はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

分散型デリバティブ取引プロトコルのVega、gumiやPanteraらVCから500万ドルを調達

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Vega protocolが資金調達を発表

分散型デリバティブ取引プロトコルのVegaは18日、合計500万ドル(約5億4500万円)の資金調達を行ったことを発表した。

Vega protocolは、「誰もがデリバティブ市場を創設・開設できるようにすることで市場を民主化する」というミッションを掲げ、即時決済、低手数料を実現する分散型のデリバティブ取引プロトコル。2020年第2四半期にテストネットをローンチしている。

Arrington Capitalと流動性プロバイダーのCumberland DRWがリード投資家となり、Coinbase Ventures、ParaFi Capital、Signum Capital、CMT Digital、CMS Holdingsなどが参加、2019年のラウンドに参加したPantera Capitalや日本のgumi Cryptosは追加投資を行った。

また、DeFi(分散型金融)アクセラレーションプログラム「DeFiアライアンス」からも、Aave 創業者兼CEOのStani Kulechov氏、Enzyme Finance 創業者のMona El Isa氏、Terraform Labs(TFL)の共同創業者兼CEOのDo Kwon氏、Kyber Networkの共同創業者兼CEOのLoi Luu氏が資金調達に参加している。

リード投資家であるCumberland DRWの戦略責任者、Brian Melville氏はVegaについて、「今日の投資家にとって複雑な市場構造の問題を抱える中、Vegaが提供するような斬新なソリューションをサポートできることに興奮しています。」と話した。

現在、メインネットのリリースに向け開発を行っており、まずはクロスチェーン担保においてイーサリアムへのブリッジを行う計画だという。また、将来的にはBitcoin、Polkadot、Cosmosなどのブロックチェーンにもエコシステムを拡大する予定だ。

また、間もなくリリース予定のFlamenco Tavernでは、アクティブ、パッシブを組み合わせたテストネット上での流動性マイニングが開始される。

Synthetix、dYdX、UMA、競合サービスとの違いは

Coinpostは、プロトコルの特徴や今後のスケジュールなどについて、Vegaへ質問を行った。

Vegaによると、Synthetix、dYdX、UMAなど、ほかの分散型デリバティブ取引プラットフォームは「イーサリアムをベースにしており、多くのトレードオフがある」という。

Syntheticはイーサリアムに制約されており資本が必要になります。そのためデリバティブのユースケースにとって魅力的ではありません。またプロダクト群が非常に限定されており、私の記憶が正しければオラクルに依存しているため、デリバティブの主要市場にはなり得ません。

これに対し、「Vegaは決済にのみオラクルを使用するため、事実上あらゆる種類の商品を作る」ことが可能となっている。

また、dYdXは、マッチングをはじめとするシステムの一部がかなり中央集権的です。またどのような市場を作り、流動性にインセンティブを与えるかをコントロールし、すべての取引から利益を得ています。これはVegaの分散化における理想とメリットの両方の面からかけ離れています。

UMAはその制約の点でSynthetixと類似しており、これは他の多くのEthereumベースのプロトコルにも当てはまります。また、イーサリアムのスループットが低いため高い手数料がかかり、さらに攻撃や悪用にあたるMEVやフロントランニングが見受けられます。VegaではコンセンサスレイヤーでのフロントランニングやMEVを防ぐことができます。」

Vegaは、こういった他プロトコルが抱える分散性や手数料の高さ、スループットなどの課題を解消することを目指す。

メインネットを今年の夏にもローンチ

Vegaは、現在テストネット段階であり、今夏にもメインネットをリリースする計画だ。

今年の夏の初めにメインネットがリリースできると見込んでおり、コミュニティはイーサリアムのメインネットと統合されたアルファメインネットを立ち上げることができるようになります。私たちはこのメインネットを「Wild West Net」と呼んでいます。

メインネットは、イノベーションのためのエキサイティングなプラットフォームになると思いますが、新しいブロックチェーンとしてリスクもあります。Vegaが提供する新しいツールなどを、人々がどのように使ってDeFi(分散型金融)を拡張していくのか、とても楽しみです。

また、将来的な計画についても語られた。

将来的には、プロトコルを拡張して、コミュニティが製品や市場をより柔軟に設計できるようにし、新しい『スマートプロダクト』全体のコーディングや価格決定のカスタマイズを可能にする予定です。また、指値注文とパッシブ(AMMスタイル)のハイブリッド流動性提供などの機能もプロトコルに追加され、BTC、Polkadot、Terraなど、Ethereum以外のブロックチェーンへのブリッジも行われる予定です。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/26 金曜日
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:50
クシム、社名を「HODL 1」に変更 Web3・仮想通貨トレジャリー事業へ転換
東証スタンダード市場上場のクシムが社名を「HODL 1」に変更すると発表した。Web3・仮想通貨トレジャリー事業を中核とする企業へ転換。
12:25
国内衣料上場企業ANAP、15億円で109BTC追加購入
衣料品販売のANAPホールディングスが15億円で仮想通貨ビットコインを追加購入し、総保有量が1346BTCに達したと発表した。
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
10:02
2025年仮想通貨デリバティブ市場レポート、取引高1300兆円突破=コイングラス
コイングラスが2025年の仮想通貨デリバティブ市場に関するレポートを公開。ETFやDAT企業などへの機関投資家による投資が加速したと分析している。
06:55
トラストウォレットで9億円以上不正出金、数百人のユーザーが被害か=報告
オンチェーン探偵のザックXBT氏が、トラストウォレットの複数ユーザーから資金の不正流出報告があったと明らかにした。クローム拡張機能のアップデート後に発生し最低でも600万ドル以上が盗まれたと推定。
06:40
金融庁、仮想通貨の担当部署を「課」に昇格へ
金融庁は、2026年7月の次期事務年度に仮想通貨の担当部署を「課」に昇格させる方針を固めたことがわかった。金融サービス変革への対応能力を強化する。
05:45
ロシアの主要証券取引所、2026年の規制発効で仮想通貨取引提供開始へ
ロシアのモスクワ証券取引所とサンクトペテルブルク証券取引所が、2026年に予定される仮想通貨規制の発効後に仮想通貨取引の提供を開始する準備ができていると発表した。
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
18:00
アルトコインを保有する上場企業一覧|ETH・SOL・XRPなど主要銘柄別に分析
イーサリアム、ソラナ、リップル社開発のXRPなど、ビットコイン以外の仮想通貨をトレジャリー戦略で保有する上場企業が急増中。銘柄別一覧とともに投資効率や保有動向をわかりやすく分析。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧