CFTCなどがマカフィー氏を起訴
アンチウイルスソフトウェアを開発する企業「McAfee Associates」の創設者John McAfee氏が、過去の暗号資産(仮想通貨)ICO販売プロモーションにおける「パンプアンドダンプ」などの疑いで、米CFTC(商品先物取引委員会)と米司法省によって告発されたことがわかった。
米司法省はMcAfee氏をNY州の米連邦地検で起訴した。「仮想通貨ベンチャー『McAfee Team』をめぐるICO(トークン販売)のプロモーションに関する証券詐欺や通信詐欺、資金洗浄」を告発の内容としている。
具体的には、McAfee氏とMcAfee Teamの執行アドバイザーのJimmy Watson氏(McAfeeのボディガード)は、購入していた特定の仮想通貨銘柄をSNSで宣伝し、価格を引き上げて儲けるための「パンプアンドダンプ」を行い、14億ドル(約1,500億円)相当の資金を不正に得ていたことが司法省の訴状内容で指摘されている。
パンプアンドダンプとは、風説の流布とも呼ばれ、投資商品の価格を変動させる目的で、ミスリードする情報を拡散させるなどの操作行為を働くことを意味する。
CFTCは別の告発で、McAfee氏とWatson氏を、パンプアンドダンプに関わったとして起訴。また、Watson氏はテキサス州で逮捕されたことも報じられた。
さらに昨年10月にも、米SEC(証券取引委員会)はICOの不正プロモーションとしてMcAfee氏を告発した。同氏は米司法省による脱税の検挙が原因でスペインで拘束され米国への引き渡しが予定されていたが、現時点ではそれに関する進捗は明らかではない模様だ。
関連:「ビットコイン1億円予想」で知られるマカフィー、脱税で逮捕
McAfee氏は数年前にビットコインが100万ドル(約1億円)に到達する予測をし、然もなくば自分のイチモツを食べるなどとTwitter上で発言していたが、昨年の6月には予測は冗談に過ぎないと発言を撤回した過去がある。