MicroStrategyの押し目買い
米ナスダック上場企業MicroStrategy社が5日、1,000万ドル(10億円)相当の現金で暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を更に買い増したことを報告した。購入数は、約205 BTCだ。
MicroStrategy has purchased an additional ~205 bitcoins for ~$10.0 million in cash at an average price of ~$48,888 per #bitcoin. As of 3/5/2021, we #hodl ~91,064 bitcoins acquired for ~$2.196 billion at an average price of ~$24,119 per bitcoin. $MSTRhttps://t.co/a0BRd4Wy3r
— Michael Saylor (@michael_saylor) March 5, 2021
Saylor CEOのSNS投稿によると、今回の平均取得価格は48,888ドル(約530万円)。今回に加え、同社のビットコイン保有数は、約91,064 BTCと計上される。テスラやSquare社のビットコイン保有数をはるかに超えており、最も保有する米上場企業だ。
以下は主な上場企業のビットコイン保有数リスト。(データはこちら)
- MicroStrategy: 91,064 BTC
- テスラ: 48,000 BTC
- Galaxy Digital Holdings: 16,402 BTC
- Square Inc.: 8,027 BTC
- Marathon Patent Group: 4,813 BTC
MicroStrategy社の今回の購入は、3月における二度目の買増し発表となった。3月1日にも、1,500万ドル(16億円)分のビットコインを追加購入したことを明かしていた。
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一方、2月24に転換社債の発行で資金調達した1,000億円相当の資金で19,452 BTCを購入したことが発表されたが、同社の株価にはネガティブな影響を与えているようだ。
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株価(MSTR)は今年の2月9日に記録した過去最高値から約-53%下落。2月までの高騰の反動で利益確定売りが先行したほか、直近では、米長期金利急騰の影響で投資家がリスクオフに転じる姿勢が強まり、金融市場全般が全面安となったことや、転換社債の発行による「1株価値の株式希薄化」への懸念も、MicroStrategy社の株安の背景になっていると見られる。
2020年8月11日に、ビットコインの購入を始めて明かして以降、これまで複数回にわたって追加購入を実施してきた同社の株価は、ビットコインの価格との高い連動(相関性)を指摘されていたが、今後の動向はさらに注目されるだろう。