- 仮想通貨時価総額の状況
- 仮想通貨の時価総額は3500億USD目前まで迫っています。2017年からアルトコイン全体の時価総額が急騰している状況ではありますが、現在でもBTCを含む上位5通貨で、時価総額の約70%も占めているという現状があります。
- 仮想通貨市場は未だ小さい
- 市場規模の大きさが徐々に認知されつつある仮想通貨市場ですが、世界の債券市場の時価総額169兆ドル(1京8400兆円)や、株式市場の総額85兆USD(約9254兆円)と比較すると、仮想通貨の市場規模(約35兆円)は、まだまだ成長余地があることがわかります。
ドミナンス推移から分析する仮想通貨
仮想通貨の時価総額は、1月の初旬に最高8300億USDに達したものの、下落期に入り4月に今年最低となる2500億USDを記録、現在は堅調に推移し、3500億目前まで回復しています。
CoinPostの考察でもドミナンスの推移については度々言及していますが、BTCのドミナンスが最初に崩れ始めたのが2017年1月でした。
それまで世界の資金がBTCに集まっていたのに対し、時価総額2位となるイーサリアムなどが注目を集め始め、昨年のゴールデンウィーク付近でETHとXRPが急騰開始、6月にはビットコインとイーサリアムのドミナンスの比率が約37%まで上昇したことにより、BTC比で31%ほどの僅差に迫っています。
アルトコインバブルとして話題となり始めた2018年1月からは、主要アルトコイン以外のドミナンスも増加し始めており、直近の下落期でややドミナンスを落としたものの、再度回復傾向にあり、現在では仮想通貨市場の中で23%近い比率まで比重を伸ばしています。
その一方、1500以上の仮想通貨があるとされる中で、ビットコインを始め時価総額の上位に位置するBitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)、Ripple(XRP)、BitcoinCash(BCH)、Litecoin(LTC)のたった5通貨で、市場全体の約70%を占めているのが現状です。
現時価総額は3460億USDで、現在からちょうど1年前に当たる2017年4月19日では295億USDであることから考えると、今年に入ってから時価総額を大きく剥落させた「弱気市場」を経た後でも、1年前の水準と比較すると1170%も上昇している計算になります。
ビットコインの価格で考えると、現在価格883,000円に対し、1年前からは749,564円高くなっており、比率では575%ほどの上昇となっています。
- BTC 133,436円
- ETH 5,517.6円
- XRP 3.706円
- XEM 2.930円
- LTC 1,195.4円
【参考情報】1年前の仮想通貨レート(日本市場)
仮想通貨と債券・株式市場との比較
現在の仮想通貨市場は、3500億USD(約35兆円)です。
これに対し、FRBが量的緩和を始めた2008年以降の時価総額の増加が顕著に表れる、世界の債券市場の現在の時価総額は、169兆ドル(1京8400兆円)にも達しており、株式市場における時価総額の総額は85兆USD(約9254兆円)とされています。
このことから、株式市場と比較しても未だ242分の1の規模であり、まだまだ成長の余地がある市場であることがわかります。
米大手先物取引の現在
シカゴ・ボード・オプション取引所(Cboe)とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)などにより、突然金融仮想通貨商品の先物が開始されました。
世界最大の先物取引オペレーターであるCMEグループのビットコイン先物商品ですが、ここ数ヶ月で倍増しており、12月の平均契約数は1600件であったのに対し、3月には2500契約と約56%の増加を記録しています。
しかし、未だ取引高的には大きな影響を及ぼすほどではないと考えられており、実際にこれら取引所での機関投資家の動きは今のところ顕著に表れていないのが現状と思われます。
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