CoinPostで今最も読まれています

デジタル人民元、秘匿性は部分的=中国人民銀行関係者

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル人民元の方向性

中国人民銀行は実証実験中のデジタル通貨、デジタル人民元(DCEP)について、完全に匿名化するのではなく部分的に匿名化する方針を示した。

DCEPの最高責任者であるMu Changchun氏によると、管理できる程度の匿名性を導入し、デジタル人民元をキャッシュレス決済の手段だけでなく、高度な財務監視をする手段にする。事実上初めて実現する監視手段がデジタル人民元のメリットになるとした。

日常的な小規模取引は匿名での利用が可能にし、取引の履歴は商業利用や個人間では確認できないものの、中央銀行や規制当局からは監視可能にする仕組みを導入する。

また限定的な匿名性については、「国際合意に則り、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロリストによる資金調達など、犯罪行為を監視、規制するために必要不可欠である」と発言。国際社会においても限定的な匿名性が認められる点をその背景に挙げた。

以前から、中国当局はデジタル人民元の導入目的として、不正利用を根絶するために、全ての取引をデジタル化し追跡出来るようにすると語ってきたが、日米欧の先進7カ国(G7)は、デジタル人民元を通じて得た取引データの恣意的な利用を牽制する共同声明を発表するなど、自国民の個人情報が中国当局に筒抜けになるプライバシー問題を懸念する見方が出ていた。

個人のプライバシーと犯罪規制

財務監視(取引の追跡)はプライバシーの権利に反するのではないかという懸念についてMu氏は、「監視システムを疎かにしプライバシーの権利を強調する事は、望ましくない結果を招く」とコメント。「以前に完全匿名利用のビットコインが犯罪行為に利用された事例を考慮し、薬物売買やオンラインカジノなど、違法な経済活動を防ぐためである」と主張。

中国人民政治協商(CPPCC)のメンバーの多くからは、財務監視を行うことで、犯罪行為を少しでも減らすことに繋がることから、デジタル人民元が早急に実装される事を期待しているという意見が出ているという。

関連:中国の二大会議でデジタル人民元(DCEP)が議題となる可能性=報道

一方、デジタル人民元の財務監視については、中国国内の事業者からも影響を懸念する見方が出ている。

中国のマカオ特別行政区業者は、中国国民、特に富裕層は、政府による高額な資金移動の監視を嫌っており、「彼らはカジノエリアを郊外に変更する可能性があり、大幅な顧客流出が考えられる」と予測。今後、デジタル人民元を導入する上で、政府と富裕層の関係性も重要な課題となる可能性も懸念している。

関連:マカオのカジノ業者が「デジタル人民元」を警戒する理由=ブルームバーグ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧