はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「デジタル通貨発行を検討する国が増加中」 国際決済銀行レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中央銀行発行デジタル通貨についての最新報告

国際決済銀行(BIS)が、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)について新たな報告書を発表。CBDCを検討する中央銀行が増えており、またステーブルコインについて調査する銀行も増加していることが分かった。一方、BISは暗号資産(仮想通貨)はまだ主流ではないものとして捉えている。

この報告書は先進経済国(AE)と新興市場国・発展途上国(EMDE)の両方を含む世界60の中央銀行を対象として実施された。

出典:BIS

結論部分でBISは、現在ほとんどの中央銀行がCBDCの事例を調査しており、全体として、純粋に概念的な試みから実験およびパイロットプロジェクトへと移行していると指摘。一方で、CBDCやデジタル通貨が世界で広範に展開されるのはまだ先のことであると見ている。

また、経済開発度により動機が異なる傾向も見られた。新興市場国・発展途上国の場合、金融包摂が主要な動機であり、先進経済国は、決済の効率性や安全性に焦点を当てている。

動機こそ異なるものの、対象となった中央銀行の86%が、CBDCのメリットとデメリットを探っるなど調査や研究を行なっているという。

うち約60%の中央銀行は、予見可能な短期(1~3年)および中期(1~6年)的には、どのようなタイプのCBDCも発行することはないと回答したが、発行可能性が「非常に低い」と回答する割合は減少しており、それに比例して「可能性がある」と判断する国・地域は増加した。

出典:BIS

BISは「CBDCに関する継続的な研究開発」「Covid-19 パンデミックの間に加速した決済のデジタル化」「グローバル・ステーブルコインの脅威」などが、CBDCへの関心を高める要因になっているかもしれないと推測している。

ステーブルコインのリスクを検討する国が増加

法定通貨などと価値が紐づくステーブルコインについては、調査対象となった中央銀行の3分の2が金融の安定性に与える影響を検討している。1年前と比較して、より多くの新興市場国・発展途上国地域の中央銀行がステーブルコインの調査を開始した。

このことは、世界で広く採用されるステーブルコインが国際的に与える影響に対する認識の高まりを反映している可能性があるという。積極的にステーブルコインの調査を行っていない国・地域は、ほとんどの場合、CBDCの調査を活発にしている新興市場国・発展途上国の小さな国や地域だった。

ステーブルコインについては、米FRBのパウエル議長も、今月優先的課題としてリスクを検討したいと発言している。

ステーブルコインは「一夜にしてシステム上重要になる可能性」があると指摘した上で「私たちはまだ、その潜在的なリスクや、リスクをどのように管理するかについて方策を持っていない」状態であるため、引き続き重点的な課題としたいと語った。

関連:米FRB議長、ステーブルコイン規制やデジタルドルについて考え示す

仮想通貨はまだニッチな存在

仮想通貨については多くの中央銀行がニッチ(小規模・主流ではない)なものとして捉え続けているようだ。調査では、国内および国際決済における仮想通貨の利用状況と今後の利用見込みについて、中央銀行への質問項目が設けられている。

回答の大半は、昨年の結果と同様に、国内・クロスボーダーともにニッチなグループによる利用や、些細な利用しか事例がないというものだった。

一部の例外として、公的機関への信頼が低い非日常的な状況下で仮想通貨が有望視されることがあるという。

以前より、自国通貨が不安定なナイジェリアなどアフリカの国や、ベネズエラなどでは仮想通貨に注目が集まっており、取引で使われることが多くなっていると報告されているところだ。

関連:アフリカ、ビジネスでのビットコイン利用事例が増加傾向=ロイター報道

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
06:10
グーグル、BTCマイニング企業テラウルフの株式を8%取得へ
ビットコインマイニング企業テラウルフがフルイドスタックと10年契約を締結し、グーグルが18億ドル保証で8%株式取得へ。
05:45
ベッセント米財務長官、ビットコイン準備金の予算中立的取得方針を再確認
米財務長官がフォックスビジネス発言後にX投稿で軌道修正し、押収仮想通貨資産を基盤とした予算中立的な追加ビットコイン取得検討を正式表明した。
08/14 木曜日
18:36
東証上場企業バリュークリエーションが保有するビットコインを全売却、利益5000万円計上へ
東証グロース市場上場企業が暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を全売却。バリュークリエーションがBTC22.36枚を売却し5000万円の売却益を計上すると発表した。
18:25
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、73億円調達で仮想通貨戦略拡大
米上場のサムザップメディアが5000万ドルを調達完了。仮想通貨投資とマイニング事業に充当する予定だ。同社はすでにビットコインの蓄積を開始している。
17:44
Glassnode分析、イーサリアムとビットコイン上値抵抗線の突破可能性は?
オンチェーン分析企業Glassnodeは最新の市場レポートで、ビットコインとイーサリアムが現在、歴史的に重要な抵抗線に近づいていると指摘し、具体的な数値を示した。市場のボラティリティは歴史的に低い水準にあるが、長期的に見ると急激な変動が起こる可能性も示唆されている。
16:30
ビットコイン、時価総額でグーグル超え 主要資産ランキング5位に
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが過去最高値を更新し、時価総額でグーグルを超えて世界5位に。価格高騰の背景や長期予測、保有企業事例を解説。
15:44
ビットバンク 仮想通貨SUI(スイ)の取り扱いを開始 
ビットバンクが8月14日、SUI(スイ)の取扱いを開始した。元Meta開発陣による次世代ブロックチェーンで、並列処理技術により高速取引を実現。現物取引、販売所、レンディングサービスに対応し、9月11日まで取引手数料無料キャンペーンを実施中。
13:36
リミックスポイント、ビットコイントレジャリー主軸の決算で大幅増益
リミックスポイント(3825)が2026年3月期第1四半期決算を発表。ビットコイン1,168枚を含む暗号資産(仮想通貨)224億円保有でビットコイン・トレジャリー事業を主軸とし、売上65億円、営業利益17億円の大幅増益を達成した。
12:05
Google Play、自己管理型ウォレットは新ポリシーの対象外に
GooglePlayが仮想通貨取引所やソフトウェアに対する新ポリシーを明確化する方針を示した。自己管理型ウォレットはポリシーの対象外になる見込みだ。
11:49
イーサリアム、4年ぶりの最高値迫る約70万円に高騰 スタンダード銀行は今年末予想を大幅上方修正へ
イーサリアム(ETH)が4,600ドル台(約70万円)まで上昇し、4年ぶりの過去最高値に迫る。機関投資家の買い圧力でETH ETFに80億ドル流入、取引所からは120万ETH以上が流出したほか、大手銀行のスタンダード・チャータードは年末目標を7,500ドルに大幅上方修正した。
09:33
ノルウェー政府系ファンド、ビットコイン間接保有量が7161BTCに増加
K33のリサーチ部門のトップは、ノルウェーの政府系ファンドNBIMが2025年6月末時点で間接的に仮想通貨ビットコインを7,161BTC保有していると公表。この保有量は過去最大数量だと説明した。
09:27
仮想通貨取引所Bullish、NYSEに上場
仮想通貨取引所Bullishがニューヨーク証券取引所に上場した。IPO価格が37ドルだったのに対し、株価は一時118ドルまで上がり、終値は68ドルだった。
09:10
米利下げ期待とステーブルコイン規制でビットコイン最高値、イーサリアム主導の上昇続く |仮想NISHI
BTC史上最高値更新の背景を解説。米雇用統計悪化とCPI結果を受けた利下げ期待、GENIUS法成立によるステーブルコイン規制明確化がイーサリアム上昇をけん引。オプション市場で14万ドルコール増加、年末上昇期待が高まる。
08:40
グレースケール、カルダノ・ヘデラETF法定信託をデラウェア州に登録 
米大手運用会社グレースケールがカルダノ・ヘデラETFの法定信託をデラウェア州で登録。米SEC申請に向けた動きとして注目を集める。
08/13 水曜日
18:30
ステーブルコイン「USDC」の買い方と特徴|SBI VCトレードでの購入方法を解説
USDCとは何か、SBI VCトレードでの購入方法、海外送金やDeFi運用など多彩な使い道をわかりやすく解説。日本国内での普及動向も紹介します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧