貨監督庁(Office of the Comptroller of the Currency)はアメリカ国内の国立銀行やFSA(連邦貯蓄金融機関)、ならびに海外銀行の米国支店を規制する米国の財務省傘下の独立機関だ。
これまでは大手仮想通貨取引所Coinbaseの元CLO(最高法務責任者)であるBrian Brooks氏が2020年5月から1年足らずOCC長官を努めていたが、今月13日に辞意を表明。
現段階ではCOOのBlake Paulson氏がOCCの長官代理として着任している。
Michael Barr氏の詳細
次世代の銀行形態「自動運転銀行」を提唱するなど仮想通貨に友好的な姿勢を示してきたBrooks氏と同様、後任人事に検討されているBarr氏も暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンに精通している人物だ。
Barr氏はオバマ政権下、2009年から2010年にかけて財務次官補(assistant secretary for financial institutions)として、ドッド=フランク法(金融規制改革法)の策定でカギを握った人物として定評がある。
その後は2015年7月にリップル社の役員に就任していたが、海外メディアCoindeskが取材したリップル社の関係者が既に退任している明かしていた。(退任時期は不明)。
リップル社の役員へ就任した際、Barr氏は「世界の決済システムはひどく時代遅れだ。決済におけるイノベーションは、金融システムをより安全なものにし、コストを削減し、消費者と企業の両方のアクセスと効率を改善することに寄与すると思う。」とコメントしていた。